「アニメ ダンガンロンパ3未来編・絶望編のネタバレと考察」は別ページに掲載しています。
ここではアニメ「ダンガンロンパ3 The End of 希望ヶ峰学園」や、「NewダンガンロンパV3」発売前のおさらいとして、ダンガンロンパ1、2、絶対絶望少女、小説派生作品の世界観やストーリーのネタバレ解説を掲載しています。
完全新作「NewダンガンロンパV3」では「世界観が一新される」との公式の発表があるのでここで掲載している情報が予備知識としてどの程度働くのかは不明ですが、いくら一新とはいえ何らかのつながりを感じさせる部分はまず存在する(例えば初報の時点で確認できるメインキャラクターの1人の姿が初代主人公に似ているなど)と思われます。過去作のストーリーの詳細などを忘れた人向けに解説を掲載します。
重ねて、各作品をプレイ済の人間向けのものとなっています。もしゲームをプレイしておらず、かつダンガンロンパシリーズに興味があるならば、このページは見ず、ゲームを購入し、プレイしてください。ネタバレを知った時点で致命的にゲームの面白さが無くなるので、プレイ前に見るのはやめてください。小説に関しても同じであるため、いくらネタバレが気になるとしても、見ないようにしてください。気になったのなら、各作品をプレイしてください。
すでにゲームをプレイし、小説も読んだという人のみ、下から。キャラクターの生死が分かる相関図などもあります。注意。アニメ3のネタバレとキャラクター紹介は別ページにまとめていますが、それもネタバレ注意。
主人公「苗木誠(なえぎまこと)」は特別な才能を持つ高校生ばかりが集う「希望ヶ峰学園」への入学の権利を手にした男子高校生。苗木は特別な才能を持たないものの、平凡な学生の中の一人に送られる「超高校級の幸運」という才能に当選したということで、希望ヶ峰学園へ入学することができたのだった。苗木が希望ヶ峰学園の校門前へと到着し、学園内へ入ろうとすると突如意識が朦朧として気を失ってしまう。
その後、苗木は誰もいない教室で目を覚ます。学園内の窓は全て厚い鉄板で覆われている異様な雰囲気だった。学園を探索すると、苗木は他の生徒たちと出会う。彼らは「超高校級」の技能を持つ才能にあふれた14人の高校生だが、苗木同様、なぜ自分が学園にいるのか理解していない状態だった。
その後体育館に招集された彼らはそこで現れた「モノクマ」という白黒のクマのぬいぐるみのような物体から、「ここから脱出したければコロシアイをしろ」と言われる。それを誘導するため、モノクマはそれぞれの大事な人間に異変が起きたことを示すビデオを見せる。苗木の家族も襲われたようだった。
「超高校級のアイドル」である舞園さやかはビデオを見てうろたえ、苗木の善意を利用して殺人を犯そうとするが、逆に真犯人に殺されてしまう。その後さらにモノクマが言うには、人殺しをしただけでなく、「学級裁判」という裁判で自分が犯人であること隠し通す必要があることを明かす。学級裁判で生き残った人物は殺した犯人を突き止め、それが正解ならば犯人が「おしおき」という名の処刑を受け、不正解ならば犯人以外が「おしおき」され犯人は外へ出れるという狂気のゲームだ。
こうして「コロシアイ学園生活」が本格的に幕を開けた。
舞園さやかの死を皮切りに、黒幕にたてついた江ノ島盾子も処刑され、その後、桑田怜恩、不二咲千尋、大和田紋土、石丸清多夏、山田一二三、セレスティア・ルーデンベルク、彼ら彼女らが次々に犯人に殺される、あるいは学級裁判のおしおきにより死んでいった。苗木の力により学級裁判で真犯人はことごとく当てられてはいるものの、黒幕に対してはなすすべもなかった。
しかし、大神さくらが自殺したことにより生き残りメンバー、苗木誠、十神白夜、葉隠康比呂、霧切響子、朝日奈葵、腐川冬子の6人は結託を強め、モノクマを操作している黒幕を追いつめることを決意した。
だがその後、その6人のうち誰でもない謎の遺体が植物園で発見される。この遺体の犯人をつきつめるために学級裁判がまたも行われることとなったが、この裁判は今までのものと違い、黒幕による苗木を処刑するために仕組まれたものだった。
しかし不二咲千尋が生前にパソコンに残した人工知能「アルターエゴ」の力により、苗木はすんでのところで処刑を免れる。
地下深くに閉じ込められた苗木を助けに来たのは霧切響子だった。それまで彼女は唯一、何の才能を持つのかわからない人物だったが、記憶が戻り、「超高校級の探偵」であることを明かす。彼女の父親は学園の学園長であり、彼女は父親に離別を突きつけるために学園に入学してきたのだった。
彼女と共に脱出した苗木。霧切はその後モノクマに宣戦布告をする。
「この学園に隠された事実を全て明らかにする学級裁判の開催を要求する」と。モノクマはこれを飲み、6人と黒幕の最後の闘い、学級裁判が始まった。この前の捜査において、霧切の父親の学園長はすでに黒幕の手により亡き者にされていることが明らかになった。
最後の学級裁判で全ての謎が明らかになる。植物園で死んでいた遺体は「戦刃むくろ」という人物だということ。そしてそれは黒幕によって一方的に処刑された江ノ島盾子の真の姿であったこと。さらに、実は苗木たち16人はこの2年間高校生活を共にしたクラスメイトであり、記憶操作によりそれを忘れていただけだったということ。入学時に記憶を失い、その後教室で目覚めるまでの間、実は2年もの時間が過ぎていたのだった。
そしてこれらの計画を企てたのは、真の江ノ島盾子だった。彼女は戦刃むくろの双子の妹であり、二人は共に「超高校級の絶望」と呼ばれる存在だった。自分が絶望するためなら姉さえも殺す絶望フェチで、絶望すること、させることだけが行動原理になっている狂った人物だ。
江ノ島が明かす外の世界の事実。閉鎖された学園の外は「人類史上最大最悪の絶望的事件」と呼ばれる事件によってすでに滅んでおり、荒廃していた。学園の窓の鉄板などのバリケードはすべて苗木たちが自分たちで作ったもので、彼らは外の脅威から身を護るために籠城していたのだった。
