街の住人との親密度、仲良し度はハートの数で表されます。
ハートは最大10で(結婚した相手のみ15まで上昇)、上昇すると特定の場所でイベントが発生します。
恋愛・結婚できる住人とのイベントではハートが1つ上昇するごとに発生します。例外として、ハート6では告白のペンダント、ハート10では青い羽根を贈った時に場所を問わず発生。合計10回のイベントが見れることになります。
恋愛・結婚が出来ないその他の住人に関しては、例外なく、ハートの数が1、4、7に達した時の合計3回、イベントが発生します。
全キャラ分見るのは相当大変ですが、ここでは全住民のイベント時の会話テキストを掲載しています。自力で見たい人はネタバレ注意。
主人公の名前部分は「○○」と表記しています。また、選択肢がある場合は選んだものに〇をつけています。
■サリー
いらっしゃい。
好きな席にどうぞ〜。
■サリー
ご注文は?
■サリー
いらしゃい、デイモン。
コーヒーでいい?
■デイモン
ああ、ブラックで。
■サリー
わかったわ。待ってて。
■デイモン
あ、サリーさん。
ラジオ変えてもいい?
■サリー
いいわよ。
ノリのいいのをお願い。
■デイモン
これなんかどうかな?
……
どう?悪くないだろう?
■選択肢
・〇悪くない
・とてもいい
■デイモン
あれ?注文はまだだった?
そうか。
■サリー
お待たせー。
あら、ノリノリのいい曲じゃない。
はい、コーヒーお待ちどおさま!
サリーのスペシャルブレンドよ。
はい、デイモンにも。
今日のはスペシャルブレンドよ。
■デイモン
いつも同じような味だけどな。
■サリー
うーん、わからないかなぁ。
毎日ちょっとずつ違う豆を使ってるのよ。
■デイモン
だったらサリーさんの腕の問題かな。
■サリー
はいはい、腕を磨きますよ。
■ウシ
モ〜〜〜〜!
■茶色のウシ
モ〜〜〜〜!
■黒のウシ
モウモウモウ!
ンモ〜〜〜〜〜!
■ウシ
モ〜〜〜〜!
■デイモン
手を貸そうか?
■ウシ
ンモァ〜〜〜〜ッ!?
■デイモン
大丈夫、うちの店のウシだ。
たまに逃げ出すんだ。
■ウシ
ンモ〜ンモ〜……
■デイモン
危ないからじっとしてるんだ。
■茶色のウシ
モモモンモ〜〜〜〜!
■デイモン
さあ、帰るぞ。
姉貴が心配してるぞ。
■黒のウシ
ンモウ!ンモ〜〜〜〜〜!
■デイモン
いい子だ。
そっちは怪我はないか?
そうか。よかった。
■選択肢
・動物好きなんですね
・〇意外な特技があるね
■デイモン
そんなんじゃないよ。
じゃあ、これで。
■デイモン
よう、牧場の方はどう?
■ラーシュ
俺たちこれから走りに行くんだ。
おまえもどうだ?
気分転換になるぞ。
■デイモン
そうだな、でも……
■ラーシュ
バイクだったらおまえの後ろに乗せてやれよ。
■デイモン
俺が?
■ラーシュ
いいじゃねぇか、歳も近いんだしさ。
■デイモン
これ、かぶってくれ。
■ラーシュ
そうそう、最近はうるさいんだよ。
ちゃんとヘルメットかぶれって。
■ラーシュ
サリーにコーヒー淹れてもらったんだ。
飲む?
サリーのスペシャルブレンド。
■デイモン
……
■ラーシュ
どうした?
また親父さんと喧嘩したのか?
■デイモン
この歳になって、喧嘩なんかしないよ。
■ラーシュ
そうか。まぁいいけどな。
■デイモン
おまえんとこは男兄弟だからな。
■ラーシュ
もしかしておまえ、姉貴と喧嘩したのか!?
■デイモン
喧嘩じゃないって。
■ラーシュ
どうせまた、ウシが臭いとか、ニワトリがうるさいとか言ったんだろ?
謝っとけよ、どうせおまえが悪いんだから。
■デイモン
そうだな、そうするよ。
こうして街を離れてみると、めんどくさいことは吹き飛んでいくよな。
ここの風、気持ちいいだろう。
■パトリシア
あら、〇〇、いらっしゃい。
そうそう、デイモンがそのあたりにいると思うから、そろそろごはんだって伝えてきて欲しいの。
ほんと、ごめんなさいね。
■デイモン
〇〇……
何してるんだ、こんなところで。
わかった。
でももう少し……星を見てから。
なんだよ。
俺が星を見ちゃ悪いのかよ。
おまえも、星、好きなのか?
降って来そうだよな、星空。
こうして星空を見上げてると、フワッと宙に浮いてるような感覚になる。
■選択肢
・〇わかる!
・よくわからない……
■デイモン
この感覚が好きなんだ。
うしかい座って知ってるか?
春になると見える、大三角形の星のひとつが、うしかい座のアークトゥルス。
ガキの頃、「うしかい座」って聞いて、これが俺の家の星だって思って……
それ以来、春になると必ず探してるよ。
星を見るのは好きだけど、由来を知ってるのは、その星くらいかな。
あっ……
いま、流れ星が……
いいこと起こりそうだな。
■パトリシア
あらいらっしゃい。
でも残念ねぇ、今日はふたりとも留守なの。
■ラーシュ
ちょ、大変だ!
手を貸してくれ!
■パトリシア
どうしたの、ラーシュ!?
なにかあったの!
■ラーシュ
交通事故だ。
バイクの前に、急にウシが現れて、避けようとして木立に突っ込んじまった。
■パトリシア
ウシ!?
■ラーシュ
あいつ、口では「ウシは田舎くさい」とか言うけど、本当は優しいんだ。
と、こんな話してる場合じゃない!
■ラーシュ
骨は折れてないみたいだな……
■パトリシア
よかった……
■ラーシュ
むしろ大変なのはウシだな。
驚いて溝に落ちてたもんな。
■パトリシア
たいへん……
それじゃ私、ウシの具合を見てくるから、デイモンのことはあなたたちで見てて!
■ラーシュ
あ、俺はバイクの具合を見てやらないと!
〇〇、デイモンを頼む!
■選択肢
・額の汗を拭いてあげる
・ふとんを直してあげる
・〇くちびるに触れてみる
■デイモン
んっ……
〇〇……ここは……?
そうか……
みんなで運んでくれたのか……
それで、母さんとラーシュは?
……母さんはウシを診に行って……
ラーシュはバイクを診に行った……
そして俺には……
ありがとう、〇〇……
この恩はいつか返すよ……
……すまん……
もう少し寝る……
■デイモン
これは……!?
そうだ。
これからちょっといいか?
行きたい場所があるんだ。
■デイモン
ここ、おまえに見せたかったんだ。
先を越されちまったけど、ここでおまえに思いを伝えるつもりだった。
ここでなら、言える気がして……
……俺もおまえのことが好きだ。
おまえのことがずっと胸に引っかかって離れなかった。
大好きだ。
来いよ。
このあたりで精霊を見たことがあるって、姉貴が言ってたことがあって……
俺には見えないんだけど……
ここでなら、精霊たちも力を貸してくれる気がするんだ。
なんだよ、笑うなよ。
俺は本気だぜ?
何かいるのか?
■デイモン
よう、元気そうだな。
話があるんだ。
乗れよ。
■デイモン
オリーブタウンは好きか?
俺も嫌いじゃない。
だけど、俺はもっと……
なんて言うんだろうな……
冒険がしたいんだ。
今は無理だけど、いずれは街を離れて……
だからこれ以上、縛られたくないんだ。
■ラーシュ
なーにバカなこと言ってんだよ!
■デイモン
ラーシュ……つけてきたのか?
■ラーシュ
だれがそんな物好きなことするかよ。
俺が昼寝してたら、おまえらがここに来たんじゃねぇか。
■デイモン
そうか……
■ラーシュ
おまえさあ、冒険なんか、どこでだってできるだろう?
冒険したいって言うなら、街を出ていくよりも先に、まず冒険を始めようぜ。
■デイモン
まず冒険……?
■ラーシュ
ああ、そうだ。
まずは始めるんだ。
■デイモン
始めるったって……
どんな冒険をしたいか……?
そうだな……
いろいろあるけど……
笑わずに聞いてくれるか?
■デイモン
〇〇か。
今日は店に用事?
ああ、これか……
また抜けだしてたから、連れ戻してきたんだ。
ガキの頃からの付き合いだ。
どうぶつの扱いには慣れてるよ。
でも、店は姉貴が継ぐしな。
俺は俺で何か……
■パトリシア
別にふたりで店を継いでくれてもいいのよ。
人手は足りてないんだし。
■ウシ
ンモ〜〜〜〜〜〜ウ!
■デイモン
俺はいいよ。
ウシの相手なんて、ガラじゃない。
■パトリシア
またそれだ。
じゃあどうするつもりなのよ。
あら、おかえりなさい。
■ゲオルク
ああ、ただいま。
話は聞こえてたよ。
デイモン。
おまえはバイクをいじってるときが一番いききしている。
おまえはおまえで、やりたい仕事をすればいい。
■デイモン
……
■ゲオルク
昔、ウシに追われて泣いてたブリジットをよく庇ってやってたよな。
■デイモン
それは……!
■ゲオルク
ブリジットももうウシの扱いにも慣れた。
この店のことなら気にするな。
■デイモン
親父……
■パトリシア
そうね、〇〇だったら、牧場主さんだし、仲良くやっていけそうだわ。
■デイモン
ちょ、ちょっと待てよ、なんでそんな話に!?
■ゲオルク
ああ、そうだな。
〇〇、デイモンをよろしく頼む。
■デイモン
親父まで!
■ウシ
ンモ〜〜〜〜〜〜ウ!
■ラーシュ
ちょうど良かった、〇〇、ちょっと聞かせたいものがあるんだ。
いいから来てくれよ。
■デイモン
本当に連れてきたのかよ……
まだ練習中だって言ったのに。
■サリー
いいじゃない、練習中でも。
私にも聞かせてよ。
■デイモン
まあ、そこまで言うなら……
■サリー
えっ? マジで?
これってアレじゃない?
ロックンロールっていうの?
■デイモン
そう。
昨日ふと、メロディが浮かんで来たんだ……
■サリー
まさか、オリジナル曲!?
あなたが作ったの!?
■デイモン
聞いてくれ。
「キミは俺の精霊」
ウシの匂いにまみれた 田舎のま〜ち〜に
都会から〜 舞いお〜り〜た〜
キミは精霊〜
んん〜ん〜
甘いひ〜と〜み〜
■サリー
やっばい……
聞いてるこっちが恥ずかしい……
■デイモン
んん〜ん〜
頬を寄〜せ〜て〜
すさんだ〜俺の心を〜
開拓してくれ〜
■サリー
何、その歌詞!?
■デイモン
かわいた〜俺の心に〜水をまいてくれ〜
今宵ふたり スポットライト浴びて 踊ろうぜ ロケンロ〜ル
新聞も遅れて届く田舎のま〜ち〜に〜
バイク吹かしてやってきた〜
キミは精霊〜
■サリー
2番もあるの!?
■デイモン
よごれた〜俺の心の〜草を刈ってくれ〜
今宵ふたり スポットライト浴びて 踊ろうぜ ロケンロ〜ル
カモンベイベナウ!
■サリー
すごいよデイモン!
釣られて踊っちゃったよ!
こんど、ライブやりましょうよ、ライブ。
ワンドリンク付きで。
■デイモン
ああ、ごめん。
〇〇のために作った曲なんだ。
他のひとの前でやりたくはない。
■サリー
うわぁ、しびれるわぁ……
■デイモン
またな、〇〇。
■デイモン
これを俺に……?
まいったな、どうすればいいんだ……
ちょっと、場所を変えないか?
■デイモン
おまえの気持ちはわかった。
でも……俺でいいのか?
そうか……
ありがとう、うれしいよ。
そうだ。
受け取って欲しいものがあるんだ。
指輪……作ってみたんだ……
正式なモンじゃないけど、俺の誓いの印だ。
受け取って欲しい。
ありがとう。
■ラーシュ
ああ、まてまて!
そういうことだったら、俺が立会人をやってやるよ!
■デイモン
ラーシュ!?
どうして?
■ラーシュ
どうしてじゃねえよ、そこで寝てたらおまえらが来たんだよ。
えー……汝、デイモンよ。
病める時も、健やかなるときも またある時は…… ええっと……
なんつーか、よくわかんねぇけど、一生助け合って生きる覚悟はできてるよな?
■デイモン
プッ……なんだそれ?
■ラーシュ
ほら、吹き出してないで。
■デイモン
ああ、誓うよ。
■ラーシュ
〇〇も?
よーっし、上出来だ!
ふたりの人生を祝福するぜ。
■デイモン
ありがとう、ラーシュ。
俺と〇〇の最高にハッピーな瞬間にいっしょにいてくれて。
そうだよな、〇〇。
やっぱり気持ちいいな、ここの風は。
■ミサキ
いらっしゃい。
今日は特別にチーズケーキを焼いたわよ。
食べていかない?
■エミリオ
へぇー。
それじゃあ1個もらおうかな。
■ミサキ
りょうか〜い。
あ……これが最後の1個だったわ。
ということだから、悪いけど、〇〇は、またこんどね。
■ダイスキー
残念でしたねー。
こんな美味しいものを食べられないなんて。
■エミリオ
ああ、いいよいいよ。
だったら俺のを譲るよ。
■ダイスキー
これはこれは、どうもありがとう。
■エミリオ
あんたじゃないよ。
■ダイスキー
ええっ!?
■ミサキ
ああもう、ダイスキーは、3個も食べたでしょう?
■エミリオ
とりあえずミサキさん、俺のぶんのチーズケーキをこの人に。
■ミサキ
わかったわ。
すぐに用意するわね。
■ダイスキー
しかし、もったいない。
最後の1個を人にゆずるなど……
■エミリオ
俺はここのチーズケーキをみんなに味わってもらいたいだけだよ。
あ、それとミサキさん、この人のお勘定、俺が払うよ。
■ミサキ
あら、気前がいい。
そういうとこ、お父さんそっくりね。
■ダイスキー
なんというか、本当に申し訳ない。
■エミリオ
だから、あんたじゃないっての。
■エミリオ
やあ、このあいだはどうも。
ちょうど俺、仕事が終わったところだし、いっしょにメシでも行かない?
■選択肢
・〇よろこんで!
・遠慮しておきます
■エミリオ
おっ!?
ノリ、いいねぇ。
俺たち、気が合うかもしれないな。
ところで、こないだのチーズケーキ、どうだった?
ダイスキーさんの記事でちょっとした話題になったみたいだけど、父さんも母さんも「ふつう」だって。
ま、あのふたりは味オンチだからね。
牧場主の意見としてはどうだったのかなって思って……
なるほど、さすがは牧場主、なんていうか……自然の意見を代弁してる……って感じだね。
感慨深いなぁ。
あそこに牧場ができて、君のような人が住んでるなんて……
あそこ、好きだったんだ、俺。
誰もいなくて、静かでさ……
よくひとりで昼寝してたもんさ。
■ラウル
こんなとこにいたんだ!
兄貴、網の仕掛け方教えてくれるって、約束してたよね?
■エミリオ
おう、ラウルか、そう言えば約束してたな!