江ノ島はこの学園内で一生を過ごすことだけが生き残る術であり、そのためには自分が気に入らない苗木を処刑することが必要だと他の5人に迫った。
しかし「超高校級の希望」となった苗木は5人を説得し、それぞれに希望を持たせる。敗北した江ノ島は自ら自分をおしおきし、命を絶った。
彼女が残した脱出スイッチを学園入口の扉の前で苗木は押し、苗木、十神、葉隠、霧切、朝日奈、腐川の6人が外の世界へと出ていったところで物語は終わる。
物語の主人公「日向創(はじめ)」は前作で苗木がそうしていたように、希望に胸をおどらせながら希望ヶ峰学園の入口前に立っていた。しかしやはり苗木と同じように彼はそこで意識を失ってしまう。
目を覚ますとそこには前作のように十数人の高校生たちがいた。彼らも希望ヶ峰学園の生徒であり、それぞれが「超高校級」の才能を持つ人物たちだ。
彼らがいた場所は「ジャバウォック島」という、南国のような島であり、の目の前に現れたのは「モノミ」というモノクマに似た妙な物体だった。しかしモノミは現れたモノクマに倒されてしまい、奴隷のような立場になってしまう。そしてモノクマはかつて苗木たちにそうしたように、またも「コロシアイ」を日向たちに強制するのだった。
殺し合いをしないようにとメンバーの一人である十神白夜がリーダーとして行動するも、彼が最初の犠牲者となってしまう。
そして最初の学級裁判で、メンバーの一人である狛枝凪斗の本性が明らかになる。彼は超高校級の幸運という苗木と同じ肩書を持つ人間だが、「希望」というが年を狂信的に追い求め、その糧となるためならば殺人を厭わない人間だったのだった。狛枝の企みに気づき、逆に殺そうとした花村輝々が十神を殺してしまったのが最初の事件だった。
その後もやはり殺し合いは続けて起きていってしまう。小泉真昼、辺古山ペコ、澪田唯吹、西園寺日寄子、罪木蜜柑、弐大猫丸、田中眼蛇夢らが命を落としていった。事件が起こるたびにジャバウォック島の新たなエリアが開放されていき、そこが新たな惨劇の舞台となるのだった。
そんな中、狂人ながらも日向たちには基本的に物腰は穏やかだった狛枝が「ある真相」に気づき、態度を一変させる。日向たちを蔑むような態度になったのだ。そして彼は生き残った日向創、左右田和一、九頭龍冬彦、七海千秋、ソニア・ネヴァーマインド、終里赤音に対してあてつけるように自分が自殺したように見せかけることで完成するトリックの難解な事件を残して死んでいった。
彼の意図は、日向たちの中にいる「裏切者」をあぶり出すことだった。これにより、実は七海がその裏切者であることが明らかになる。彼女は狛枝殺しの犯人としてモノミと共に処刑された。
その後、ジャバウォック島が妙な空間へと変貌した。まるで電脳空間のような、プログラムの世界のようなものになったのだ。
そんな中で始まった最後の学級裁判。ここで驚愕の事実が明らかになる。まずジャバウォック島はじめ、今日向たちがいる世界は作られた仮想現実であり、日向たちは七海を除き、その全員が「絶望」におかされた(江ノ島の手で絶望させられた)人間であったことだ。狛枝の態度が変貌したのはこの事実を先に知ったからだった。モノクマは前作で死んだはずの江ノ島盾子の姿となる。彼女は死後もプログラムとして存在しており、そのうち現実世界へと別の肉体を借りて復帰するつもりでいたのだ。
裁判中にとある人物が姿を現す。前作主人公の苗木誠、それに十神白夜と霧切響子だ。彼ら三人は「未来機関」という組織に属しており、「絶望の残党」と呼ばれる絶望に冒された連中と戦っている状態だった。この仮想現実は未来機関が絶望に冒された日向たちの「更生プログラム」であり、七海とモノミはそれを先導するためのプログラムだったのだ。七海は彼らの監視役であり、教師役となるはずだったモノミがウイルスであるモノクマ(江ノ島)に敗北したため、日向たちはコロシアイを行う羽目になってしまったというのが真相だった。本来この更生プログラムの中で日向たちは互いに心を通わせ、精神を浄化させるというプログラムを行うはずだったのだ。
さらに、日向の正体は「カムクライズル」と呼ばれる作られた「超高校級の希望」であり、本来彼は何の才能も持たないはずの「予備学科」の人間だったのにもかかわらず、人体改造を受けてあらゆる超高校級の能力を身に着けた人物だった。彼は本来、その力をもって希望ヶ峰学園の希望の象徴となるはずだったが、彼も江ノ島の手に落ち、絶望に罹っていたのだった。
そして江ノ島の真の目的は苗木たちをこのプログラムの世界におびき寄せて始末することだった。苗木たちはその目論見通りまんまと更生プログラムの中に入ってきてしまった。
それを打破するにはプログラムの「強制シャットダウン」を行い、江ノ島ごとプログラムを消し去ることなのだが、それは日向たちがシャットダウンのボタンを押す必要がある。だが自分たちの現実を知った日向たちは絶望しており、現実の世界に戻ることを拒否し、仮想世界の中で心地よい夢を見ていたいと願うようにもなる。このままでは苗木たちもこの世界から出られず力尽きることになる。
しかし、日向が見ている全員が生存している心地よい夢の中で七海だけがこのままではダメだと訴える。それに応え、消えたはずの七海との対話を経た日向は真に超高校級の希望として覚醒する。
すでに勝ちを確信していた江ノ島だったが、七海の力により覚醒した日向は他の仲間たちを説得し、それぞれに希望を与える。
仮想現実から抜け、現実を受け入れることを覚悟した5人は全員が同時に強制シャットダウンボタンを押した。
現実世界に戻った後、苗木たちは日向たちをそのままにして島を後にした。目覚めた日向たちの詳しい描写はなく、苗木たちが語るのみだが、絶望からは解放されており、仮想現実で死んでしまった仲間たちを蘇生させることを決意したようだった。仮想現実で死んだ者は現実世界でも死んでしまっているため、蘇生させられる可能性は限りなく低いと思われるのだが、苗木は「希望を持つことが重要だ」と言い、苗木、十神、霧切の三人は島を去った。三人が乗る船を日向が見送っていた。