■ラウル
あっ、先約がいたんだ……
だったら僕はあとでもいいよ。
■エミリオ
何言ってんだよ、先約はおまえだろ?
悪ィ!
ラウルとの約束があったから、メシはまた今度で!
■ラウル
いいの!?
■エミリオ
もちろん。
おまえを一人前の漁師にしてやるのが、俺の仕事だ。
■ラウル
やったぁ!
■エミリオ
すまないな。
いつか埋め合わせはするから!
また今度な!
■エミリオ
やあ。
これからサーフィンに行くんだけど……
君って、サーフィン、やったことある?
■選択肢
・やったことある
・〇やったことない
■エミリオ
じゃあ、ちょっとやってみない?
楽しいよ、波に乗るの。
ちなみに俺は、サーフィンだったらこの街で一番。
気持ちいいよ。
ただ波に揺られてるだけでも、海とひとつになれるし……
大きな波に乗ると、まるで風になったみたいで。
いつも風のこと気にしながら船に乗ってるけど、サーフィンしてると風になれる……
そのまま、どこへだって行ける気がしてくる……
■パトリシア
あら、こんなとこにいた!
■エミリオ
やあ、パトリシアさん。
今日も母さんとお茶会?
■パトリシア
そうそう、マヌエラ怒ってたわよ。
破れた網の修繕たのんだのに、なーんもやってないって。
■エミリオ
あっ!
そう言えばそうだった!
■パトリシア
じゃあ急いで帰って、今のうちにやっちゃいなよ。
マヌエラ、町長さんちに寄って帰るって言ってたし、今だったら間に合うわ。
■エミリオ
ああ、そうするよ。
ありがとう、パトリシアさん。
■エミリオ
それじゃ、サーフィンはまた今度教える!
■パトリシア
あなた、エミリオにサーフィン習うの?
なんて羨ましいの。
私が習いたいくらいよ。
■ラウル
いま誰もいませーん。
あっ、〇〇さんでしたか。
今日は兄貴いませんよ。
マルコスさんと、漁に出てます。
そろそろ帰ってくるはずなんですけど……
僕?
僕はひとりで留守番です。
置いてけぼりって言うのかな?
ちなみに、都会の人から見て、兄貴ってどう見えますか?
■選択肢
・いけてると思う
・普通じゃないかな
・〇ワイルドだと思う
■ラウル
ワイルドかぁ……
でも、良く言えばそうですけど、要は田舎臭いってことですよね?
いや、兄貴があなたのこと気になってるみたいなので、ちょっと聞いてみました。
■エミリオ
ただいまー。
■ラウル
おかえり兄貴!
■エミリオ
来てたのか、〇〇。
■ラウル
あのねぇ、この人、兄貴のことワイルドだって言ってたよ?
■エミリオ
ちょっと待て、ラウル、俺がいないとこで何の話してんだ!?
■ラウル
何って……相談?
ねぇ!
個の人とダチになろうよ!
■エミリオ
ダチって……
おまえ、年下なんだから、もう少し言い方あるだろ?
すまないな、俺がいないときに。
何を聞かれたか知らないけど、気にするなよな。
■ラウル
でも、嬉しいよね!
ワイルドだって言われて!
■エミリオ
ワイルドか……
悪くないな。
■マヌエラ
あら、いらっしゃい〇〇。
よく訪ねてきてくれたわね。
■マルコス
エミリオの友だちなんだって?
すまんな、こんなのと付き合ってもらって。
■エミリオ
こんなのって!
それはないよ、父さーん。
■マヌエラ
そうそう、うちの大いな跡取りなんだから、もっと大切にしてあげないと。
■ラウル
そうですよ、こう見えても兄貴、ナイーブなんですよ。
■エミリオ
ラウルにナイーブだとか言われたくはないなぁ。
■マルコス
あんた、腹は減ってないか?
せっかく来たんだから、メシでも食っていくといいよ。
■マルコス
そういやこの街へは、なんで来たんだ?
家族とケンカして出てきたのか?
■マヌエラ
まーたあんたは、そんなことを言う。
事情何てひとそれぞれよ。
他人が首をつっこむもんじゃないわ。
■マルコス
俺も自慢じゃねぇが、おやじとは折り合いが悪くてな。
ずいぶん若くして家を飛び出したもんだ。
コイツもゆくゆくはうちを飛び出していくだろうが、その時はよろしくたのんだぞ。
■エミリオ
ちょっと待てよ父さん、いきなり何たのんでんだ?
■ラウル
〇〇さんもこの家でいっしょに暮らそうよ!
■マヌエラ
ほらほら、そのへんにしときな!
〇〇、さっきから苦笑いになってるわよ。
■エミリオ
ほんとごめん、こんな親で。
■マルコス
おおっ!?
言うようになったな、エミリオー!
■エミリオ
えっ!?
俺に!?
マジで!?
すごく嬉しいよ!
ねえ、ちょっと、ふたりきりになれる場所に行かない?
■エミリオ
これからはふたりでいろんなことして楽しもうよ!
君とサーフィンできたらって、ずっと思ってたんだ。
それから、波の音を聞きながら、浜辺でギター弾いて……
海には海のメロディがあるんだ。
牧場だってそうだろう?
そこに吹く風や、土の匂い。
だから、教えてよ。
俺が知らない、草木のことや、どうぶつのこと。
かわりに海のことを教えるよ!
海にはまだまだ謎があるんだ。
たとえば……?
そうだな……
海賊の話なんてどう?
このあたりに昔、いたらしいんだ、海賊。
その海賊の船が、お宝を積んだまま、この海のどこかに沈んでるって……
いつか探しに行きたいな。
君と。
俺を選んでくれて、本当にありがとう。
これからは、ずっといっしょだ。
■マヌエラ
まいったねえ。
船底をゴッソリやられちまったよ。
■エミリオ
ああ、船底をゴッソリね……
よくあるからね……えっ!?
船底って、父さんの漁船の!?
■マヌエラ
そう、いつも漁に使ってるやつ、まぁ、なんとか浮いてはいるけど、あれで漁ができるかどうか……。
■エミリオ
父さんは大丈夫なの?
■マヌエラ
あのひとは、小舟でこぎ出していったわ。
「船の仇を取る」って言ってね。
■エミリオ
船の仇って……
父さんは何にやられたの?
■ラウル
もしかして、暗礁に乗り上げたとか……?
■マヌエラ
そうなの!
巨大な魚に引きずられて、そのまま暗礁に乗り上げたみたい……
■エミリオ
〇〇!
父さんがむちゃして、小舟で出ていったんだ!
今から助けに行くよ!
■ラウル
僕も行きます!
■マヌエラ
ちょっと待って!
助けに行くって、船もないのに!?
■エミリオ
おそらく、観光船に救命用のボートがある!
それを借りればきっと!
■ラウル
うん!
行こう、兄貴!
■マヌエラ
あなた……?
■マルコス
船の仇はとってきた。
相手は巨大なカジキだ。
■エミリオ
え?
■マルコス
そいつを売って、船の修理を頼んできた。
明日からはまたいつもの通り漁に出るぞ。
ふぁぁ……
今日はもう寝るか……
■エミリオ
なんだそれ……
■ラウル
かっこいい……
■エミリオ
おはよう、〇〇。
相談があって来たんだけど、聞いてくれるかな?
「岩礁」って知ってる?
大きい石をいくつか海に沈めておくと、小魚が集まってきて、卵を生むんだ。
小さい魚が増えれば、それを狙って、大きい魚も来るし、エビやカニも獲れるようになる。
そのうちカニなんか、手づかみで獲れるようになるぜ!
えっ?
信じられないって?
まぁ、今すぐって話じゃないしな。
それで、何年かかるかわからないけど、岩礁を作ろうと思ってさ。
もしかしたら少し手伝いを頼むかもしれないけど、いいか?
■選択肢
・〇もちろん
・それはちょっと……
■エミリオ
ありがとう。
そう言ってくれるって思った。
俺はこの街に、もっと大きい魚や、珍しい魚が来て欲しいんだ。
この街が好きだから。
■エミリオ
やっぱいいよなぁ……
草の上に寝そべって昼寝するの……
それじゃあ……
おやすみ……
■ラウル
兄貴ーーーーーっ!
■エミリオ
波の音って、いつまでも聞いていられるよな。
海には魔女がいるんだ。
ときどき、ひどい嵐をおこして、船を沈めたりするけど、
普段はおだやかで、ギターの音色を聞き入って、波の音でコーラスを奏でてくれる。
ほらね。
波の音がコーラスに聞こえてくるだろう?
■選択肢
・ほんとだ……
・〇よくわからない
■エミリオ
魔女の機嫌を損ねないように、こうやって機嫌をとっておくのさ。
逆に、魔女に気に入られると、どんな奇跡だって起こしてくれるらしい。
グリーンフラッシュって、聞いたことある?
夕暮れの、日が沈む瞬間に、太陽が緑色に光ることがあるんだけど、それが、魔女のゴキゲンの証で……
グリーンフラッシュを見たら、魔女にお願いするといいんだって。
まだ見たことはないけど、願い事は決めてるんだ……
そ、そうだ、〇〇だったら、どんなことをお願いしたい?
■選択肢
・大牧場主になりたい
・〇大金持ちになりたい
・幸せになりたい
■エミリオ
いいねぇ、それ。
そしたら、世界中の海を見に連れて行ってくれるかい?
俺の願いは……
そうだな……
「時間を止めたい」かな?
■エミリオ
まさか、俺に!?
ありがとう!
最高に嬉しいよ!
良かったら、ちょっと歩かない?
このまえ話したこと、覚えてる?
グリーンフラッシュ……
海の魔女のゴキゲンの証。
昨日、海を見てたらさあ、見えた気がしたんだ。
だから今日は絶対にいいことがあるって信じてたんだけど……
まさかこんなに最高の出来事が起こるなんて!
グリーンフラッシュを見たら、どんな奇跡だって叶うって言うけど……
この街で君に会えたことがいちばんの奇跡だよ。
他にどんな奇跡も要らない。
ただ、君がいてくれたら、それでいい。
■イオリ
どうした、釣りが珍しいか?
まあよい、見ておるのは勝手だが、魚を脅かさぬようにしておるのだぞ。
わしが釣りをする姿を物珍しく見ていく者はおったが、隣まで来たのは、そなたが初めてだ。
もしや、そなたも釣りをたしなむのか?
■選択肢
・〇けっこうやります
・あまりやりません
■イオリ
そうか。
そうであろうと思った。
わしが釣りを始めたのは、この街に渡ってきてからだ。
国では多忙の身であったが、こちらにいると、実に気が休まる。
……はずなのだがな……
どうやら、今日も来たようだな……
そんなところに隠れておらずとも、姿を見せるが良い。
■????
にゃあーお……
■イオリ
……
なんだ、ネコか。
おそらくわしが釣る魚でも狙っておるのであろう。
■イオリ
姿は見せぬが、昨日も来ておった。
いまはおとなしくしておるが、いつ牙をむいて、襲ってこぬとも限らん。
そなたも、気をつけられるが良い。
■ヴィクトル
〇〇、ちょうどよかった。
キミ、イオリを知っておるだろう?
実は、イオリと内密の話があるのだが、森へ呼び出してはもらえんかねぇ?
■選択肢
・〇呼んできます
・自分で行けば?
■ヴィクトル
では、ワシは森へ行って、待ってるとしよう。
■イオリ
町長殿がわしに内密の話があると?
あいわかった。
すぐに伺うとしよう。
■ドウセツ
行ってらっしゃいませ、若。
お気をつけて。
■イオリ
ああ、行ってくる。
■イオリ
そなたも来られたのか?
町長殿は内密の話があると言っておったのではなかったかな?
まあ良い。
だが、町長殿の姿が見えたら、席を外してもらうぞ。
姿が見えたら……
……ではあるがな。
ムッ!
やはり罠であったか……
■ドウセツ
若!
お怪我はございませぬか!?
■イオリ
ドウセツ、いたのか。
■ドウセツ
ハッ。
曲者の襲撃に備え、このドウセツ、常に若のそばにひかえております。
■イオリ
心強い。
それにしてもネコめ……
ついに牙を剥いてきたようだな……
■ドウセツ
それにしても、いったいなぜ……
■イオリ
この者を頼む。
■ドウセツ
若はどうなされるので!?
■イオリ
おやつの正体に心当たりがある。
確かめてくる。
■ドウセツ
あいわかりました。
どうぞお気をつけて。
では、〇〇殿、わたくしと街へ戻りましょう。
■イオリ
よく来たのう。
わざわざ来てもらったのに申し訳ないが、これより、食事にまいるところだ。
……そうだ。
そなたもともに食事にまいらぬか?
ビストロを存じておるであろう。
■イオリ
献立表を探しておるのか?
それならば心配はいらぬ。
コース料理を前もってたのんでおいた。
■ミサキ
もうちゃんと用意できてるわ。
まずは一品目、ミネストローネをどうぞ〜。
■イオリ
うむ、良い香りじゃ。
食欲をそそる。
さあ、〇〇殿も食べられるが良い。
わしが付き合ってもらっているんだ。
遠慮はいらぬ。
景色も良く、食べ物も美味い……
オリーブタウンは良い街よ。
■ミサキ
二品目は季節のサラダです。
どうぞ〜。
■イオリ
なんと瑞々しい野菜であろう。
彩りが実に美しい。
■ミサキ
どう?
この街の食事にも慣れた?
■イオリ
ああ、最初は戸惑いもあったが、何事も試してみるものだな。
■ミサキ
あ、そうだ、このまえグエンさんが、あなたと釣りをしたいって言ってたわよ。
■イオリ
ほう、グエン殿が。
あの方とは幾度かともに釣り糸を垂れたが、そのうんちくには実に重みがあった。
■ミサキ
……と、そんなグエンさんから差し入れ。
今朝、グエンさんが釣ったばっかりのお魚のグリルです。
■イオリ
なんと、グエン殿が!?
■ミサキ
あなたの予約が入ってるって教えたら、釣ったばかりの魚を置いていったわ。
■イオリ
そうであったか。
今度お礼を言わねば。
さあ、〇〇殿、一緒に食べようではないか。
■ドウセツ
〇〇殿でしたか。
本日はどんなご用件で?
■選択肢
・〇なんとなく来てみた
・釣りに誘いに来た
・野菜の訪問販売
■ドウセツ
そうでしたか……
しかしいま、若はお昼寝のお時間ゆえ、お取次ぎは出来かねまする。
■イオリ
客人か?
わしは構わぬ。
入ってもらえ。
■ドウセツ
承知いたしました。
では、お取次ぎいたします。
■イオリ
そなたであったか。
ドウセツも言っていた通り、これよりわしは昼寝の時間だ。
近頃は夜中にまでネコが現れて、ぎゃあぎゃあと付きまとわれて、よく眠れんのだ。
だが、そなたがいてくれたら……
心もなぜか落ち着く……
……限界のようだ……
少々横にならせてもらう……
寝入るまでの刹那、そなたの故郷の話でもしてはくれぬか?
■選択肢
・故郷料理の話をする
・〇幼い頃の自慢話をする
・恥ずかしい思い出話をする
■イオリ
そなた
なかなか聡明な子であったのだな……
■????
眠ったようでござるな……
貴様、〇〇と言ったな?
なにゆえその男に肩入れする?
答える気はない……か……
まあよい。
だが、覚えておくことだ。
こんど拙者の仕事を邪魔したら、その時は……わかっているな?
■イオリ
ふあああ……よく寝た……
なんじゃ、そなたまだそこにおったのか。
律儀じゃのう。
■マイキー
あれ?
イオリさんもドウセツさんもいない?
■シンディ
イオリさん、滝で修行してたってお母さんが言ってたけど、本当だったんだ……
■イオリ
こんなところでいかがした?〇〇殿。
物見遊山で滝でも見に来られたか?
■選択肢
・あなたを探してました
・滝行してたんですか?
・「物見遊山」って何?
■イオリ
……そうか。
滝は心を清めてくれる。
わしの家は代々大名の家柄であった。
大名というのは……こちらの国では、伯爵や大公にあたるものだが、それが堅苦しゅうて、国を出た。
後悔はしておらぬが、いま、わしの心のうちは千々に乱れておる。
はたしてそれが、国への未練ゆえのものなのか……
将来への漠たる不安ゆえのものか……
滝に打たれながら、己に問うておった。
危ないっ!
大丈夫か?〇〇殿っ!
毒蛇がそなたの影に隠れ、わしのスキを狙っておったようだ。
■イオリ
〇〇殿……
これ以上わしのそばにおると、また、かような目にあわせるやもしれぬ。
どうかわしからは、少し距離をおいてはくれぬだろうか?
■選択肢
・〇気にしなくていい
・あなたは悪くない
■イオリ
そうか。
ならばわしは何があっても、〇〇殿を守ると誓おう。
かような危険にさらされているわしとともにいてくれるとは……
まことありがたいことよ。
■イオリ
これは……!
しょ、少々待たれるがよい。
ここで話すより、場所を移さぬか?
■イオリ
ドウセツ!
ドウセツはおるか!
■ドウセツ
ハッ。
ひかえておりまする。
■イオリ
たったいま、〇〇殿より告白を受けた。
とうぜん、わしも同じ気持ちだ。
交際にあたり、注意すべき点などあれば申してみよ。
■ドウセツ
ハッ!
若の選択に間違いはないものと思います……
が……
この者が若のご身分にふさわしい相手であるかどうか……
■イオリ
国を捨てた身だ。
もはや身分は関係なかろう。
■ドウセツ
出過ぎたことを申しました。
わたくしに異論はございません。
■イオリ
そうか。
ならば交際の申し出を受けるとしよう。
■ドウセツ
若、わたくしからも、〇〇殿に質問がございます。
いま尋ねてもよろしゅうございますか?
■イオリ
ああ、尋ねるが良い。
■ドウセツ
ハッ。
〇〇殿。
若とのデートには必ずわたくしが立ち会わせていただきます。
それでもかまいませんな?
■イオリ
待て、ドウセツ。
それに関してはわしが断る。
■ドウセツ
なんと!?
若との交際には、もれなくわたくしめも付き添うことになってるはずでは!?
■イオリ
勝手に決めるな。
■ドウセツ
せ、せめて若が口にされる料理の毒味をお申し付けください!
いつなんどきであっても!
■イオリ
それもいらぬ。
■ドウセツ
では、わたくしめはどうしたら良いのでしょう?
■イオリ
そうだな……
わしらの幸せを祈っておるがよい。
■ドウセツ
承知いたしました!
このドウセツ、おふたりの幸せの心よりお祈り申し上げます!
■イオリ
良いところに来たな、〇〇。
これから茶を淹れるところだ。
■イオリ
わしの国では、武芸に秀でるばかりでなく、茶や華をたしなむことが美徳とされている。
……一期一会……
その昔、茶の大家の先生が言われた言葉だ。
どんな出会いも、一生に一度の出会いだという思いを込めて、大切にすべしとの意味だそうだ。
時は戦国時代、国のあちこちで争いが起きていたと聞く。
だが、茶室に入れば、敵もなく、味方もない。
そこはもう別の世界。
そこで武人も、僧侶も、俳人も……
みな同じ茶を頂いた……
……
敵も味方もない、か……
いや、こちらの話だ。
今までの多くの出会いに思いをはせておった。
■イオリ
さあ、茶が入ったぞ。
そなたが客人。
作法など気にせず、楽しまれるといい。
同じ茶でも、楽しみ方は人それぞれだ。
わしはただ、そなたといるこの時間が楽しい。
■イオリ
〇〇……
今日はそなたに打ち明けねばならぬことがある……
今までどうしても、そなたに言い出せなかったことだ……
実はわしは……
忍者に命を狙われているのだ。
■選択肢
・そうなんですか!?
・〇知ってました
■イオリ
知っておった?
さすがは〇〇。
良いカンをしておる。
国にいた頃、跡目を巡って争いがあってな。
その難を逃れるため、この街に来た。
広い世界を自分の目で見て回りたい。
そう考えていたわしは、家督を弟に譲って、国を出たのだ。
いまさら国へ戻る気はないが、わしが国へ戻ると困る連中は少なくない。
そやつらが今もこうして刺客を送ってくる。
刺客ごとき、恐れるものではないが、そなたを危険に晒しとうはない。
いずれ、決着をつけるしかなかろう。
むっ!?
わしの後ろにおれ、〇〇
何者だ!
そこにいるのはわかっておる!
■????
にゃ……にゃあーお……
■イオリ
……
ネコか。
■ヴィクトル
おお、〇〇。
がんばっておるかね。
■選択肢
・〇がんばってます
・がんばってません
■ヴィクトル
それはよかった。
人間、がんばりが肝心。
がんばってくれたまえよ。
ところでワシ、またイオリに、内密な話があるのよ。
森の方に呼び出してくれんかね?
■選択肢
・〇呼んできます
・自分で行けば?
・もしやイオリを狙っている忍者!?
■ヴィクトル
では、ワシは森へ行って、待ってるとしよう。
■イオリ
町長殿がわしに内密の話?
あいわかった。
すぐに伺うとしよう。
■ドウセツ
行ってらっしゃいませ、若。
お気をつけて。
■イオリ
そなたも来られたのか?
おそらくこれは罠だ……
そなたは街へ戻ったほうがいい。
■イオリ
くっ!
なぜこんなところに毒蛇がっ……
〇〇!
何をする気だ!?
貴様は……
マツユキ……!?
■マツユキ
イオリ……
良い相棒を見つけたでござるな……
■イオリ
とうとう姿を見せたか。
■マツユキ
拙者、貴様を亡き者にすべく密命を受けてここに参った。
■イオリ
……で、あろうな。
■マツユキ
だが、気が変わった。
腑抜けた貴様などに興味はないでござる。
■イオリ
なんだと!
■マツユキ
……守るべき者を大切にするでござる。
蛇の毒ならば問題はない。
しばらくしびれるが、それだけでござる。
心配せずともよい。
■イオリ
マツユキ……
■イオリ
これは……
そうか、どこか場所を移して、ゆっくり話していかぬか?
■イオリ
わしの胸の内も、そなたと同じだ。
この街で末永くそなたと暮らしたい。
それが偽らざる今の気持ちだ。
式の服装は、そうだな……
わしの国では羽織袴がしきたりであるが……
■選択肢
・羽織袴でお願いします
・タキシード姿も見たい
・〇甲冑姿を見てみたい
■イオリ
この土地において、祝宴とは戦であると申すか!?
それもまた一興。
ちなみに、わが祖国では、祝宴では黒き衣装を着ることが多いが、ここではどうだ?
■選択肢
・黒でお願いします
・白が似合うと思います
・〇ド派手な衣装で!
■イオリ
歌舞伎者でござるな?
わしも憧れたものだ。
ドウセツ!
ドウセツは控えておるか!?
■ドウセツ
ハッ。
ここに。
■イオリ
わしは〇〇と式を挙げることにした。
■ドウセツ
おめでとうございます、若……
あの小さかった若が、こんなにもご立派に……
若、式典の際にはこのドウセツがこしらえた礼服を着ていただきたく存じます。
■イオリ
なんと。
式の服装に関しては、丁度〇〇と決めたところだ。
■ドウセツ
そ、そうでございましたか。
若の一世一代のこの日のため、コツコツとこしらえていたのですが……
■イオリ
……ふむ。
ドウセツには世話になったからのう。
折角の好意を無駄にするのも惜しい。
すまぬ〇〇。
式典の服装に関しては、ドウセツに花を持たせても良いか?
■ドウセツ
若!〇〇殿!
お心遣い感謝致しまする!
■イオリ
泣くでない、ドウセツ。
わしの新たなる門出だ。
■ラルフ
どうした?
大丈夫か?
これは……
俺が仕掛けた獣用の罠だ……
すまなかった。
まさか人がかかるとは思ってもみなかったよ……
この罠は、小動物用のものだし、怪我はないみたいだな。
どうしてそんなことをしてるかって?
これがレンジャーの仕事だからさ。
すぐに解いてやるから、じっとしてな。
さあ解いたぞ。
ちょっと走ってみな。
ちゃんと動けるようだな。
それなら問題ない。
すまなかったな。
俺のせいでこんな目に合わせて。
このあたりに怪我をしてるウサギがいてね、治療してやりたいんだが、すばしっこくて……
でも、いつかは保護してやりたい。
ま、気長にやるつもりさ。
この辺はこうやって罠を仕掛けることもあるから、気をつけてくれよな。
それじゃあ、またな。
■選択肢
・〇助けを呼ぶ
・だれか通るのを待つ
■ラルフ
ベス、おまえは少し離れてろ。
おおっと、こんなところでコイツに出くわすとはな……
じっとして……
動かないで……
いざとなったら、俺がタックルする。
相手がひるんでるすきに、おまえは逃げるんだ。
いい子だ、クマ……
だがここは、おまえの住む場所じゃない……
山に帰って魚でも採って食べるんだな。
俺の後ろに隠れて。
ゆっくり……
クマを刺激しないように……
よーし、ゆっくりと後ろに下がるぞ。
俺に歩調を合わせるんだ。
ゆっくりだぞ。
じっとしてるんだ。
■ラルフ
やれやれだな。
街へ降りてこないように対策を打っておいたほうが良さそうだ。
おまえもたいしたもんだよ。
よくパニックに陥らなかったよな。
■ベス
クマはもういなくなりました?
■ラルフ
ああ、大丈夫だ。
ベスは森のほうで、古い陶器なんかを探していてね。
それでレンジャーの俺が案内してるんだ。
■ベス
ラルフは自然のことにも詳しいし、森でクマに出会っても安心できます。
■ラルフ
そう言ってもらえるとうれしいが、だけど相手は野生動物だ。
油断は禁物だ。
俺たちは、その危険をわかったうえで、自然とともに暮らしていくしかない。
それを見守るのが、レンジャーの役目だ。
それじゃあな〇〇。
森を歩くときは気を付けろよ。
■ジャコポ
ああ、ちょうど良かった、これから森に行くんだろう?
違う?
もし行くんだったら、ラルフに弁当届けてやってくれよ。
■ラルフ
やあ、森でよく会うな。
都会育ちだって聞いたが、そんなに森が好きか?
サンドイッチか。
どうしておまえが?
■選択肢
・〇ジャコポに頼まれた
・ラルフに興味がある
■ラルフ
ああ、親父があいつに頼んだんだな。
この前の罠はすまなかったな。
怪我はしなかった?
仕事にさしつかえが出てなければいいんだが……
そうか。
何事もなくてよかった。
……この仕事をはじめたばかりのころは、よく怪我をしていたよ。
どうぶつを追って足を滑らせたり、自分で仕掛けた罠にかかったり……
だけど、それで辞めようなんて思ったことはない。
レンジャーの仕事は、オリーブタウンと周りの自然をつないで、トラブルを未然に防ぐことなんだ。
こんなにやりがいがある仕事はないよ。
ああ、ごめん。
一方的に話して。
サンドイッチありがとう。
今度いつか、俺からごちそうするよ。
それじゃ、またな。
■ジャコポ
なあ、〇〇、おまえはどう思う?
オレ、ラルフにアメフトを教わりたいんだ。
それを言っても、だれからも相手にされなくて……
あれ?
もしかしておまえ、ラルフがアメフトの選手だったの知らない?
じゃあ、本人に聞いてみるといいよ。
レンジャーの小屋にいるんじゃないかな?
■ラルフ
わざわざ訪ねてきたのか?
こっちにこいよ。
そんなとこに突っ立ってないで。
冷蔵庫に飲み物が入ってるから、勝手に飲んでいいぞ。
■ラルフ
アメフトの選手だった話?
ジャコポに聞いたんだ?
アメフトといっても、学生チームの話さ。
親父が好きでね。
小さい頃からよくスタジアムに連れて行ってもらった。
憧れの選手にサインをもらったこともあってさ。
あの日の気持ち、今も覚えてるよ。
そうか、ジャコポがアメフトを……
でも、それだったら、俺のオヤジに頼んだほうがいい。
少年チームのコーチをやっていたからな。
今の俺に教えられるのは、野生のどうぶつとの接し方とか、山や森を歩く時の心得かな。
……せっかく飲み物があるんだし、乾杯でもしようか?
何に乾杯する?
■選択肢
・オリーブタウンに
・野生のどうぶつたちに
・〇ジャコポの体力向上に
■ラルフ
フフ……
おまえって変なやつだな。
それじゃあ、乾杯。
■ヴィクトル
ああ、〇〇か。
何をしてるかって?
怒ってるんだよ、ワシは。
なんでって、森にクマが出るぞ。
いや、クマに怒ってるんじゃないよ、それを監視すべきレンジャーにだよ。
キミは、ラルフとはずいぶん親しいそうじゃないか。
キミからもひとこと言ってくれんかね。
■ラルフ
やあ、町長。
それに〇〇も。
何か困りごとでも?
■ヴィクトル
おお、ラルフ。
ちょうど良かった。
困りごとというか、なんというか、森に出たクマ的なものを、なんとかしたいんだよ、ワシは。
■ラルフ
なんだ、その話か。
それは前にもしたとおり……
■ヴィクトル
前にも……?
そんな話、したかな?
■ラルフ
クマを刺激しないように。様子を見て追い払うって言ったはずだ。
■ヴィクトル
ああ!
そう言えばそう聞いたような!
■ラルフ
忘れるのはしょうがないけど、〇〇に相談されても困るよな。
■ヴィクトル
ああ、そうだね、すまなかった。
これからは直接聞きに行くことにするよ。
それじゃあラルフ!
期待しておるよ!
■ラルフ
まったく、町長の物忘れにも困ったもんだよ。
クマのことは早めに何とかしないとな……
〇〇、俺のせいで迷惑かけてしまったな。
よかったら、ビストロでメシでもおごるけど、どう?
■ラルフ
これを俺に……?
そうか……
ちょっと、場所を変えないか?
■ラルフ
ありがとう。
俺を選んでくれて。
ちなみにおまえは、俺のどんなところに惚れたんだ?
■選択肢
・〇たくましい肉体
・アメフトの活躍
・優しい人柄
■ラルフ
たくましい?
こんなのは別に普通だろ?
正直、この街に来て、退屈していたんだ。
昔みたいに華やかな生活もしていない。
自信もなくしていた。
だから嬉しいよ。
そう言ってもらえて。
■ジャコポ
アニキ!
ついにひとりのモノになっちまうのか!?
■ラルフ
おおっと、どこから出てきた?
それに、なにを言い出すんだ、急に?
■ジャコポ
学生時代からモテモテでひとりでいる姿を見たことがないと言われた噂のハンサムボーイにもついにこの時が!?