主人公「苗木こまる」は苗木誠の妹である。
苗木誠が見せられたビデオに妹のこまると両親が襲われた様子があったが、こまるは「絶望」に冒された2のキャラクターたちが起こした「人類史上最大最悪の絶望的事件」の後、とあるエリアのマンションに2年間監禁されていたのだった。
この絶対絶望少女の時間軸はダンガンロンパ1の後、スーパーダンガンロンパ2の前となる。
食事は定期的に提供される変わらない日常だったが、ある日あの「モノクマ」がマンションのドアを突き破って襲い掛かってきた。
命からがら逃げ出したこまるは、十神白夜と遭遇する。彼はこまるに「拡声器型ハッキング銃」という、モノクマに対して有効な武器を渡した。
町へと逃げ出したこまる。ファミレスに助けを求めるも、そこもモノクマに襲われて地獄絵図と化した。
モノクマに囲まれたこまるは気を失い、気が付くと「召使い」と呼ばれる男がいた。スーパーダンガンロンパ2で登場した狛枝凪斗そのものだった。
さらに、彼を召使いとしている「希望の戦士」と呼ばれる5人の子供とこまるは出会う。それぞれ、大門大、新月渚、煙蛇太郎、空木言子、モナカという名前だった。彼らは一見ただの子供だが、大人を「魔物」と称して無差別に殺害するという悪魔じみた子供だった。そしてこまるを「デモンズハンティング」という、大人を狩る遊びに強制的に参加させた。
希望の戦士5人と出会った飛行船からパラシュートで無理矢理降下させられたこまるはある人物と出会う。「ジェノサイダー翔」という殺人鬼の人格を隠し持ち、ダンガンロンパにおいて苗木たちと共に生き残った腐川冬子だ。彼女も絶望の残党と戦い世界に平和を取り戻す組織「未来機関」に所属している。彼女はどういう理由でか、希望の戦士たちが好き勝手に大人を殺害する「塔和シティ」へとやってきており、偶然こまると出会った。以降、こまると腐川はパートナーとして共に行動するのだが、腐川は何かをこまるに隠している様子だった。
また、十神はこまるにハッキング銃を渡した後モノクマたちに囲まれて捕まってしまったこともこまるたちは知る。
モノクマの被り物をかぶって洗脳させられている子どもや、様々な種類のモノクマが徘徊する危険な塔和シティだが、こまるのハッキング銃やジェノサイダー翔の力により進んでいく二人。そこで朝日奈悠太という人物と出会う。彼は腐川のクラスメイトであり同じくコロシアイ学園生活を生き残った朝日奈葵の弟だ。彼はこまると同様に謎の腕輪をつけられている状態だったが、持ち前の運動能力を使い、橋が破壊されて外界と隔絶している塔和シティから脱出を図る。しかし塔和シティから出んとした瞬間、腕輪が大爆発し、無残にも朝日奈悠太は木っ端みじんになってしまった。こまるも腕輪をつけられて「デモンズハンティング」の獲物となっている以上、塔和シティからは出ることができないのだ。
心が折れそうになるこまるだったが、腐川の激励もあり、とにかく塔和シティを進んでいく。そうして希望の戦士の一人である大門大を倒した。ここまでがチャプター1。
地下下水道を進んでいくと、「シロクマ」という、モノクマとは違い全身真っ白なロボットに出会う。彼はモノクマとは違い善良な性質のようだった。このシロクマを伴って進んでいくと、塔和シティを支配する希望の戦士と戦う大人たちが集まるレジスタンスのアジトに二人はたどり着いた。そこには葉隠康比呂の母親である葉隠浩子がいた。また、レジスタンスのリーダーである「塔和灰慈」とも出会う。彼は塔和シティを作った塔和グループの跡継ぎだ。彼は大人たちを組織してモノクマと戦っている人間だが、腐川が未来機関の人間であると知ったとたんに態度が急変してアジトを追い出されてしまったのだった。
二人は下水道をそのまま進み、塔和タワーという高いタワーがあるエリアへと出た。腐川は通信装置は持っているが、塔和シティは強い電磁波妨害があるため通信ができない。しかしタワーへ登り高い位置で通信を行えば電磁波も届かないので通信が可能と考えた二人はタワーを上る。途中、不二咲太市という、不二咲千尋の父親と思しき人物出会い、彼のプログラマーとしての能力のおかげでタワーを上ることができたが、代償として不二咲太市はモノクマに殺されてしまった。その後、希望の戦士の二人目の煙蛇太郎の駆るロボットとの戦いになり、これを退ける。
タワーの高所まで登ってついに腐川の通信装置を起動させると、そこに映ったのはこまるの兄、苗木誠だった。ここまでがチャプター2。
互いに生きていたことを喜ぶ苗木兄妹。誠の言葉により、こまるや朝日奈悠太、不二咲太市は一作目の登場キャラクターに縁が深い人間でありそれぞれが人質としてこまるのようにマンションに捕らわれていて、本来は彼らも苗木たちのように「コロシアイ」をさせられる予定だったことも明らかになる。こまるたちは「要救助民」として未来機関から救助の対象となっていた。江ノ島が死亡したことによりコロシアイをさせられることはなくなったのだが、監禁は続けられていた。また、ここでようやく腐川が苗木と知り合いだったことをこまるは知り、さらに腐川は苗木に対して「応援をよこしたら十神の身が危ないので絶対によこすな、でないとあんたの妹を殺す」というようなことを言う。そんな中通信妨害の電磁波が強化され、苗木誠との通信は途絶えてしまった。
先の腐川の発言によりこまると腐川の仲は険悪になってしまうがそれでも二人一緒に行動する。地下下水道のレジスタンスのアジトへ戻ってきた二人だったが、ここでこまるは腐川に「弱い人間の気持ちがわかっていない」などと強く言う。そうしているうちにアジトにモノクマたちが攻め込んできて、こまるが空木言子に囚われてしまう。が、ジェノサイダー翔となった腐川は超人的な身体能力でそれを追いかけ、空木言子を撃退。こまるは喧嘩別れのようになってしまった腐川に泣きながら誤った。さらに二人の力で空木の駆るロボットも打ち倒す。空木は大門や煙がそうなったように敗北後に再起不能になるところだったがジェノサイダーがこれを救出する。ここまでがチャプター4。