■ラルフ
大げさだなあ、おい……
■ジャコポ
大げさなもんか。
アニキほど立派な男はいないよ。
■ラルフ
ああ、ありがとう。
お世辞はもういいから、ふたりきりにさせてくれないか?
■ジャコポ
く〜っ!
悔しいけど、お幸せにぃっ!
■ラルフ
うるさい男だな。
それじゃああらためて。
これからもよろしくな。
■ベス
あら、〇〇さん。
ごめんなさい、彼を独占しちゃって。
■ラルフ
やあ、〇〇。
■ベス
ちょっと仕事のことで、ラルフにお願いしていたの。
今日一日、ラルフをお借りするわね。
■ラルフ
そうやって〇〇をからかわないでくれるかな、ベス。
■ベス
そうだ!
あなたも一緒に森に行きませんか?
遺跡めぐり、楽しいですよ?
■ラルフ
ああ、それがいい。
■選択肢
・〇ついて行く
・断る
■ベス
ういういしいわ、あなたたちの関係。
■ラルフ
そうだ、たしかこのあたりだ。
何日か前、陶器のかけらを拾ったことがある。
■ベス
ありがとう、少し調べてみるわ。
■ラルフ
何かあったらすぐ知らせてくれよ。
俺はあたりを見てる。
■ベス
ええ、お願いするわ。
■ラルフ
こうやって、森に入るひとたちを案内するのも、仕事のひとつだ。
ベスがここで何を探しているのか、俺にはよくわからないけどな。
ようやくふたりになれたな。
■ベス
素晴らしいわ!
紀元前7世紀の古代文明の陶器を100点ほど発掘したわ!
■ラルフ
めちゃくちゃ早いな。
■ベス
ふたりがいてくれたおかげで作業がはくどりました!
■ラルフ
はかどるにしても、早すぎだろ。
■ラルフ
やっと起きたのか?
今日は二人で森に行く約束だぞ?
冗談だ。
どうしても見せたいものがあるんだ。
だまされたと思って、森の奥まで付き合ってくれないか?
■ラルフ
やっと到着したな。
気もちいいなぁ、ここの空気は。
何を見ても驚くなよ?
とくに大声は出さないように……
来た……じっとしてて……
おいで。
この人なら大丈夫。
手懐けたんだ。
指笛を吹くと寄ってくる。
いい子だ。
今日もハチミツを持ってきたぞ。
森の奥に返そうと思って、時間をかけて慣らしたんだけど、ここまで来ると愛着が湧くよな。
でも、今日が最後だ。
さあ、クマ、この人に挨拶をするんだ。
俺の大切な人だぞ。
そうか!
おまえもコイツのことが気に入ったか!
気が合うな、俺たち!
いっしょにクマを返しに行こう。
俺だけだと、寂しくてお別れができそうにないからな。
こっちだぞ、クマ!
■ラルフ
ここなら街から遠い。
近くの川には年中魚もいるし、コイツの好きなハチミツも手に入る。
ここでお別れだ、クマ。
元気でな。
それじゃあ〇〇。
クマに気付かれないように、ゆっくりと去るんだ。
ゆっくり……
ゆっくりとだぞ……
■ナイジェル
ラルフ、いま母校から知らせが来た。
■ラルフ
母校から?
親父がここまで来るとは、いったいどんなビッグニュースだ?
■ナイジェル
アメフト部のコーチが不足していて、練習もままならんそうだ。
■ラルフ
えっ!?
■ナイジェル
大急ぎでコーチを探しているらしく、できれば卒業生がいいと、俺のとこにまで連絡が来た。
■ラルフ
どうして親父に?
■ナイジェル
わからんか?
おまえにコーチを頼みたいってことだよ。
■ラルフ
俺に!?
〇〇……
■ナイジェル
なあ、〇〇はどう思う?
ラルフに名門チームからコーチの話が来てるんだ。
こんな話、二度とある話じゃない。
■ラルフ
たしかに、こんないい話、二度とないだろうな……
■ナイジェル
だったら!
迷うことはない。
コーチとして実績を積んでおけば、いずれは監督の道だって……
■ラルフ
……親父、いいんだ。
■ナイジェル
おまえが打ち込んできたものが今こうやって評価されてるんだ。
逃す手はないだろう?
……乗り気じゃないのか?
■ラルフ
親父、聞いてくれ。
もちろん興味はあるし、やってみたい。
でも俺は、もっといいものを見つけたんだ。
それが、レンジャーの仕事だ。
もちろん、最初は馴染めずに苦労したよ。
でも、それもずっと前の話だ。
今はここでの、この仕事が俺の望んでいたことなんだって思う。
森のどうぶつたちや、木々に囲まれて、俺はいつしか、この森とともに人生を過ごしたいと思うようになった……
〇〇に出会って、ようやくそのことに気が付いたんだ。
■ナイジェル
……そうか……
おとなになったな、ラルフ。
■ラルフ
俺は、この街のレンジャーだ。
それ以外に、やりたいことはない。
■ナイジェル
フッ……
良い顔しやがって。
じゃあ、この話は断っておくぞ。
■ラルフ
そんなわけだ、〇〇。
これからもよろしくな。
■ラルフ
俺にこれを……!?
そうか……
少し歩かないか?
■ラルフ
この街で、おまえに出会えただけで最高にハッピーだったと思ってたのに……
ありがとう。
幸せにするよ。
そうだ。
親父とジャコポにはちゃんと連絡しないとな。
■ジャコポ
その必要はないぜ!
■ラルフ
ジャコポ……!?
■ジャコポ
アニキLOVEの俺は、ずっと影からアニキを見守っていたんだ!
■ラルフ
なんてヤツだ……
■ジャコポ
学生アメフト界にこの人ありと言われた大スター、
つ い に 身 を か た め る!
式までには、チラシを刷って、母校にバラまいておいてやるぜ!
■ナイジェル
私も手伝おう。
■ラルフ
親父……
■ナイジェル
妻に先立たれ……男手ひとつで育ててきたが、ようやくこの日が来たか……
■ラルフ
ああ、苦労をかけたな。
■ベス
急ですみません!
ラルフさんにお仕事を頼みたいのですが!?
■ラルフ
すまないがベス、今日は仕事はもうおしまいだ。
ジャコポ、おまえが代わりに案内してやってくれ。
■ジャコポ
お、俺が!?
■ナイジェル
ああ、それがいい。
心配だったら俺も行こう。
かまわんよな、ベス。
■ベス
もちろんです!
■ラルフ
今日は話したいことがたくさんあるんだ。
ゆっくり話そう、〇〇。
■シンディ
あれ、お客さん?
困ったなぁ、いま店のことわかる人いなくって……
お兄ちゃんだったら、カフェにいると思うから、もし急ぎだったら呼んできて!
■エミリオ
やっぱ、ラジオを売ったほうがいいよ。
最近、いろんなの出てるだろう?
比べてみたいひと、いっぱいいると思うよ。
■ジャック
いや、比べるったって、売れるのは1個か2個なんだから、そんなには仕入れられないよ。
■エミリオ
それじゃ意味がないよ。
比べるのが楽しいんだろう?
じゃあ、カメラは?
■ジャック
カメラ?
■エミリオ
そうそう、映画を撮れるヤツ。
■ジャック
あ、ちょっと待って。
どうしたの?
俺になんか用?
■エミリオ
今日は店番だって言ってただろ?
呼びに来たんじゃない?
■ジャック
ああ、そうか。
妹が?
呼んでこいって?
それでわざわざ……?
なんか……すまないな。
■ジャック
さて、気持ちを切り替えて……と。
ここは武器と防具の店だ。
欲しいものはあるかい?
■エミリオ
おおっ!
いいねぇ、そのセリフ!
■ジャック
今日は何をしに来たんだい?
売りに来た?
それとも、買いに来た?
■エミリオ
いや、別に。
触りに来ただけ。
■ジャック
いや、おまえに聞いてないから。
■ジャック
いらっしゃ〜い。
何か探し物かい?
牧場主さんの欲しがるものといえば相場が決まってるよな……
何を買いに来たか当ててみようか?
ええっと……
まず何かヒントもらえるかな?
絶対にないもの。
これ売ってても買わないわーっての何?
井戸の蓋?
ああ、買わないなあ。
井戸の蓋は買わない。
て言うか、脳内にイメージしたのも今が初めてだよ。
あとは?
切り株?
それ、何に使うの?
使いみちは特にない?
あ、それは売れない。
天才かよ、もう。
■アンジェラ
店番ありがとう。
代わるわよ。
■ジャック
なんだよ、母さん。
ちょうどのってきたとこだったのに。
いまこの人から、店の品ぞろえについてあれこれ聞いてたんだ。
■アンジェラ
声は聞こえてきたけど、そうは聞こえなかったわよ?
■ジャック
ま、俺には俺のやり方があるからな。
じゃ、俺はこれで。
■アンジェラ
やれやれ……
ごめんなさいね、無駄に引き留めてしまって。
では、改めて。
ようこそ当店へおいでくださいました。
今日はどんな御用ですか?
■ジャック
いらっしゃ〜い。
あなたは創業以来ちょうど10000人目のお客様でーす。
おめでと〜ございま〜す。
10000人目を記念してのプレゼント。
スノードームだ。
邪魔になる大きさでもないし、もらってくれよ。
■シンディ
あっ!
また10000人目のお客様が現れたのね?
いっぱいあるんでしょ、それ?
私にもひとつちょうだい?
■ジャック
だーめ。
これはお得意様にしかあげないの。
■シンディ
ケチーッ!
ねぇ、それ、飽きたらちょうだい?
■ジャック
いや、おまえ……
■シンディ
あの、よくあるじゃない?
それまで仲良かったけど、大嫌いになって、「バカー!」とか言いながら海に投げるの。
■ジャック
よくあるか?
■シンディ
もしそんな気分になったら、海に投げないで、私にちょうだい?
約束ね?
■ジャック
お客様になってことを言うんだ……
■シンディ
じゃ、私、用事があるから!
■ジャック
いっぱいあるの、ばらされちゃったな
実はさ、何年か前、すごい雪が降った年があって、そのときお土産用に作ったんだ。
でも、店に並ぶ頃には雪のシーズンなんか終わっててさ……
こうやって何かの記念にあげてるのさ。
……そう言えば、客にこの話したの、今日が初めてだなぁ。
〇〇の顔を見ると、ついいろんなこと話てしてしまうよ。
■アンジェラ
あら、いらっしゃい。
ジャックだったら今外出中よ。
■ジャック
〇〇……?
俺を探してここに?
しょうがないなぁ。
それじゃあ、わざわざ来てもらったんで、プレゼント。
「オリーブタウンへようこそヨーヨー」
この街の名物にしようと思って大量に作ったんだけど……
シンディからは「そんなもの欲しがる人はいない」なんて言われて……
それでついどなっちゃったんだけど、でも、やっぱ俺のせいだ。
帰って謝るわ。
■アンジェラ
おかえり。
シンディは奥よ。
ちゃんと謝りなさいよ、大人なんだから。
■ジャック
シンディ!
ごめんな、怒鳴ったりして。
機嫌直せよ、シンディー!
なんでも好きなもの買ってやるからーっ!
よう。
ごめん。
怒鳴ったの、謝るよ。
■シンディ
…………スノードームちょうだい。
■ジャック
スノードーム?
なんだ、そんなもんでいいのか。
■シンディ
もっと。
■ジャック
もっと!?
■アンジェラ
ちょっと待って、どこに行くの?
マイキーくんのとこ?
■シンディ
海。
■アンジェラ
海?
■シンディ
お兄ちゃんのバカーッ!!
■ジャック
あっ!?
ま、まぁ、いいけどね、許してもらえるんだったら……
■シンディ
バカーッ!!
■ジャック
あっ…………
2つも!?
■シンディ
バカーッ!!
■ジャック
あっ…………
■シンディ
もう1個あるよね?
出して。
■ジャック
それも投げるの!?
■選択肢
・差し出す
・〇差し出さない
■ジャック
ひゅ〜、ちょっとヒヤヒヤしちまったよ。
■サリー
あらいらっしゃい。
コーヒーね、待ってて。
■ラジオの声
それでは、次のリクエスト曲です。
リクエストをくれたのは、オリーブタウン在住のジャックさん!
■サリー
ジャック!?
■ラジオの声
「DJアランさんこんにちはー」
はい、こんにちは。
「リクエスト葉書を書くのは初めてですが、今日は特別な日のための、特別な曲をリクエストします」
■サリー
ジャックさんって……
あの、ジャック……?
■ラジオの声
「俺の街は、街と言っても映画館もボウリング場もない小さな街です。そこに最近、そのひとが現れました」
「都会の香りがする洗練されたひと。
そのひとのことを思うと俺の胸は張り裂けそうになる」
おおっと!
これはもう、恋だねぇ、ジャック!
恋をしているねぇ!
「都会になんて帰って欲しくない。
いつまでも俺の街にいて欲しい。
いや、俺のそばにいて欲しい」
おおっと!
ちゃんと言い切ったよ、ジャーック!
「今日はそのひとに、俺の想いを伝えるため、この曲をリクエストします」
「ザ・ルソバーズで、いつまでもそばにいて……」
■サリー
ちょ、ちょっと待って、都会から来たひとって、ひとりしか思い当たらないんだけど!・
■ラジオの声
そんなわけでオリーブタウンのジャック!
ロマンチックなムードに乗って、ちゃんと告白できたかなぁ!?
■ジャック
やあ、サリーさん。
コーヒー淹れてくれるかな?
えっ?
どうしたの、二人共……
何かあったの?
■サリー
砂糖とミルクは?
■ジャック
いらない、ブラックで。
えっ?
何?
何があったの?
■ジャック
これを俺に……?
ちょ、ちょっと落ち着ける場所に、行かない?
■ジャック
ははは……
ウソみたいだな……
どうせシンディのやつがどこかに隠れてて、受け取ったら出てくるんだろう?
本気なのか……
ごめん、茶化す気はなかったんだ。
でも、信じられなくて……
俺、おまえがこの街に来てから、ずっと憧れてた気がするんだよ。
すごく一生懸命で、みんなともすぐ打ち解けて……
とても輝いて見えたんだ。
ありがとう。
俺もおまえのことが好きだ。
俺もおまえに負けないようにがんばらないとな。
■ジャック
ごめん、〇〇、いま手が離せなくって……
あ、俺に用じゃなくて、店?
店は私がみるから、あなたは早く準備して!
ああ、わかってるって。
でも、タキシードとか大げさだよ、このままじゃダメなの?
■アンジェラ
そのままってわけにはいかないわよ。
ドレスコードがあるパーティなのよ?
そんな身なりじゃ中に入れてもらえないわ。
■ジャック
あーもう、そういう場所は苦手だ。
母さんが行けばいいんだよ。
社交界、憧れてたんだろう?
■アンジェラ
社交界だなんて大げさよ。
お得様主催のただの起業パーティよ。
人付き合いもちゃんと覚えなさい。
■ジャック
ぐぐ……
■シンディ
ねえ、お兄ちゃん!
パーティって、ダンスも踊るの!?
■ジャック
いや、そんなのじゃないよ。
何か食べ物をつまみながら、お話するだけだよ。
■シンディ
ふーん。
お兄ちゃん、ダンス似合うと思ったのにな。
■ジャック
そうかぁ?
俺がダンスなんて、踊ると思うか?
■シンディ
そんなこと言ってないで、踊ればいいのよ。
〇〇さんはどう思う?
■選択肢
・〇ダンス、似合いそう
・ダンス、似合わなそう
■ジャック
〇〇までそんなことを……
■シンディ
そうだ!
〇〇さんもついていって、お兄ちゃんの写真撮ってきて!
■アンジェラ
そのへんにしておきなさい、シンディ。
遊びで行くんじゃないんだから。
■ジャック
そうだよ。
パーティで顔をつなぐことが、店のためにも、街のためにもなるんだろう?
これも大事な仕事だ。
■アンジェラ
わかってるじゃない、ジャック。
それじゃあ、タキシード、用意しておいたからね。
■ジャック
ありがとう。
行ってくるよ。
■シンディ
お兄ちゃんのタキシード姿、見てみたいな……
■シンディ
あ、いらっしゃーい。
お兄ちゃんだったら、奥にいるよ。
テレビ見てるんじゃないかな?
と、言うわけで、ここは武器と防具の店よ。
今日はどんなごようですか?
■ジャック
よう。
この映画、見た?
見るといいよ、面白いから。
でも、途中からだとわかんないかもしれないなぁ……
■ジャック
この人たちはみんな陪審員で、裁判やってんの。
それでこの人。
この人は野球見たくてしょうがないから、適当に犯人を有罪にしようとするの。
うわ、CMだ……
ここでCM入れる?
■シンディ
お兄ちゃん、ずっとテレビ見てるの!?
■ジャック
ああ、うん、今日一日くらいのんびりしててもいいだろう?
■シンディ
おにいちゃんののんびりは、今日一日じゃありませんー!
ここんとこずーっとです、ずーっと!
■ジャック
あれ?
寝ちゃった?
おーい。
こんなところで寝たら風邪ひくぞー。
案外あどけない顔してるんだな……
今日くらいはゆっくりするといいよ。
ずっと働き詰めだもんな。
■ジャック
ちょうど良かった!
それ運ぶの、手伝ってくれる?
■ジャック
今日から1日に1時間、ラジオをやるんだ。
好きなこと喋って、好きな曲を流す。
面白そうだろう?
■エミリオ
ラジオ、ノイズしか入ってないよー。
■サリー
おかしいわねぇ……
ジャックがこの周波数に合わせておけって言ったのよ?
■ジャック
オリーブタウンのみんな!
気分はどうだい!?
楽しい一日を過ごせているかな!?
仕事はあるのに、やる気がなーい、なんて言ってるみんなのハートを、音楽で奮い立たせる……
■エミリオ
この声……ジャックがやってるの?
■ジャック
名付けてぇ……
ジャック&〇〇の「オリーブタウンへようこそ!」
本日お送りするのは、ザ・ブトンズの「地獄の盆踊り」〜!
ひ〜ぁうぃぃ〜ご〜ぉ〜!
■ラルフ
なんだこのラジオ……?
■ナイジェル
サプライズだな。
ジャックの。
■ラルフ
そうか。
あいつらしいな。
■ヴィクトル
ラジオとは……
やりよるなぁ、あいつ……
■グロリア
この放送、博物館の方にも流せるかしら?
■ヴィクトル
ああ、それならすぐにできるぞ。
それ。
グロリア。
■グロリア
な、なんですの、急に?
■ヴィクトル
踊ろうか。
久しぶりに。
■グロリア
ええ……
■ジャック
それじゃあ、リクエスト待ってるぜぇ!
みごと採用された方には、番組のロゴ入りヨーヨーをプレゼントだぁ!
パーソナリティの、DJジャックと、〇〇がお送りしました〜!
■ジャック
えっ……
それってもしかして……
あー、どうしよう。
そうだな……
ちょっと、歩かないか?
■ジャック
本当は俺の方から言うつもりだったんだ。
ほら。
タッチの差で先を越されたなぁ。
気が合いすぎじゃねぇかよ、もう。
せっかくだからさぁ、俺の方からも言わせてくれよ。
考えてきてるんだ。
ええっと……なんだったかな……
俺は、おまえを幸せにする。
それが俺にとっての幸せだって気がついたんだ。
どうか、おまえを……いや、君を……
幸せにする権利を……
……いや、違うな。
君といっしょに幸せになる、そのために、ずっと君のそばにいることを、許してほしい。
■選択肢
・〇わかった
・……
■ジャック
ありがとう、〇〇。
絶対に幸せにするよ。
世界に誇れるくらい。
■ブリジット
どうしたの?
お腹痛いの?
■ウシ
ンモォ〜〜〜〜〜
■ブリジット
ちょっと、お腹診せて。
キャッ!
あ、ちょうどよかった!
私のウシ、具合が悪いみたいで、診てあげたいんだけど、暴れちゃって……
だからちょっとの間だけ、おさえておいてもらえますか?
ありがとう。
それじゃ、ちょっとの間だから、静かにしててね、カトリーヌ。
あ、カトリーヌはこの子の名前。
女の子なんです。
うーん、どこも悪くないみたいだけど……
どうしちゃったんだろう……
腸炎でもないし……
風邪でもないし……
まさか赤ちゃんができたなんてことも……
えっ……
どうして照れてるの……?
ま、まさかあなた、赤ちゃんができたの!?
凄いわ!
あなた、お母さんになるのね!?
〇〇さん。
お手伝い、どうもありがとうございました。
おかげで、カトリーヌを、ちゃんと診ることが出来ました。
いつかきっとお礼いたします。
それにしても、ウシの扱い、なれているんですね。
私もウシの扱いにはなれてたはずなんですけど……
まだまだですね。
それじゃあ、私はお店に戻ります。
それでは、ありがとうございました!
■ヒツジ
メヘヘヘ。
■ブリジット
こんなとこにいたの、フランシス!
キャッ!
ごめんなさい、フランシスのことしか目にはいってなくって……
あ、フランシスってのはこの子の名前です。
迷子になってて、探してたんです。
■選択肢
・〇もふもふしていい?
・食べ物あげていい?
・匂い嗅いでいい?
■ブリジット
もちろんです!
フランシスも喜ぶと思います!
私たち、友だちになれそうな気がしますね。
あっ!
気のせいかしら……
ごめんなさい、ええっと……
なんでもないんです!
ちょっと……見えた気がして……
精霊の姿、見えた気がしたんです。
小さい頃、何度か見た気がするんですけど、おとなになってからは見なくなって……
でも、信じてる。
精霊はきっといる……
見えないけど、私のこと見つめてる、って。
■フランシス
メヘヘヘ。
■ブリジット
お腹すいたの?
それじゃあ、帰ろうか。
それじゃ、また。
■ブリジット
あ、〇〇さん
いま、大丈夫ですか?
突然なんですけど、こないだカトリーヌを助けて頂いたお礼をしようと思って……
■選択肢
・ウシのカトリーヌ?
・〇ヒツジのカトリーヌ?
・弟のカトリーヌ?
■ブリジット
ヒツジはフランシス。
カトリーヌは、お腹を痛くしてたウシ。
こんど赤ちゃんが生まれるんですよ。
よろしければ、今からビストロでお食事でもどうですか?
■ブリジット
だ、大丈夫かなぁ……
私、どうぶつの匂い、しませんよね?
3回シャワー浴びてきたんですけど、自分ではもう、わからなくて……
■ミサキ
いらっしゃい、ブリジット。
そんなとこで何してるの?
席、準備できてるわよ。
■ブリジット
あ、あの、でも私、匂い……
■ミサキ
匂い……?気にしないで。
ふたりとも素敵な香りよ。
さ、入って入って。
■ブレア
いらっしゃいブリジット!
ゆっくりしてってね。
それにしても、あなたがお化粧なんて、珍しいわね。
■ブリジット
そ、そんなぁ、私だってお化粧くらいするわよ、もう……
■ブレア
ブリジットは人間よりどうぶつのほうが好きなんだとばっかり思ってたわ。
■ブリジット
まぁ、まんざらハズレでもないかな……
■ミサキ
さ、今日はミサキのおまかせコースよ。
残さずに食べていってね!
■ブリジット
今日はありがとうございました。
私、一度こういうお店で食事してみたかったんです。
それで、もし良かったら……
私とお友だちになってください!
ありがとう!
■ゲオルク
まったくデイモンのヤツ……
■ブリジット
お父さんも言い過ぎよ。
あれじゃデイモンが……
■ゲオルク
なんだ、〇〇か。
■ブリジット
あっ。
ちょっと、外に出よ?
■ブリジット
ごめんね、来てもらったのに、外に連れ出しちゃって。
デイモンがちょっと、お父さんと揉めて、飛び出してったとこだったの。
バイク乗り回して遊んでばっかりだし、お父さん、デイモンの友だち関係にはピリピリしてるのよね。
デイモンにはデイモンらしく生きてほしいんだけど……
お父さんは、みんなから尊敬される仕事について欲しいって。
デイモンも家族とはあんまり話したがらないし、私、どうしたらいいんだろう。
■選択肢
・〇同じ趣味はないの?
・考えすぎはよくないよ
・間に入ってあげるよ
■ブリジット
そうねぇ……ちっちゃい頃はデイモンもどうぶつのこと好きだったんだけど……
あなたって、優しいのね。
ウシやヒツジだけじゃなくて、人間にも!
牧場主さんだから、どうぶつのこと放っておけないのかなぁって思ってたけど、違ってた。
私、〇〇さんみたいな人に、初めて会えた気がする。
ご、ごめんなさい!
なんか変なこと言っちゃった!
今日はこれで!
相談に乗ってくれてありがとう!
■ブリジット
〇〇さん……
こんなところで会うなんて……
大丈夫よ、ロレーヌ。
悪いひとじゃないわ。
みんな、そんなに警戒しなくったって。
このひとは私の友だち。
あなたたちのことも、きっと大好きよ。
カトリーヌ、あなたは覚えてたのね。
あなたたち……〇〇さんのこと、認めてくれるの?
みんなからこんなに認められるなんて……
やっぱり思った通りのひとだったわ。
■ブリジット
なんだか、あなたといるとね……
すごく優しい気持ちになるの……
草の上に寝転がって……
どこか遠くから聞こえてくる歌声を聴いているような……
そうだ!
みんなを紹介するね!
■ブリジット
これが、私の友だち。
なかよくしてね!
■ブリジット
えっ……?
そ、それってもしかして……!
でも、そろそろカトリーヌのお産があるし、フランシスにもそろそろだれか……
ごめんなさい。
すこしひとりで考えさせて。
■ブリジット
いろいろ考えて、わかったの、私。
あなただったら、みんな認めてくれる。
カトリーヌも、フランシスも……
ううん、風や、空や、この大地だって、あなただったら……
私、こわいだけなんだと思う。
誰かを好きになるのが。
でも大丈夫よね。
あなただったら、みんなともやっていけそうだし。
私、歌を歌いたいな。
ふたりで。
私たちの歌を風に乗せて、どうぶつたちみんなに、この幸せを伝えたい。
■ブリジット
〇〇さん!
たいへんなの、カトリーヌのお産がうまくいってなくって……
■パトリシア
私ちょっと、グエンさんに薬がないか聞いて来る!
■ゲオルク
そうか……
グエンさんなら薬草にも詳しい。
しかし、相手はウシだぞ……
■パトリシア
そんなの、聞いてみたいなとわからないわ。
■ゲオルク
ああ、そうだな……
俺は何をすればいい?
人手がいるならジャコポを呼んでくるぞ?
■ブリジット
お父さんはあとで交代してもらうから、今のうちに仮眠を取ってて。
■ゲオルク
そうやって親を厄介払いする……
俺もできる限りのことをするぞ。
■ブリジット
だ、大丈夫かな……
もしものことがあったら……
そうね……
私が弱気になっちゃいけないんだ。
ありがとう……
優しくしてもらってるのはウシなのに、なんで私がうれしいんだろう……
■選択肢
・〇がんばれカトリーヌ!
・もうちょっとだよ!
・みんなそばにいるよ!
■ブリジット
あなたは強い子よ。
がんばって、カトリーヌ。
しっかりして、カトリーヌ!
絶対に助けるから!
赤ちゃんも、絶対に!
がんばって、カトリーヌ!
カトリーヌ!
■ブリジット
がんばったね、カトリーヌ!
おめでとう!
ありがとう……
あなたがそばに居てくれてたおかげよ。
■パトリシア
まぁ!
ちゃんと産まれたのね!?
■グエン
こんな瞬間に立ち会えるとは、来た甲斐があったというもんだ。
■ゲオルク
なんと!
産まれとるではないか!
■ジャコポ
おっ!
やったね!
おめでとう!
■ブリジット
あれ……?
〇〇さん……?
助かったぁ〜!
私、迷子になってたの!
こんなとこで迷うなんて、ほんと、私としたことが……
でもとにかくありがとう!
助かったわ!
あなたが〇〇さんを連れてきてくれたのね!
私、この子に、カトリーヌを呼んできてって頼んだの。
家まで送ってもらおうと思って。
それじゃあ、街に帰りましょうか。
……痛っ……
さっき歩き回ってるうちに、足を痛めちゃって……
肩を貸してくれるの……?
ありがとう。
■カトリーヌ
ンモウ!
■ブリジット
カトリーヌ!
来てくれたのね。
■カトリーヌ
ンモウ!
■ブリジット
もうだいじょうぶよ。
〇〇さん。
カトリーヌの背中を借りるから。
■選択肢
・〇このまま歩きたい
・少し休憩しない?
・背中を貸そうか?
■ブリジット
えっ……
そ、そんな、悪いわ……
でも、甘えちゃおうかな……
何してるの?
カトリーヌ?
あなた……
私たちに気をつかってるの……?
しょうがないなぁ、もう。
■ジャコポ
ああ……〇〇か……やられた……
■ゲオルク
ジャコポ!?
どうしたんだ!?
どこか具合でも悪いのか!?
■ジャコポ
クマがでた……
■ゲオルク
クマ!?
怪我は無さそうだが……
とりあえずうちに来るといい。
■ブリジット
クマって、もしかしてアマーリエのこと?
■ゲオルク
いや、名前ではわからん。
クマはクマだ。
■ブリジット
うん……でもアマーリエは違う。
あの子は優しい子よ?
私、アマーリエに会ってきます。
■ゲオルク
おいっ!
万が一のことがあったらどうする気だ!?
〇〇、ブリジットを頼む!
■ブリジット
あなたがやったの……?
■アマーリエ
ガウ?
■ブリジット
とぼけたってダメ!
ジャコポくんははっきり、クマにやられたって言ってるの!
■アマーリエ
ガ、ガウー?
■選択肢
・〇決めつけはよくない
・別のクマかもしれない
■ブリジット
そうね……
ジャコポくんの前に現れたのは別の子かもしれない……
探しましょう!
■ブリジット
この子は……?
怪我してる……
だから人をおどかしたのね……
大丈夫よ、私が手当してあげる。
これでもう大丈夫!
怪我は深くないし、もう歩けるはずよ。
アマーリエ……
あなたもその子の傷が気になるのね。
これはもしかして……
私たちも、ちょっと歩かない?
■ブリジット
こ、これを……!?
わ、私に……!?
本気なの……!?
ちょっと待って……
相談してくる!
■ブリジット
カトリーヌ!
私、重大な告白されちゃった!
■カトリーヌ
ンモ?
■子ウシ
モ?