空木言子を倒した二人の元に新月渚が現れ、「腕輪を外すから塔和シティから出ていってくれ」とこまるに提案した。
困惑しながらもそれを受け入れて新月の誘導により塔和シティを進んでいく。新月からなぜ希望の戦士がこんなことをするのか聞かせられる。彼らは5人とも親に問題があり、彼らを虐待などしていたのだ。同じ境遇の5人は集まって共に命を絶とうとしたのだが、そこに江ノ島盾子が現れ、彼ら5人の命を預かった。それ以降、5人は江ノ島を「盾子お姉ちゃん」と慕うようになったのだった。その江ノ島が死んでからはモナカが5人の支えとなって引っ張っていった。
新月の誘導により塔和シティから脱出できる神社の抜け道前まで来るが、そこに召使いがいた。彼は「ただの女子だったこまるが希望を持つ姿こそが人々に希望をもたらす、だからここから脱出なんてしちゃいけない」と言う。そして、腐川は実はこの召使いと通じており、こまるを希望の戦士のところへ連れてくれば十神を解放するという約束を交わしていたのだった。
自分のような人間を信じようとしたこまるを泣きながら糾弾する腐川だったが、すでに腐川にとってこまるは単純に切り捨てることができないほどの仲になっていたので腐川は苦悩した。ジェノサイダーと化した腐川と戦うことになったこまる。だが腐川はわざと敗北し、こまるが塔和シティから気兼ねなく出ていけるように配慮したのだった。が、その後こまるは塔和シティを出ずに戦いを続けることを決意する。こまると腐川はここで正式に「友達」となった。
その後また地下下水道のレジスタンスのアジトへ行くと新たな場所からモノクマが沸いてくるようだった。そこをふさぐためにシロクマが自爆する。
その後、レジスタンスのリーダー塔和灰慈から切り札があるという、塔和グループの秘密工場へと案内された。多数の仕掛けがある工場を切り抜けていく。ここはモノクマが製造させる工場になっていて、本来このモノクマは人間を襲うようなロボットになるはずではなかったのだが、希望の戦士たちにより乗っ取られてしまったのだった。最深部にはビッグバンモノクマという超巨大モノクマが。これが灰慈の言う切り札だった。だが、ここで新月渚が立ちはだかり戦いになる。撃退すると新月は自分の作ったロボットの下敷きになってしまった。ここまでがチャプター4。
灰慈が乗るビッグバンモノクマの力もあり攻勢に転じた大人たち。だが、子供たちに恨みを募らせた灰慈はもはや子供たちに対する情けなどはなく、被り物により洗脳されているだけの子供も全て皆殺しにするような勢いだ。これを止めるにはモノクマを操っている装置を破壊するしかないということで、こまると腐川はビッグバンモノクマを横目に、最後の希望の戦士のモナカが待ち受ける塔和ヒルズへと入っていった。
そこには希望の戦士それぞれの部屋があった。そこには彼らそれぞれの日記が残されており、親から受けた彼らの過去の苦しみが記されていた。また、塔和ヒルズには殺害された塔和灰慈の父親の遺体があり、これを使って網膜センサーを突破した。
塔和ヒルズを登っていくと、空木言子がモノクマたちに襲われていた。彼女はモナカに不信感を抱いており、すでに彼女とは別行動をとっていたのだ。
さらに進んでいくと大人たちを苦しめてきた拷問部屋があった。そこで灰慈がこまる、腐川と合流。こまるはこの部屋で何かの文字を見つけたがこの時はさほど気にしなかった。
そのまま進むと、序盤でこまるが囚われた飛行船へとたどり着いた。
ついに希望の戦士の最後の一人モナカのところへ。彼女は実は灰慈の妹であり、江ノ島が希望の戦士5人を助けたのは実はモナカ、ひいては塔和グループが持つ工業力などが目的だった。そしてモナカは常に希望の戦士と共にいた「クロクマ」と協力して巨大ロボットで襲い掛かってくる。
その後、モナカはこまるに衝撃的な映像を見せる。それは拷問室で息絶えたこまるの両親の姿だ。拷問室で見つけた文字は「こまる まこと」という文字であり、母親が残した断末魔のメッセージだった。それを知り絶望するこまる。モナカはここで塔和シティの子供たちがかぶっているかぶりものの爆破スイッチをこまるに渡す。これを押すとモノクマも止まるが、子供たちも死ぬ。恨みを晴らしたければスイッチを押せと促し、そうすることで子供を虐殺させ、それをきっかけに塔和シティに攻め込んできた未来機関との戦いが争いの火種になることをモナカは望んでいた。そしてこれによりこまるこそが「二代目江ノ島盾子」となるのだと。しかし腐川がこまるに檄を飛ばしで正気を取り戻させる。「助け合うのが友達」だと。
そこに誰かが操縦するビッグバンモノクマが襲撃してくる。最後の闘い。これを撃退するとなんと中からは善良と思われていた「シロクマ」が飛び出してきた。モナカはビッグバンモノクマの襲撃によりガレキの下に挟まっており、そのままこまるにも灰慈にも放置されてしまった。灰慈はあまりに子供たちへの憎しみを募らせたがために半ば壊れかかっていた。絶望することすらも許されないモナカは放心した。ここまでがチャプター5。
その後モナカは召使いにより救出された。そしてシロクマとクロクマはある人物が回収していた。それはカムクライズルだった。シロクマとクロクマ、どちらも江ノ島盾子の人格を模した「アルターエゴ」であったのだ。それを無言で破壊するカムクラ。
エピローグとして、十神が苗木に一連の事件を報告する。なんとこまると腐川は塔和シティに残り、泥沼化した大人と子供の戦いを収めることを決意したというのだ。苗木たちが世界を平和にするまで待つと。
そしてモナカ以外の希望の戦士4人は傷つきながらも生き残りまだ大人たちと戦うこと、灰慈はますます子供やモノクマを憎むようになってしまったこと、モナカは一人別行動を取り、また何か計画を企んでいることを示唆する映像がスタッフロールで流れる。
また、塔和シティの別のエピソードとして、葉隠康比呂が桑田怜恩の従妹である仲島花音と出会い、別れるまでのエピソードも、絶対絶望少女にはノベルとして収録されている。仲島花音は従兄として慕っていた桑田怜恩が死んでしまったのに対して苗木たち6人は生き残ったため、苗木たち生き残りを一方的に憎悪していたが、葉隠との出会いによりその感情は解消された。
2011年発売で上下巻構成。
本作は初代ダンガンロンパ以前の物語となっている。スーパーダンガンロンパ2で重要なワードとなる「カムクライズル」という人物について最初に出てきたのはこの作品であり、ゲームをプレイする前にこちらを読んでいないとスーパーダンガンロンパ2の終盤部分がやや唐突に感じられる。
冒頭、江ノ島盾子が何かに落胆している。何もかもが上手くいってしまうことが気に入らなくて地団駄を踏んでいるのだ。しかもその地団駄によって地面に広がる血の海から血しぶきが飛び散る。そこは何かの惨劇が起きた直後のようだ。しかし彼女は何かを思いつくと不気味に笑った。
この作品の主人公は音無涼子という、希望ヶ峰学園の生徒だ。彼女は何もかもをすぐに忘れてしまうので「音無涼子の記憶ノート」というものを常に持ち歩いており、何かがあれば必ずこれにメモを取るようにしている。
彼女には大好きな異姓がいた。「松田夜助」という、超高校級の神経学者と呼ばれる男子生徒だ。彼は音無をブスなどと罵るが、それでも音無は彼を愛していた。忘れっぽくても彼のことは忘れなかった。音無は自分の忘れっぽさを治療するために神経学者である松田のところへ定期的に通っていた。
その松田は学園長である霧切仁に呼び出されるとある頼み事をされる。「先日起きた凄惨な事件の生き残りの意識を取り戻してほしい」と。その事件というのは「希望ヶ峰学園史上最大最悪の事件」というもので、13人の死者を出したというものだった。
一方、とある人物から呼び出しを受けた音無はその指定通りの場所へ行くと老人の死体を発見した。慌てて松田の部屋へと行くとそこには神代優兎という男子生徒がいた。その後、音無の元へ江ノ島盾子が姿を現した。先ほどの死体は希望ヶ峰学園の評議会メンバーの一人であるという。さらにそこに「斑井」という人物が現れた。音無が江ノ島と「希望ヶ峰学園史上最大最悪の事件」のことを話しているのを聞いた斑井は二人を問い詰める。しかし江ノ島の手によって斑井は殺されてしまった。
音無が気づくと音無はベッドの上で縄でしばられており、ベッドの下には松田がいた。彼と会話した後、部屋には神代もいたことに音無は気づく。彼は「超高校級の諜報員」であり、その能力のおかげで誰にも気づかれることなく姿を潜めることができるのだという。神代は「希望ヶ峰学園史上最大最悪の事件」について調べている。その事件は公にはなっていないものの、希望ヶ峰学園の生徒15人が行方不明になり、うち13人が死体で発見されたというものであるらしいことを神代は知っていた。この事件に江ノ島盾子がかかわっているらしいこともつかんでいたが、どう関わっているのかは彼も知らない。そして江ノ島に会おうとしても彼女はどこにもいないと神代は言った。
深夜の希望ヶ峰学園の中庭である人物が待ち合わせをしていた。超高校級の探偵、霧切響子。彼女は評議会の人間のうち一人を呼び出したのだが、その人物が現れた直後、霧切の目の前で殺されてしまった。学園の屋上から何者かが学習机を投げて殺したのだった。続けて霧切も狙われるが、彼女は屋上へ素早く駆け上がった。が、すでに誰もいなかった。
彼女は自分の父親である霧切仁と会ってこの件を話した。霧切仁は「カムクライズル」の居場所を娘の霧切響子に調べるよう依頼していたのだ。霧切仁は事件の犯人を実は知っていながらも隠ぺいしていた。そして霧切響子は、事件の犯人が「カムクライズル」であることまで突き止めていた。霧切仁は犯人がカムクラであることは知っていたが、評議会が彼をどこかにかくまったために居場所を突き止められず、そのため娘に依頼していたのだった。
一方、音無の元には再び江ノ島が姿を現した彼女の目的は二つあるといった。「この希望の学園の象徴であるカムクライズルを叩き潰すこと、そして松田夜助を殺すこと」だと。それを聞いた音無は絶対に松田を守ると決意した。ここまでがダンガンロンパゼロ上巻の内容。
下巻の冒頭、過去の松田と音無の会話。脳の障害か何かで、松田のことを息子だと認識もしないままに死んでしまった母親のことで嘆く松田。そしてそれを慰めて「絶対に忘れない」と言う音無だった。
時間は現在に戻る。松田は上巻で依頼された通り、事件で生き残った2人のうち、意識混濁となっている一人の元を訪れた。それは男子生徒で、名前を村雨早春といい、松田の同期で希望ヶ峰学園77期性。松田が何を話しても反応が薄い村雨だったが、「江ノ島盾子」という名前を出したとたんに異常な反応を示した。それを見た松田はひどく落胆した様子だった。
音無は松田を探してさまよっていたが、そこで苗木誠と偶然出会う。彼女は苗木のことを「赤の他人」と言うも、苗木はそれを不思議がる。苗木の方は音無を知っているようだった。音無が「忘れっぽくなった」ということを知っていたのだ。
ここで斑井がまた現れる。再起不能になっても8つ子なので、その数だけ斑井はまるで復活したかのように現れる。そしてここで苗木を人質にしつつ斑井は語った。自分は「超高校級のボディガード」であり、生徒会を守るのが役割だったと。希望ヶ峰学園史上最大最悪の事件の当事者はほとんど生徒会の人間であり、それを守るのが斑井の役目であったのにそれを果たせなかったので、斑井は屈辱を感じ、復讐のため事件の犯人を追っているというのが内情だった。苗木を人質に取りつつ音無を問い詰めようとするが、音無は苗木のことは関係ないと見捨てた。しかしそこで戦刃むくろが現れて斑井を昏倒させ、苗木を救出した。
そこに神代も現れて、音無は神代と共にその場を去り、戦刃と苗木とは別れた。
松田と村雨の二人が会話をしている。村雨は「超高校級の生徒会長」と呼ばれる才能の持ち主だった。