■ブリジット
〇〇さんに……
ついさっき……
ねぇ、私、どうしたらいいと思う?
■カトリーヌ
ンモ!
■ブリジット
ねえ、フランシス!
私、重大な告白されたの!
■フランシス
メヘヘヘヘへ?
■ブリジット
〇〇さんからなんだけど……
■フランシス
メヘヘ!
■ブリジット
ロレーヌ、アマーリエ、聞いて!
私、重大な告白されたの!
■ロレーヌ
キュゥ?
■アマーリエ
フゴーッ……
■ブリジット
〇〇さんからなんだけど……
やっぱり、受けるべき?
■ロレーヌ
キャンキャンキャン!
■アマーリエ
フンゴエーッ!
■ブリジット
どうしよう……
どうぶつたちは賛成してくれてるけど……
■カトリーヌ
ンモウモウ!
■フランシス
メヘヘヘヘへ!
■アマーリエ
ムガーッ!
■ブリジット
……わかった。
私はもう、迷わない。
だってこんなにたくさんの友だちあ、背中を押してくれるんだもの……
■ブリジット
〇〇さん……
あなたの気持ち、謹んでお受けします!
■カトリーヌ
ンモ〜〜〜〜ウ!
■レイナ
あっ、〇〇、探していたんですよー。
あなたに貸し出した資料3点、いますぐかえしてくださいねー。
えっ?
何も聞いてない?
でも貸出票が……
このサイン、グエンさんでもないし、サイモンでもない……
字が汚くてよくわかんないけど……
ぎりぎり〇〇って読めなくない??
■ヴィクトル
おや、どうしたのかねレイナ。
何かトラブっておるのかね。
■レイナ
ああ、ヴィクトル町長、ちょうどよかった。
貸し出したまま未返却の本があるんです。
博物館が購入した、街の財産の本が!
■ヴィクトル
なんと、街の財産が!?
■レイナ
そう!
見て下さいこの貸出票!
■ヴィクトル
ムッ!
……あ、これ……
■レイナ
どうしたんですか?
■ヴィクトル
ワシの……
■レイナ
ヴィクトル町長の!?
■ヴィクトル
こないだレイナがいなかったとき、勝手に……
すぐに返す!
■レイナ
……
勘違いだったみたい!
私って、すぐ早とちりしちゃうんだ。
ごめんね。
あなた、パワースポットって興味ある?
私、案内するから、こんど見に来てね!
それじゃ、仕事があるからこれで!
またね!
■レイナ
あっ!
ちょーどよかったぁ!
〇〇!
こんど、この博物館で、郷土の歴史展みたいなの開くんだけど、協力してくれるよね!?
■選択肢
・喜んで!
・いやです
■レイナ
ありがと〜!
頼りになる〜!
それで、郷土の歴史展なんだけど、旧石器時代あたりから展示したいのね?
3・万・年・の・れ・き・し!
と・き・を・こ・え・て!
い・ま!よ・み・が・え・る!
でー、この博物館にも、ちょっとだけそれらしいものはあるんだけど、できればもっとたくさん欲しいの。
石器とか……矢じりとか……
動物の骨とか……
それで、あなた、開拓とかバリバリやってるよね?
石器とか、貝塚とか、掘り出したりしてない?
■選択肢
・〇何か出た気がする……
・出るわけがない
■レイナ
マジでっ!?
それ、すごくない!?
このままじゃマズイ!
こうなったら今から探しに行かないと!
〇〇も、一緒にきてくれる?
■グロリア
その件なんだけど、レイナ。
歴史展は無期延期になったの。
よろしくね。
■レイナ
ええーっ!?
無期延期ーっ!?
すっかりその気になってたのにーっ!?
■レイナ
こないだの郷土の歴史展の話、覚えてる?
グロリアが急に無期延期だって言って、キャンセルになったヤツ。
あれ、残念だったけど、打ち上げだけはやっちゃお!
打ち上げで騒げるって言うから、がんばって準備進めてきたんだもん。
それでね、ちょっと人手が足りなくて……
手伝ってくれたりするかなぁ、って。
ね、いいでしょ?
楽しいよー、パーティ。
■選択肢
・〇あ、はい
・ええっと……
■レイナ
ありがと〜!
やっぱ、持つべきものは友だちよね。
……ところであなた、踊れる?
こんどのパーティは、一晩中踊るのよ?
飲み物もたくさん用意するし、音楽も途切れないように流し続けるの。
選曲はまかせて。
もう、バッチリ選んであるから。
場所は、海岸か……
もしくは、ちょっと森に入ったとこに、特設で作るの。
星を見ながら、朝まで踊るの、ステキでしょう?
私がトータルプロデュースでぇ……
あなたはそうね……
広報担当かな?
私、一応ここの仕事があるから、あなたがみんなに知らせる係。
方法はそうね……
ダンスで注目を集めるのなんてどう?
やり方はあなたにまかせる!
なんだかワクワクしてきた〜
楽しみ〜!
■グロリア
打ち上げだけ開催なんてことはできませんよ、レイナ。
■レイナ
ええーっ!?
そんな話聞いてなーい!!
■グロリア
聞いてないも何も常識です。
■レイナ
そんなぁ……
■こないだは残念だったね。
郷土の歴史展の打ち上げパーティの件、すごい盛り上がってたのに、ダメになっちゃって……
グロリアもひどいよね。
展示会やんないで、打ち上げだけやるのはダメだなんて、わけわかんない。
でも、そーゆー、大人の事情を学んで、私たちは成長していくの。
そうだ!
いつも手伝ってもらってばかりだから、今日は私に何か手伝わせて!?
こんどあなたの牧場見せてもらってもいい?
■選択肢
・〇もちろん!
・あんな牧場でよければ
■レイナ
ありがとう!
そう言ってもらえると思った!
そうだ。
ちょっと歩かない?
■レイナ
あなたの牧場って、お祖父様の頃からの物もあったりするんだよね?
旧石器時代の遺物くらい眠ってそうな気がするー。
ついでに料理も作ってあげる。
こう見えても、けっこう得意なんだよ。
好き嫌いはある?
調味料とか、スパイスとか、普段何系使ってる?
「ソイソース」って知ってる?
東洋の国では何にでもかけるんだって。
こないだドウセツさんに、1本わけてもらったから、それも持って行くね。
いっそこういうところで料理をするのもいいなぁ。
石器時代みたいに棒で火をおこすとこからやるの。
そして、料理ができたら、朝まで踊るの。
決めた。
いつかきっとやるから、その時は付き合ってね、朝まで!
■グロリア
ああ、〇〇さん。
レイナ見ませんでした!?
さっき、おつかいを頼んだんですけど、なかなか帰ってこなくて……
まぁ、あの子が寄り道するのはいつものことなんですけど……
でも少し心配で……
あなた、雑貨屋に行って様子を見てきてくださいませんこと?
■選択肢
・〇よろこんで!
・やめておきます
■アンジェラ
レイナだったら来てたわよ。
砥石がほしいって言うんだけど、ちょうど切らしちゃってて……
砥石ってわかる?
包丁とかを研ぐ石のこと。
「石だったら森に行けばあるよね?」
とか言って出ていったけど、そうそう簡単に見つかるものじゃないわ。
■レイナ
あれ?
雨だ……
あれぇ?
〇〇じゃない。
こんなところで何をしてるの!?
私のこと探してくれてたんだ〜。
なんだか嬉しいな。
それよりも雨!
このままじゃ風邪ひいちゃうよ。
誰もいないみたい。
ここで雨宿りさせてもらお?
雨、ひどくなってきたね……
キャッ!
雷、苦手なの……
■選択肢
・すぐに通り過ぎるよ
・〇きっと大丈夫だよ
・ちょっと冷えるね
■レイナ
ハァ……
こんなとこで足止めされてると、またグロリアに怒られちゃう。
雨が止んだらダッシュで帰らなきゃね。
……雨が止んだらね。
■レイナ
ありがとう。
ええっと……
ちょっと場所を変えない?
ここね、私が一番好きな場所なんだ。
私、人生の大事なことはすべてここでするって決めてるの。
ここにいると、勇気が湧いてくるような気がしない?
…………
それじゃあ、続きをお願いします。
ありがとう。
私も〇〇のこと、好きよ。
でも、いくつか約束してほしいの。
そんなにめんどうなことじゃないわ。
まず、浮気はNGね。
遠くに行くときは、必ずどこに行くか教えて。
それから、私が好きなものを、ちゃんと認めて。
それだけは守って欲しいの。
■選択肢
・〇守ります!
・…………
■レイナ
うれしい!
私も絶対に浮気しないよ!
……
夢だったんだ。
ここで告白されるのが。
ねえ、せっかくだから、街まで手をつないで帰らない?
いいでしょ?
■レイナ
やっほう!
〇〇って、私が困ってると現れるよね。
もしかして、天使なのかな?
それでじつはね、ここの展示品の痛みがひどくて、ちょっと困ってるの。
展示品の修繕って、けっこうお金がかかるんだって。
それでお願いというのは……
■選択肢
・お金の話ですか?
・〇いくらかかるの?
・貧乏なのでお金は無理
■レイナ
アハハ!
あなたに払えとは言わないわ。
こーゆーのは誰かが無理するんじゃなくて、みんなでなんとかするのよ?
それで、お願いッてのはね、展示品修繕の基金を作るんだけど、その名前を考えてほしいの。
私もいろいろ考えたんだけど……
「レイナちゃん募金」とか「セーブ・ザ・展示品」とか……
どれもグロリアのOKが出ないの。
ねぇ!
なにかあるでしょ?
いま思いつくもの、言ってみて!
■選択肢
・白いウシ共同募金
・〇オリーブたすけ愛運動
・きんきん基金
■レイナ
なんかそれ、「愛」がポイントな感じ。
私たちに向いてるかも。
……と、そんな感じで、100個くらいアイデア出して!
……って、グロリア言うのよ。
あーあ。
なんか難しいこと考えてたらお腹が空いてきちゃった。
物はいつか朽ち果てるものよね。
ねえ、ご飯食べにいかない?
〇〇。
■レイナ
おはよう、〇〇!
今日、オフなんだけど、どうしても行きたい場所があって、誘いに来ちゃった!
実はねぇ、すっごいもの見つけちゃったんだ!
■レイナ
すごいでしょう……?
これ、大昔の遺跡だと思う。
何か感じない?
ここ、太古の昔からパワースポットだったんだよ、きっと。
価値のある遺跡かどうかはわからないけど、でも、これを作った人たちの思いが、時代を超えて伝わってくる気がするの。
だから私は今の仕事を頑張れる。
私ひとりじゃない、歴史を積み重ねてきたみんなの気持ちが、私に力を与えてくれるんだよ。
おなかすいちゃったね。
お弁当食べようか?
私、ちゃんと作ってきたんだよ?
今日のお弁当はこの遺跡の形に作ってきたの!
質感もうまく出てるでしょう?
あと、土器の形のおにぎり!
あそこで食べよ。
あそこだったら、オリーブタウンが一望できそう。
■グロリア
あら、〇〇さん、あなたは寝てなくてもいいの?
今日の夜は、チョコレート座流星群が見れるらしいわよ。
レイナは徹夜に備えて、仕事もほっぽらかしてお昼寝中。
あなたもいっしょに行くって聞いてたけど……
お昼寝しなくても大丈夫なの?
■レイナ
ふああ……
昼間っから熟睡なんてできないよ……
■グロリア
何言ってるのかしら、この子は。
揺すっても起きないくらい熟睡してましたよ。
■レイナ
このあいだ話した流星群、今日の夜がいちばんキレイなんだって!
■選択肢
・〇いっしょに見よう!
・いま聞いた……
■レイナ
うん!
いっしょに見よう!
■グロリア
はいはい、それじゃあなたも少しお昼寝でもしていくといいわ。
■レイナ
そろそろかな……
■グロリア
ええ、もうそろそろじゃないかしらね。
■レイナ
丘に行こ?
寝っ転がって空を見上げられるよ。
■レイナ
ちっちゃい頃、こうやって家族と星を見たなぁ……
流れ星が願いを叶えてくれるって言われて、何かお願いした気がするけど……
なんだったかもう忘れちゃった。
あっ……
いまの流れ星だよね!?
ええっと……
お願い……
どうしよう……
いつか幸せな家庭を築けますように!
……
あー、もう、急に来るから、ふつーのこと言っちゃった……
〇〇は、何か願い事した?
寝ちゃったの!?
しょうがないなぁ。
■レイナ
えっ!?
これって、もしかして……!
ちょ、ちょっと場所変えない?
せっかくだから、もう少しロマンチックな思い出にしようよ。
■レイナ
ごめんね、わがまま言って。
それじゃあ、ええっと、ちょっとまだドキドキしてるけど、大丈夫……
ありがとう。
これをあげる。
お母さんに教えてもらった花冠。
古代オリーブ文明では、ふたりの大切な日に先祖から受け継いだ品を、お互いに交換するって聞いたんだけど……
私が家族から受け継いだものって、これくらいしかなくて……
これからは、病めるときも、健やかなるときも、私だけを愛し、真心を尽くしてくれると誓いますか?
■選択肢
・〇誓います
・……
■レイナ
私も、誓います。
……言っちゃったぁーっ。
どうしよーう。
いつか、みんなの前でちゃんとした式は挙げるんだろうけど……
でも、私にとっては、ここで挙げた、この式が特別。
これからもよろしくね。
〇〇。
■手紙
親愛なるリンへ
リンが田舎に行って、ずいぶん経つよね。
その後、体調はいかがですか?
私たちの方は、あいかわらずです。
そうそう、ミシェーラなんだけど、彼女にもついに、念願の彼氏ができました。
おかげで、リンがいなくなったあとも地味に続いていた土曜日のお茶会は、ついに私ひとりになってしまいました。
ちょっとだけ寂しい気はするけど、ひとりでお茶会は続けるつもりです。
こっちに来たら連絡ください。
あなたの親友、サンドラより。
■リン
いらっしゃいませ。
どんなお花をお探しですか?
えっ?
あっ、これ?
これは街にいたころの友だちからの手紙……
もうずいぶん長くこっちにいるのに、たまにこうやって手紙をくれるんです。
よかったら、わたしがお花、選びましょうか?
どんなお花がお好みですか?
■選択肢
・ぱっと明るい花
・〇しっとりと落ち着く花
・ゴージャスな花
■リン
なるほど……
少々お待ちください……
■リン
こんな感じかな……
花束を作るの、まだおじいちゃんほど上手じゃなくて……
〇〇さんは、牧場のおしごとをされてるんですよね?
牧場には、どんな花が咲きますか?
ごめんなさい、急に変なこと聞いて。
わたし、野に咲く花を摘んで押し花にするのが好きなんです。
季節や……自然をそのまま日記にしてるみたいで……
それを都会に住んでる友だちにも送ったりしてるんです。
ごめんなさい、わたしばっかり話して。
それじゃあまた。
楽しい時間をありがとうございました。
■リン
ちょうどよかった!
あのう……お願いがあるんですけど……
おじいちゃん、森に山菜を採りに行ったのにお弁当を忘れちゃってて……
私が届けようと思ったんですけど、一人で探しても見つかるか心配で……
よかったら手伝ってくれませんか?
本当ですか!?
ありがとうございます!
■リン
見てください、ここ!