松田が事件の犯人はカムクライズルかと問うとそうだと言うが反応が薄い。しかしまた江ノ島の名前を持ち出すと豹変して「江ノ島を殺さないと」と連呼して村雨は動転しだした。松田は江ノ島が事件の黒幕であることを確信したが、「大切な者を守らなければいけない」と言い、正気を失っている村雨を手にかけた。
音無と神代の会話。カムクライズルが事件の犯人なのはわかったが、神代によればそんな名前の人物は学園には存在しないらしい。また、江ノ島は事件の第一発見者であり、事件の噂を広めた人物であることも神代は突き止めていた。そして第一発見者なので当然犯人として疑われており、ポリグラフ(嘘発見器)、さらに脳波を直接見る方法などでも嘘をついていないか検査されていたらしい。しかし、その検査にはある人物、つまり松田夜助がかかわっていたということに神代はたどり着く。つまり、江ノ島と松田は共犯であるという推理だ。
一方、松田が音無の部屋に行くとそこには音無はいなかったが、なんと江ノ島盾子がいた。
江ノ島は村雨を殺したことを隠すにはそれはカムクライズルの仕業にするしかない、そのためには評議会の人間から話を聞く必要があると松田に提案する。
音無がふと気づくと見知らぬ場所にいた。
モノクマの被り物をした女性と出会う。彼女は希望ヶ峰学園の「予備学科」というものに属する人間だった。予備学科とは「超高校級」の人間たちが属する希望ヶ峰学園の「本科」とは違い、いわゆる落ちこぼれが集まる科であり、そのため本科の人間を妬んでいる人間が集まっている。毎日のように「パレード」を行い、希望ヶ峰学園の方針がいかに間違っているかを訴え続けているのもこの予備学科の人間だった。
音無はある場所へたどり着く。そこは牢屋であり、評議会の人間が囚われていて、2人のうち1人は死んでいた。生き残っている方が話すには、カムクライズルは旧校舎におり、彼が予備学科の手に渡ったら希望ヶ峰学園は終わりだという。その話の直後、音無はなぜか朦朧としてきた意識の仲で、その評議会の男がモノクマの被り物をした予備学科の連中に殺されるのを見た。
また音無が目を覚ます。そこはいつもの自分の部屋だったが、霧切響子がその部屋で捜査をしていた。霧切はいつも音無が寝ているベッドの下のスペースに血痕のついたジャージなどが隠されていたのを発見した。松田が何かを隠蔽している証拠だった。霧切は村雨が死んだ件について松田が怪しいと踏んでここに捜査に来ていた。
音無と霧切の前に残り全ての斑井が現れた。斑井四式、五式、六式、七式、八式の四人が集まり、事件について知っているらしい音無と霧切を襲撃しようとした。音無と霧切は分断され、音無の方へ六式を除く四人が集まってきたが、そこに戦刃むくろが現れて四人を相手に勝利してしまう。
戦刃が江ノ島の姉であることや、松田の居場所が旧校舎であることを戦刃から聞いた音無は旧校舎へ向かった。
旧校舎へ入るとそこには神代がいた。彼は事件の真相を話し出す。カムクライズルはあらゆる才能を身に着けた超人であること、そのカムクラが希望ヶ峰学園史上最大最悪の事件を起こした犯人であること、その事件を学園側は隠蔽しようとしたこと、カムクライズルを旧校舎へかくまったことなど。
神代が発見したエレベーターに乗って音無と神代二人は地下へ。エレベーターから出るとそこにいたのはカムクライズルではなく松田だった。松田は神代を殺害すると音無に語り続けた。この旧校舎で生徒会14人とカムクライズルが閉じ込められて殺し合いをしたこと、カムクライズルが生き残ったこと。すでにカムクラはどこかに連れていかれたこと。
クライマックスではすべての謎が明らかになる。音無の前に姿を見せていた江ノ島盾子は実は戦刃むくろが変装した姿であること、そして音無こそが本当の江ノ島盾子であること。江ノ島が事件の犯人として疑われているときに彼女を助けるため、松田は自分の才能を活かして江ノ島の記憶をいじり、「音無涼子」という仮の人格を作り出して演じさせていただけだった。江ノ島を愛している松田は、江ノ島を完全に別の人間にすることで江ノ島を「隠した」のだった。音無となった江ノ島が忘れっぽいのはその副作用だった。自分が取り返しのつかないことをしていると自覚しつつも松田は江ノ島をかばい続けたが、全て終わらせるために江ノ島の首をしめて殺そうとした。しかし、そこで音無は江ノ島としての人格を取り戻す。そして手にしたナイフで松田を刺し、彼に向かって「松田の母親がおかしくなったのは自分のせいだ」と伝え、絶望しながら死にゆく松田を見つめていた。
しかし、江ノ島も本当に松田を愛していた。誰よりも愛しい彼を自分で殺害した絶望に満たされ、号泣しながら、江ノ島は松田の遺体が滅茶苦茶になるまで足蹴にした。
結局、江ノ島にとってこの一連の事件は後に実行する苗木たち78期生を巻き込んでの「コロシアイ学園生活」の下準備にすぎなかった。
戦刃の変装も、閉鎖空間での殺し合いというのも。また、江ノ島はこの後松田が生み出した記憶操作をさらに進化させて完全なものとして、苗木たちの記憶を操作して2年間の記憶を消すことに成功したことになる。そしてカムクライズルは予備学科の人間のように江ノ島の手により絶望に落ちて、後にスーパーダンガンロンパ2で未来機関に保護され、仮想現実による更生プログラムを受けることになる。
2015年現在三巻まで刊行されている、本編より数年前、霧切響子が13歳の時代が舞台の小説。
ダンガンロンパのタイトルではあるが、ミステリー作家の北山猛邦の執筆となっており、推理小説としての側面が強く、事件のトリックの解決などに大きく尺を取った構成になっている。
小説の語り部は霧切ではなく、彼女とパートナーとなる、駆け出し高校生探偵の「五月雨結」となっており、彼女が実質的な主役。
一巻ではシリウス天文台殺人事件という殺人事件を霧切が解決する。霧切と五月雨は謎の差出人から正体を受け、シリウス天文台で起きた殺人事件の捜査で信頼関係を得て、「結お姉さま」「霧切ちゃん」と呼び合い、共に行動するパートナーとなった。
そしてこれを通して「黒の挑戦」という殺人ゲームを「犯罪被害者救済委員会」が開催し、それに乗った殺人犯が殺人を犯していることが明らかに。天文台の事件もこれによるものだった。
黒の挑戦は過去、誰かに人生を破壊され強い復讐心を持った人間が挑戦するもので、犯人に対して探偵役が用意される。委員会側が莫大な金額を使って犯人が殺人を行うシチュエーションを作成してくれ、7日の間自分が犯人だと突き止められなければ勝利となり、使用した金額をそのまま犯人が受け取れるが、突き止められてしまうと犯人は自分の命で莫大な金を使ったペナルティを清算することになる。犯人役が費やした金額が大きければ大きいほど探偵も優秀な探偵が用意されるという仕組み。探偵役にこの黒の挑戦の招待を意味する黒い手紙が送られてきて、そこには事件にかかっている金額や場所が記載されている。この手紙をを開封してから168時間がリミットとなる。また、犯人役は探偵役を殺してはならないというルールもある。
この世界には「探偵図書館」というものがあり、活躍している探偵がそこに登録されている。霧切と五月雨もすでに登録していた。そこで発行されるカードには3つの数字が書かれており、最初の数字が得意とする一次区分、二つ目が二次区分、三つめが探偵のランクとなる。例えば霧切はこの時点で919という数字で殺人分野担当でランクは最低の9ということ。五月雨は888。だが、シリウス天文台の事件の解決により霧切は917、五月雨は887とランクアップした。
探偵の頂点になるのは全ての数字が0、「000」となる「トリプルクラスゼロ」。過去含め、世界に4人しかいない存在。現在は龍造寺、ジョニィ・アープ、御鏡霊の三人のみが存在する。実績を重ねると二次区分が「総合」を現す「0」になり、さらに重ねると一次区分も「0」になる。
霧切と五月雨はランクの高い探偵は「黒の挑戦」を過去何度も行っている可能性もあると考えて、二次区分とランクが0の「ダブルクラスゼロ」の探偵にコンタクトを取ることにした。ダブルクラスゼロでも、全探偵の中で20人しかいない特別な存在。その中の七村彗星と二人が出会ったところで一巻は終了。
七村彗星は37歳で「900」のダブルクラスゼロの探偵。時は金なりということで、いかに効率よく行動し金を得るか、それに重点を置いている。二巻の冒頭、七村から話を聞くと七村は過去5回、黒の挑戦を受けたことがあるのだという。そして黒の挑戦は「観客」がおり、事件現場の中継を見て楽しんでいるのだという。また、トリプルゼロクラスの人間とダブルクラスゼロの人間とでは天と地ほどの差があるのだという。トリプルクラスゼロの人間が犯罪者側になったら国家の危機であるとも。七村は現在まさに黒の挑戦を受けているので、それに霧切と五月雨も参加することになった。
七村が受けた事件はノーマンズ・ホテルという場所で、13億1600万の金額のかかったもの。登場人物は霧切、五月雨、七村のほかに7人。次々に惨劇が起こっていくが、このホテルでの事件は参加者が億単位で金を得られるゲームでもあった。そのうちに霧切はあることに気づく。七村は犯人を知りつつも、それと交渉して自分が数億の金を得るのが目的になっていたということ。七村にとって殺人が行われることはどうでもよく、金を得ることだけが重要だった。
最終的に霧切の力により犯人は突き止められた。しかし、ホテルで霧切に対して彼女の祖父の霧切不比等から連絡が来て、「そこには元トリプルクラスゼロで何にでも化けられる新仙帝がいるので逃げろ」と伝えてきた。逃げようとするも、犯人が敗北することにより自分が金を得られなくなることに困った七村が霧切と五月雨を殺そうとした。五月雨は憧れのダブルクラスゼロの人間の本性を知って失望する。一巻で登場した探偵のうち一人も金目的の人間だったので、五月雨は「探偵なんてろくな人間がいない」と思うようになる。
二人は絶体絶命のピンチだったが、ホテルから飛び出したところでトリプルクラスゼロの探偵三人、新仙帝、ジョニィ・アープ、竜造寺月下の三人が現れる。四人目のトリプルクラスゼロの新仙帝はホテルに招待された人物のうち一人だった。それに驚いた七村は「トリプルクラスゼロの人間は堕天していた」、つまり犯罪者側となっていたと理解して、世界は終わったと理解したのか、自殺した。
新仙帝が霧切に対して「素晴らしい成長だ、さすが霧切家の娘だ」と言い、二巻は終了。
ノーマンズ・ホテルの事件後に自宅まで送った後に霧切を見つけることができない五月雨だったが、そんな時トリプルクラスゼロの一人、龍造寺月下と出会う。
彼は、五月雨は実力は乏しくても純粋に探偵としての志を持っていると評価しており、「また黒の挑戦を受けるのか」「犯罪被害者救済委員会の一員になるのか」の選択を迫ってきた。この選択はあともう一回迫ると言う。が、最初のこの選択では五月雨は当然のように「黒の挑戦」を受ける方を選んだ。その後龍造寺の家へ案内される。龍造寺は探偵の頂点でありながら犯罪者救済委員会の一員となっている人物なので五月雨は警戒するも、彼はその業績ゆえに人々から慕われており、それは五月雨が憧れていた探偵の姿だった。彼が犯罪被害者救済委員会に加担するのも、犯罪者の被害者に対して正当な救いを与えており、綺麗事では救えない人物がこの世にはいると、彼なりに考えてのことだった。人殺しを正当化することを五月雨は糾弾するも、龍造寺が現に人々から尊敬を集めていることを自分の目で見て、揺らぎはじめていた。そして龍造寺は五月雨を「救いを求める者のために手を汚すことをいとわない、こちら側の人間だ」と言った。ここで二回目の選択を龍造寺は迫る。しかしそれでも、五月雨は「霧切に胸を張っていたいから」と、やはり黒い封筒を選んだ。
龍造寺の使用人のリコという少年と会い、彼から龍造寺からのプレゼントだという箱を渡された。それから五月雨が寮に戻ると霧切がいた。彼女は委員会の連中に何かをされたといういうが、詳しくは五月雨に話さなかった。そして霧切は五月雨が受け取った黒い封筒の事件の解決を手伝うと言う。事件は探偵のランクに応じたものがあるので、ランクの低い五月雨に向けてのものということで簡単なものがあるかと思った二人だったが、封筒を開くとそこにはなんと12枚ものカードが入っていた。これを開いた時点で168時間以内に12件の事件のタイムリミットが進むこととなる。全て解決することなんてできるわけがないと嘆く五月雨だったが、霧切は残るトリプルクラスゼロの一人「御鏡霊」を味方につけることを提案する。