このあたりの葉はぜんぶペパーミントですね。
ここに立ってるだけで、全身がミントの香りに包まれて……
なんだか、スッキリしてくる……
これだけたくさんあったら、お風呂に入れるのも良さそう……
……あっ!
こんなこと話してる間に、おじいちゃんお腹空いてたおれちゃう!
■リン
多分、この辺りだと思うんですけど……
おじいちゃん!
しっかりして、おじいちゃん!
わたし、お弁当を持ってきたの!
■グエン
お?
ああ……リンか。
■リン
もしかして……寝てたの?
■グエン
ああ。
そうかそうか、弁当を持ってきてくれたか。
〇〇も一緒に?
■リン
そうなの。
お爺ちゃんを見つけられるか心配だったから手伝ってもらったの。
■グエン
ほぉ、リンがたのんだのかい?
■リン
そう……
わたし、何か変な事言った?
■グエン
ああ、いや、なんでもない。
せっかくだから、みんなでお弁当を食べようか。
■リン
今日はどうもありがとうございました。
■グエン
こっちに来てけっこう経つんだけど、まだあまり馴染めてなくてね。
こんな子だけど、よろしく頼んだよ。
■リン
えっ?
何か言った?
■グエン
なんでもないよ、リン。
うちのお得意様になってくれるよう頼んだだけだよ。
さあ、お花に水をあげないとな。
リンも手伝ってくれるね?
■リン
はい!
■グエン
いらっしゃい。
お花を買いに来られたのかな?
それとも、リンがお目当てかな?
だったら、帰りを待つより会いに行ったほうが早いかもしれんな。
今日は朝からうつらうつらしておってな。
「外の空気を吸いに行く」と言って外に出ていきおったよ。
おおかたどこかで昼寝でもしとるんだろう。
■リン
〇〇さん……?
そうだ……わたし、お店に戻らないと……
んー、でもダメ!
もうちょっとだけわたしに、お昼寝する自由を与えて!
昨日ね、都会にいる友だちから手紙が来たの。
小包で。
それで封を解いたら、貸しっぱなしになってた本が出てきて、それ読みだしたらもう止まんなくて……
懐かしいなぁ……
みんなどうしてるかなぁ……
オリーブタウンは楽しい。
でも、正直、あんまり馴染めてない気がしてるの。
このままだとわたし、どっちも自分の居場所じゃなくなっちゃう……
ふふ、変なこと話しちゃいましたね。
〇〇さんはこの街、もう慣れましたか?
わたしもがんばらないと、いけませんね。
■リン
ただいまー。
■グエン
おお、やっと戻ったか。
■リン
遅くなってごめんなさい。
店番、代わるね。
■グエン
ああ、たすかるよ。
そうだ、荷物が届いていたぞ。
■リン
荷物?
■グエン
ああ、借りた本の残りだそうだ。
こないだ来たのより大量にあるぞ。
■リン
ええ〜っ!?
そんなの、また読んじゃうよー!
■マイキー
やっほーっ!
■シンディ
遊びに来たよ〜。
■グエン
なんだ、おまえたちか。
リンだったら出かけていったぞ。
■マイキー
出かけていった!?
■グエン
ああ、おそらく森の方だ。
■シンディ
行ってみましょう!
■グエン
おや、〇〇、そこにいたのか……
ちょうどよかった。
この子らを森まで、連れて行ってやってくれんか?
■マイキー
こ、これはっ……!
■シンディ
どうしたの?
■マイキー
伝説のオリーブドンの足跡!
ということは、リン姉ちゃんの命はもう……!
■シンディ
あれ、放っておいておいいんで。
行きましょう。
■マイキー
リン姉ちゃーん!
伝説のオリーブドンがぁぁぁぁぁっ!!
この街はもうおしまいだぁぁぁぁっ!!
■シンディ
リンさん!
■リン
あれ?
シンディちゃんに〇〇さん……
何しに来たの?
■シンディ
私たち、リンさんを探していました。
■マイキー
もうダメ……
■リン
マイキーくんはどうしたの?
■シンディ
マイキーは気にしなくていいです。
そんなことより、リンさんはどうしてここに?
■リン
この子。
怪我してたから。
■シンディ
小鳥……?
リンさんが手当を!?
■リン
さよなら、コトリ。
わたしの役目はここまで。
あとはひとりで生きていきなさい。
さよならーっ!
コトリーっ!
■シンディ
「コトリ」って……
もしかしてあの小鳥の名前、「コトリ」?
■リン
そう。
小鳥だから、コトリ。
可愛いでしょ?
■シンディ
いや……
そんなことを言うリンさんが可愛いです……
■シンディ
あら、〇〇さん、いらっしゃい。
■マイキー
オレたちもさっき来たところ!
■シンディ
そうなの、いつもリンさんにお勉強見てもらってるんだけど、今日は森に行ってるんだって。
■マイキー
オレも勉強なんかしないで森に行って遊びたい〜!
■シンディ
いつもしてないくせに……
■マイキー
そうだ!
〇〇さぁ、いっしょにリン姉ちゃんを探しに行かない!
■マイキー
オリーブドンが出るぞーっ!
■シンディ
リンさん、押し花が趣味なの。
きっと今日も、珍しい花を探してるんだと思うわ。
■マイキー
たいへんだぁぁぁぁぁぁぁっ!
■シンディ
マイキー、うるさい!
何やってるのよもう!
■リン
あれ?
マイキーくん、どうしたの?
■シンディ
あっ!
リンさん!
■マイキー
リン姉ちゃん発見!
■リン
ええっと……
〇〇さんが、連れてきてくださったんですか?
■シンディ
私たちが無理言ってお願いしました!
■リン
そうだったんですね。
ありがとうございます。
■シンディ
それよりも、リンさん。
何か珍しい花は見つかった?
■リン
うん。
これ、わかる?
■シンディ
奇麗な花……
こんなとこに咲いてるんだ……
■リン
そう。
ペチュニアの花。
花言葉は「心のやすらぎ」。
■シンディ
リンさんって、花のことだったらなんでもわかりますね。
■リン
そうね。
花が好きで、色々調べてたら覚えちゃった。
〇〇さんは、どんな花が好きですか?
わたしも好きな花だったらいいな。
■リン
これをわたしに……?
ど、どうしよう、わたし……
ちょ、ちょっとだけ時間をください。
■リン
もう大丈夫です。
ごめんなさい、急なことでドキドキしちゃって……
わ
わ
わ
わたしも〇〇さんのこと好きです。
■シンディ
リンさんに〇〇さん……
どうしたんですか?
こんなところで?
■リン
な、なんでもないの!
■シンディ
も、もしかして……
■リン
〇〇さん……
ごめんなさい、わたし、いっぱいいっぱいで……
でも、うれしいです。
いま、人生でいちばん、うれしいです。
そ、そうだ。
こんど、牧場におじゃましてもいいですか?
今まで遠慮して言い出せなかったけど、牧場、見てみたいです。
ええっと……それで……わたし……
■シンディ
リンさん!
落ち着いて!
深呼吸!
■リン
シンディ……!?
ありがとう……
これからもよろしくおねがいします。
〇〇さん。
手紙■
親愛なるサンドラへ。■リン
あの、お弁当……
アンジェラさんに聞いてがんばって作りました。
■グエン
いいねぇ、アンジェラ直伝のお弁当。
わしなんかいつも、ピーナッツバター塗っただけのパンだよ?
■リン
それはだって、おじいちゃんがそれでいいって言うから……
■グエン
いやいや、わしはそれでじゅうぶんだよ。
ま、今日はわしのことなんか忘れて、楽しんできなさい。
■リン
はい!
■リン
アンジェラさんに憧れてるんです。
パワフルで、なんでもできて……
でも、今日のお弁当は自信作なんです!
アンジェラさんに少し追いついたと思う。
あっ、このお花……
こういうのを探してたんです。
目立たないけど、キレイですよね。
このあたりで食べませんか?
お弁当。
■リン
こ、これ……
見た目は悪いけど、味は大丈夫だと思う。
わたしもいただきまーす。
うっ……
アンジェラさんが作ったのと違う……
あ、あの、ぜんぶわたしが食べますから、お弁当はなかったことにしてください!
あーっ!ダメです!
おなかこわします!
やめてくださいーっ!
■リン
〇〇、ちょうど良かった。
話を聞いて欲しいの。
わたし、学生だったときの友だちによくお手紙書いてるんだけど、返事が来ないの。
「大切な人ができた」って書いたから、気にしてるのかなぁ。
■選択肢
・〇待ってれば来るよ
・気にしすぎじゃない?
■リン
いままで、すぐに返事が来てたのよ?
それなのに今回は、もう1週間も……
その子はサンドラって名前でね、学校に行ってたとき、いちばん仲が良かった友だちなの。
もう一人別の友達が居たんだけど、その子にも大切な人ができて、私たちとは疎遠になっちゃったんだ。
私はあなたのことを忘れたりしないよって送ったんだけど、それから返事が来なくて……
そうだね、たまには遊びに行くのもいいかもしれない。
そのときに、みんなのことも話すと思う。
おじいちゃんとか……この街のひとたちとか……
みんないいひとたちだし、この街でずっと暮らせたらいいなぁ、……って。
もちろん……
〇〇も……
……
ありがとう。
話したら少し楽になった。
手紙、もう一度書いてみる。
こんど遊びに行く、って。
いっしょにお茶を飲んで話せば、昔みたいに笑えると思う。
大丈夫!
親友だもん!
■シンディ
どうしたんですか、リンさん!?
■リン
急に大量のかすみ草の注文が……
店にあるだけじゃ足りないし、今から採りに行こうと思うの。
■シンディ
〇〇さん!
■リン
ちょっとわたし、かすみ草を採りに行ってきます!
■シンディ
店番は私がやるから、リンさんは行ってきて!
■リン
ありがとう、シンディちゃん。
■シンディ
〇〇さん、リンさんを手伝ってあげて!
■リン
ありがとう、〇〇……
じゃあ行ってくる!
■リン
ええっと……
あった!これだ!
痛っ!
あ、なんでもないです……
ちょっと足をひねっちゃっただけで……
えっ……?
そ、それって、おんぶってこと……?
うん、ありがとう。
■シンディ
お帰りなさい。
かすみ草は手に入った?
■リン
ええ……
それなら大丈夫……
痛っ……
■シンディ
どうしたの?
■リン
ん……
なんでもない、ちょっと足を痛めただけ……
■シンディ
ああ、これなら大丈夫!
おまじないで治るやつだ!
やり方を教えるね、〇〇さん。
こうやって、ゆっくりさすりながら、痛いの痛いのとんでけーって言うの。
治るまで、何度も、何度も。
あとはまかせたわね。
■リン
あっ……
ありがとう、〇〇……
なんだかうれしくて、涙が出てきちゃった……
■リン
ありがとう……
あ、あの、もしよろしかったら、ゆっくり話しませんか?
■リン
とてもうれしいです。
ずっとこの日を夢見てた気がする。
わたしも、あなたのことが大好き。
この町に来て、あなたに出会えて、本当に良かった。
■グエン
おーい、リンやー。
手紙が届いておったぞ、リン。
ほれ、持ってきてやった。
■リン
ありがとう、おじいちゃん……
■グエン
なあに、礼には及ばんよ。
■リン
この手紙、サンドラからだ!
いま読んでみてもいい?
■手紙
親愛なるリンへ
手紙遅くなってごめんね!
まずは、おめでとう!
ついに大切な人に出会えたんだね。
じつは私にも大ニュース!
なんとなんと、私にもついに麗しの彼ができてしまいました!
ひとりで守り続けてきた土曜日のお茶会も、先週ついに途切れてしまいました。
でもそれは、悪いことじゃないと思うの。
私たちの友情を育んだお茶会は、ずっと3人の心の中にあり続けると思う。
こんどぜったいに遊びに来てね。
待ってるからね。
追伸、押し花ぜんぶ保存してます。
あなたの親友、サンドラ
■リン
よかった……
わたし、この街で幸せになる。
あなたといっしょに。
■ジャコポ(浜辺)
〇〇!
たのみがあるんだ、聞いてくれるか!?
■選択肢
・〇聞いてあげる
・無視する
■ジャコポ
ありがてぇ〜!
実は海にサイフを落としたんだ。
いっしょに探してくれないか?
落としたっていうか、バナナ食べてて?
皮を捨てようと思って投げたら?
投げたのはサイフだったみたいな?
あ、先に探してて。
俺ちょっと、準備運動……
■ジャコポ
あー、そこそこ、そのへん……
いや、もうちょっと深いとこかな?
……あ……
まずい!
あいつ、溺れてやがる……
待ってろ、だれか呼んできてやる!
■ジャコポ
ほら、あそこ!
ちょっと泡が出てるとこ……
あれ、〇〇だ!
■ララ
わかったわ。
あなたはここで待ってて。
■ララ
大丈夫、〇〇?
■ジャコポ
よかった……
ちゃんと息はあるみたいだ。
■ララ
そうね……
もう少し遅かったら危なかったわ。
それにしてもなんで服を着たまま海になんか入ったの?
服が濡れると、動きも取られるし、それにこのあたりは離岸流で……
……って、いま説教してもしょうがないわね。
■ジャコポ
あ、ああ、そうだな!
俺が後で説教しといてやるよ!
ありがとな、ララ!
■ララ
あ、そうだ、あなたが溺れてた近くに、サイフが沈んでたわよ。
ポケットから落ちたのね、きっと。
■ジャコポ
ああ〜、ララ……
そのサイフ、実は俺のなんだ……
■ララ
はあ?
それってつまり……〇〇は、あなたのサイフを拾うために海に入ったの……?
■ジャコポ
なんか、そういうことらしい!
ほんと、申し訳ない!
■ララ
こんど同じようなことがあったら、勝手に海に入る前に、私を呼びなさい。
わかった?
■ジャコポ
はい!
わかりました!
■ララ
オリーブタウンへようこそ〜!
小さいながらに、博物館から、ホテルに、砂浜まで、楽しい場所がいっぱいある街でーす!
■観光客1
そうだな……
まずは街をながめようか?
■観光客
そうね、それがいいわ。
買い物もしたいし!
■ララ
あら、〇〇。
どう?
私の仕事ぶり。
■選択肢
・〇カッコいい!
・観光客もうれしそう
・いよっ!名ガイド!
■ララ
でしょう?
自分でもそう思う。
でもまだまだ。
やることはいくらでもあるわ。
私、ポスター貼りたいの。
1枚や2枚じゃなくて、ずらーっと!
ずらーっとってなると、貼れる場所は限られてくるし……
そうだ!
■ジェイソン
ララに〇〇。
どうしたんだ、ふたりそろって。
■ララ
ジェイソンさんに、ちょっと相談があって来たの。
■ジェイソン
ほう、この俺に相談ねえ。
■ララ
ここに観光のポスターを貼りたいの。
50枚くらいずらーっと!
■ジェイソン
50枚!?
いやあ、それは無理だ。
さすがにその相談には乗れないなぁ。
■ララ
そこをなんとかお願い!
観光客いっぱい来るようになるから!
■ジェイソン
観光客いっぱい……!?
いや、待てよ……
ここにポスターを貼るってことは、すでにこの街に来た人が見るんだよな?
それじゃあ観光客の増加につながらなくない?