そこで龍造寺から渡された箱に入っていた携帯電話が鳴った。出ると相手は龍造寺で、「リコが協力してくれる」と言う。そして、「時間内に全ての事件を解決したら自分の負けで、犯罪被害者救済委員会から抜ける」とも。
ある駅に御鏡霊がいて、そこに御鏡を狙う三人の殺し屋も向かっているということを龍造寺から教えてもらった二人。御鏡霊の力は危険視されていて、色々な組織から狙われているということだ。駅に向かうと龍造寺の命令でリコもいた。殺し屋が立て続けに現れるも、高い身体能力を持つリコが次々に彼らを倒す。最後には元「超高校級のロッククライマー」の火燈剣が現れるも、それもリコは難なく倒す。そしてリコは自分こそがトリプルクラスゼロの御鏡霊であると名乗った。
リコは12歳だが、9歳の時点でトリプルクラスゼロになった超天才だった。そして龍造寺に自分が御鏡霊であると悟られることもなく、龍造寺の使用人として行動していた。彼は謎解きマニアで、謎の集まる龍造寺のすぐそばにいることが最も自分が満足する生き方だと考えていた。
そして龍造寺も、以前からリコが御鏡霊ではないかと疑ってはいて、今回現れた殺し屋のうち数人は龍造寺が雇った人物だとリコ、御鏡霊は推測した。そして殺し屋は殺さずに無力化しただけなので、これによって龍造寺にリコ=御鏡霊であることが悟られることになった。
12件の黒の挑戦を五月雨に渡したこと自体も、このように御鏡霊の正体を暴くために龍造寺が仕組んだものだった。リコが殺し屋を殺さないように五月雨が止めることを龍造寺は予想していた。
だが、12件の黒の挑戦自体は無効ではなく有効であることもリコは説明する。また、犯罪被害者救済委員会は御鏡霊にも委員会に入るようスカウトをしてきたが、リコは委員会を「試験問題を作る組織でしかない」と言い、興味を失くしていた。そしてリコは自分の欲求を満たすために霧切、五月雨に協力することを提案する。そして12件の事件を、霧切&五月雨で6つ、リコ(御鏡霊)が残りの6つを担当することに決定した。五月雨は平凡な自分が、非凡な霧切やリコたちと関わって行動していることを場違いとも思うが、探偵役は命を狙われることはないということを思い出し、霧切の盾になることはできると考えた。
二人はリコと別れて、事件1件につき28時間ほどかけられるとし、6つのうちの一つ、「武田幽霊屋敷」という場所が舞台の事件を解決することにした。
霧切の力によってそれは解決し、二人が五月雨の寮の部屋に戻ってくるとなんとリコはすでに5つの事件を解決したということを、携帯による彼からの連絡で知った。それはたった一晩でのこと。彼は「事件が起きる前に犯人を突き止め確保する」という方法だったが、超人的なものには違いなく、五月雨は驚く。リコは退屈なので残り1つの事件にはあえて乗ってみてから解決すると言って五月雨との電話を切った。
その後、霧切の様子がおかしいことを不審に思った五月雨は彼女の屋敷へと様子を見に行く。
するとそこにいたのは包丁を持った不審な女性と、庭に埋まった霧切の祖父、霧切不比等の遺体だった。霧切の様子がどことなくおかしいのはこのせいだった。包丁の女性に見つかり危機に陥るも、現れた男性、「霧切仁」により五月雨は救われる。
一巻でクリスマスの夜に五月雨は霧切不比等に会っているが、あれは変装した新仙帝だったと、五月雨は気づいた。
その後寮に帰った五月雨は霧切の境遇を悲しみ、涙を流しながら霧切を守ることを誓い、三巻は終了。
五月雨が見たのは実は霧切響子の母方の祖父の「卯槌棟八郎」であって、父方の霧切不比等ではなかった。
五月雨は霧切仁を新仙が化けているのではないかと疑ったが、霧切仁は霧切響子が笑っている写真を持っていたため信じることにした。
龍造寺からもらった黒の挑戦は残り6つで、リコが1つを受け持っているので実質5つ。
霧切響子は五月雨がいない間に、武田幽霊屋敷の事件に招集されていた3人の探偵にコンタクトを取って助力を求めていた。彼らは一度黒の挑戦に関わっている人間なので、「犯罪被害者救済委員会」とはかかわりがないという裏付けが取れているようなものだから、信用できると霧切は考えた。
協力してくれることになった三人の探偵は「サルバドール・宿木・梟」という男性探偵、「水井山幸」という女性探偵、「八鬼弾」という男性探偵。
5つの事件は5人がそれぞれ担当することになって、まずは現場の様子見を単独行動で行うことになった。
霧切は「双生児能力開発研究所」、五月雨は「リブラ女子学園」、宿木は「枯尾花学園」、水井山は「中世西欧拷問器具博物館」、八鬼は「BAR グッドバイ」という黒の挑戦の舞台となる場所へ向かった。霧切は別れる前に五月雨にリブラ女子学園の犯人は天秤座であることを教えた。
ここからは五月雨、霧切、宿木がそれぞれの事件の解決のため動く場面。
五月雨は四巻では事件を解決できず半ばで描写が終わる。
宿木は事件を解決したが、その場にヘリでリコがやってきて、簡単に事件を解決してしまった。そしてリコは事件はそれぞれ12星座に関係していて、その星座がそのまま犯人の星座であることを宿木に教えた。
霧切は事件の犯人は特定して事件のトリックも解決したものの、犯人の堤という男と車内で二人きりになった後、車ごと崖に墜ちて霧切は気を失ってしまう。ここで四巻は終了。
ダンガンロンパ十神、ダンガンロンパゼロ、ダンガンロンパ3(絶望編)に関しては、この順番ではなく、間違っている可能性もあります。各作品を考証して、おそらくはこうだろうという予測によるものです。
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