■ララ
あ……
■ララ
なんか、最近の観光客ってわけわかんない。
静かなところに案内しろって言うから案内してあげたら、休憩所もないとこはイヤだって言うし……
便利なとこがいいんだったら、都会から出なきゃいいのに……
■ミサキ
わかるわ。
でもね、そういうものよ。
人間って。
■ララ
じゃあ私、人間きらーい。
■ミサキ
あらいらっしゃい。
ちょうどよかったわ。
ララの相談に乗ってあげて。
■ララ
えっ!?
私の相談にって、ミサキさんだから相談してるのよ!?
■ミサキ
そうね、でも相談に乗るより、もっといいことをしてあげられるわ。
■ララ
いいこと?
いいことって?
■ミサキ
コーヒーをいれてあげるわ。
■ララ
……
念のため聞いておくけど、あなた私のこと、どんなふうに見てる?
■選択肢
・〇明るく快活なお姉さん
・悩める寂しがり屋さん
・海のプリンセス
■ララ
わかってるじゃない。
悩みなんてないのよ、私には。
■ミサキ
コーヒー入ったわよ。
■ララ
ありがとう!
いい香り……
■ミサキ
せっかくだから、食事もしていく?
ふたりで。
■ララ
ふたりで?
〇〇と?
気をつかって食事するのやだなぁ。
私たちそんな仲良しじゃないし。
■ミサキ
これから仲良くなるんでしょ?
気が合うわよ、きっと。
■ララ
ははは……
ミサキさんたら……
■ララ
あら〇〇、ちょうど手が足りてなかったとこなの。
もしよかったら、ちょっと手を貸してくれない?
うちって食材屋だっての、話してたっけ?
店は父さんが切り盛りしてて、私はたまに手伝うだけだけどね。
それで今日は港に荷物が届いてるらしくて、それを受け取りに行くの。
父さんにまかせてればいいんだけど、こないだ腰をやっちゃったのよ。
まだそんな歳じゃないはずなんだけど……
って、無駄話してるばあいじゃないわ。
行きましょう、港。
■ララ
あったあった、あれだ。
ふぅ〜。
さすがにふたりだと早かったわね。
荷物はもうおしまいかな。
あとは……せっかくなので、お店の宣伝でもしておきますか。
えっ?
手伝ってくれるの!?
ありがと〜!
私、お店のチラシを作ってきたんだ。
手作りで、ちょっと恥ずかしいんだけど、でも、お店のこと覚えてもらうためだし。
ごめんね、チラシ配りまで手伝ってもらって。
でも、どうして?
■選択肢
・なんとなく
・〇ララが頑張ってるから
・ひまだったから
■ララ
頑張ってるだなんて……
普通だよ、このくらい。
じゃあ、今日は助かったわ。
また今度ね。
■ララ
あら、〇〇?
何か用?
私?
私はおしごと中。
ゴミを拾ってたの。
ぼーっとしてた?
そうね。
ちょっと考えごとしてたかもしれない。
観光客が増えるのはいいんだけど、ゴミが増えるのもねぇ、って。
海が好きで、観光案内してるのに、それで海が汚れたんじゃしょうがないしさあ。
手伝ってくれるの!?
それじゃあ、お言葉に甘えて。
じゃあ、あっちのほう、まだだから、ふたりでキレイにしましょう。
ふぅ〜。
ふたりだと早く終わるね。
無駄な考え事をしなくなるからかしら。
あら?
ゴミかと思ったけど、貝殻か……
ねえ、〇〇もおいでよ。
冷たくて気持ちいいよ。
濡れた砂って気持ちいいよね。
ねえ、海は好き?
良かった。
私たち、似てるのかもしれないね。
■ララ
あ、ありがとう……
すごくうれしい。
でも、少し待って。
ちょっと、気持ちを整理したいの。
■ミサキ
あなたも〇〇のこと好きなんでしょう?
だったら受ければいいじゃない。
■ララ
そうなんだけど、観光案内の仕事もようやく軌道に乗ってきたばっかりだし……
お父さんの仕事の手伝いもあるしー……
お母さんに電話したりとかー……
■ミサキ
まったく、あなた、不器用なんだから、たくさんのこといっぺんに考えたらダメよ。
■ララ
そう?
■ミサキ
そうよ。
■ララ
つきあってみて、「やっぱり合わなかったね」……ってなったら?
■ミサキ
その時考えればいいじゃない。
■ララ
そんな簡単に言わないでよ……
もしそうなったら
私、立ち直れないかも……
■ミサキ
あなたなら大丈夫よ、ララ。
〇〇だっていい子よ。
お似合いだと思うわ。
あら、いらっしゃい。
ララならここよ。
それじゃ、しばらく引っ込んでるから、どうしたいか、自分で伝えなさい。
■ララ
あのう……
さっきはごめんなさい。
急なことで、取り乱しちゃったけど、私も好きだよ、〇〇のこと。
■ララ
もっと私のこと頼っていいのに、言わないんだもんなぁ。
それだと心配が増えるだけなんだよね……
あっ!
〇〇!?
ごめんなさい、気がつかなくって。
今日は店番をやってるの。
さまになってるでしょう?
お父さん、朝から熱があるの。
本人は大丈夫だって言うんだけど、でも、とても見てられなくって。
観光案内の仕事は大丈夫よ。
1日くらいお休みしたって問題ないわ。
■ノーマン
もう大丈夫だぞ、ララ。
■ララ
お父さん!?
本当にいいの?
■ノーマン
ああ、寝てたらよくなったよ。
これもララのおかげだ。
■ララ
本当かなぁ……
熱は下がったみたいね。
■ノーマン
すまないがララ、届け物をしてほしいんだ。
町長に頼まれてた食材があってね。
■ララ
わかった。
行ってくる。
■ノーマン
私は大丈夫だから、届けたらそのまま仕事に戻るんだぞ。
■ララ
うん。
お父さんも無理しないでね。
■ノーマン
この街に来て、ずいぶん良くはなったけど、昔から身体が弱くてね。
ララにはいつも負担をかけてしまって……
シドニーとララには感謝してもしきれないよ。
私なんかにはもったいない、最高の家族だ。
ララのこと、頼んだよ、〇〇。
あの子は本当に、気の回る良い娘なんだ。
■ララ
お父さん、少し痩せた?
■ノーマン
えっ?そう見える?
全然変わってないんだけどな……
■ララ
ウエストサイズとか、変わってない?
■ノーマン
うん、ぜんぜん。
ああ、いらっしゃい。
私、痩せましたかね?
■ララ
それじゃあ、私はこれで!
〇〇も来る?
■ララ
もしもし、お母さん?
お父さんのウエスト、変わってないみたい。
だから、ズボンは今までのサイズで大丈夫。
色は……そうだなぁ……
ちょっとまって。
いまお母さんと、お父さんにプレゼントするズボンのこと相談してるんだけど……
お父さん、どんな色が似合うと思う?
■選択肢
・明るい色
・落ち着いた色
・〇ビビッドな色
■ララ
だよね!
私もそう思う!
あのね、ビビッドな色がいいと思う。
えっ?
お母さんもそう思ってもう買ってあるって?
なーんだ、そうだったのね!
それじゃ、港に迎えに行くわ。
それより誰と相談してたかって?
それはねぇ……
ちょうど良い機会だから、着いたら紹介する!
■ララ
お母さん!
■シドニー
ララ!
それに、〇〇!
■ララ
そうなの、〇〇。
正式に紹介するね。
私たち、お付き合いしてます。
■シドニー
そう……〇〇だったのね。
だったら安心ね。
ノーマンからも、あなたの話は聞いているわ。
ララをよろしくね、〇〇。
■観光客1
釣りを楽しみたいんだけど、どこに行けばいいかなぁ?
■観光客2
僕は買い物がしたいんだけど、おすすめのお店はある?
■観光客3
どうぶつとふれあえるって聞いたんだけど、それってどこに行けばいいの?
■ジャコポ
あ、それはその、ええっと、いっぺんに言われても……
■ララ
観光ガイドのララです!
オリーブタウンのことなら、私がご案内します!
■観光客1
おお、ちょうどいい、この人に聞こう。
■ララ
あっ!ちょうどよかった!
あなたも手伝って!
■ジャコポ
いやぁ、助かったよ。
あんなにいっぺんに来られたらわけわかんないよ。
■ララ
観光客を案内するのが観光ガイドの仕事よ。
私にまかせてくれたら大丈夫。
■ジャコポ
さすがはララ。
頼りになるなぁ。
■ジャコポ
ふたりにメシおごるよ。
助けてくれたお礼だ。
■ララ
やったぁ!
■ララ
観光ガイドしながら、海で遊んで、家族と楽しく笑って……
そうやって暮らしていくと思ったの。
それが、〇〇に会ってからもっともっと楽しいことに変わったの。
仕事も、遊びも、今までよりずっと楽しくなった感じ。
■ジャコポ
ごめん、遅くなって。
■ララ
遅いー。
どこで何してたの?
■ジャコポ
別に何してたってわけでも……
ふたりがお似合いだなと思って、そこから見てただけだよ。
■ララ
私たちがお似合い?
私はうれしいけど……
〇〇はどう?
うん。
お似合いだね、私たち。
■ララ
えっ……これって……
ちょっと待って、心を落ち着ける時間をちょうだい。
■ララ
ありがとう……
こういうの、運命っていうのかな……
初めて会ったときから、この瞬間を待ってた気がする……
答えはもちろん、OKよ!
ねぇ!
このこと、お母さんに知らせてもいい?
■ララ
ヴィクトルさん!
電話を貸してください!
■ヴィクトル
かまわんよ。
■ララ
もしもし、お母さん?
あのね……
私、運命のひとを見つけたの。
■ジャコポ
運命の人!?
■ヴィクトル
しっ!
声が聞こえないだろう!?
■ララ
うん、わかった、ありがとう。
■ヴィクトル
今の話……相手は〇〇か!・
とにかく、おめでとう!
■ジャコポ
やったな、〇〇!
ララ!
■ノーマン
どうしたんだララ。
〇〇もいっしょに。
■ララ
さっきね、お母さんに電話して、おめでとうって言ってもらったの。
■ノーマン
シドニーがおめでとうって?
いったい何の話だい?
■ララ
私、この人と暮らすことに決めたの。
お父さんも賛成してくれるよね?
■ノーマン
えっ!?
そ、そうなのか、ララ!?
もちろん賛成だとも。
ええっと、こういうときはどうすればいいんだ?
私が緊張してきたぞ。
そ、そうだ、お祝いの言葉を……
おめでとう、ララ、〇〇。
■ララ
ありがとう!
お父さん、これからは朝ごはん、自分で用意してね。
■ノーマン
なんだ、ララ。
そんなこと、気にするな。
おまえは、自分の幸せのことだけ考えたらいいんだ。
■ララ
うん。
ありがとう。
■ミサキ
あら、いらっしゃい。
何か食べてく?
■ブレア
いらっしゃいませ〜。
さっきあなたのこと、噂してたのよ。
ねぇ、都会でどんな仕事してたの?
どんなとこに住んでたの?
■ミサキ
ブレア、おしゃべりもいいけど、ちゃんと注文取っておいてね。
■ブレア
わかってま〜す!
お席はこちらでよろしいですか?
私も何度か都会に行ったことあるんだ〜。
ビジネス街のちょっとはずれに、映画の撮影スタジオあるでしょう?
そこに見学に行ったの。
近くに芸能事務所とかもあるから、たまに、俳優さんに会えたりもするのよ?
あっ、あなた、私のこと、ミーハーだって思ったでしょう?
まぁ、そういうとこも、あるかもしんないし、否定しないわ。
でも私、ただ有名人の追っかけをしてるわけじゃないのよ?
私が追いかけてるのは、俳優じゃなくて夢。
私自身のね。
そうだそうだ、オーダー取らないと。
何をお召し上がりになりますか?
特に決まってないんだったら、日替わりランチなんかどう?
今日のメニューは私が考えたの!
■選択肢
・〇それをください
・日替わりランチは何?
・あとで注文取りに来て
■ブレア
ご注文ありがとうございます!
絶対おいしいし、損はさせないわ。
さっきの私の質問、あとでもいいから、ちゃんと答えてね。
どんな仕事してたとか、どんなとこに住んでたとか。
■ミサキ
ブレア〜!
おしゃべりばっかりしてないで、仕事しなさ〜い!
■ブレア
は〜い!
大丈夫、大丈夫、こーゆーの日常茶飯事だから。
それじゃ、またあとでゆっくりね!
■ブレア
あら……
いらっしゃい……
何か食べていく……?
日替わりでいい?
あと特別に、昨日の日替わりランチを半額で提供してるけど、どっちがいい?
■選択肢
・日替わりランチ
・昨日の日替わりランチ
・〇今日の日替わりランチは何?
■ブレア
ニンジンのサラダと、ニンジンスープと、ニンジンのグラッセ。
あと、キャロッとケーキ。
■選択肢
・〇日替わりランチ
・昨日の日替わりランチ
■ブレア
わかったわ。
すぐ用意するから待ってて……
■ブレア
あなたって、おいしそうに食べるよね。
見てると嬉しくなっちゃう。
そうだ、〇〇。
お願いしてもいいかしら。
ジャコポに謝っといて欲しいの。
ケンカしちゃったんだ。
ケンカの理由……?
なんだっけ……
いろいろ言ってたら、忘れちゃった。
とにかく、もう怒ってないし、「店に来るな」も言いすぎだったって、反省してる……って伝えておいて。
■ジャコポ
悪ィ悪ィ。
用って何?
えっ!?
ブレアが謝ってたって?
なんだよ、あいつ、細かいなぁ。
気にしなくていいのに。
理由?
昔のこといろいろ語ってたら、「おまえの人生失敗ばっかりだな!」
……って言ったら、急に切れちゃってさ。
でもしょうがないよ。
失敗ばっかりなのは事実なんだし。
ま、口に出して言うことじゃないけどね。
俺は気にしてないし、むしろ俺が悪かったって伝えておいて。
■ブレア
ジャコポに謝っといてくれた?
そう……気にしてないか……
気にされてないのも、ちょっとムカつ……
いや、なんでもない。
とにかくありがとう!
また何かあったら、お願いするね!
■ブレア
いらっしゃいませー。
……あ、〇〇。
元気ー?
何食べる?
■マイキー
姉ちゃん、ハラへったー。
メシ食わしてー。
■ブレア
マイキー!
なんでお店に来るのよ!?
うちに何か食べるものあるでしょ!?
■マイキー
母ちゃんのメシ飽きた。
ミサキさんの料理が食べたい。
■ブレア
ダメよ。
お客様優先。
■マイキー
お客様ぁ……?
じゃあオレ、この人と相席する!
■ブレア
バカなこと言わないの、もう!
さっさと帰りなさい!
■マイキー
メシ食わせてくれないんだったらパトリシアさんちに行くよー、だ。
■ブレア
ちょっと待って。
ひとんちに食べに行かないの!
うちで食べて、うちで!
まったく……
男の子って、みんなああなの!?
……あ、ごめんなさい、あれ、私の弟。最近、色気づいちゃって、だれのことが好きかとか、きょうみしんしんで聞いてくるのよ?
そんな話、弟としたってしょうがないじゃない、ねぇ。
ちなみに……だけど、あなた、どういうタイプの子が好き?
■選択肢
・活発で元気なタイプ
・知的でクールなタイプ
・〇ブレアみたいな子
■ブレア
はいはい、口がうまいわね。
楽しみだなぁ、あなたがどんなひとと恋に落ちるか。
■ミサキ
あら、いらっしゃい。
今日はお食事?
それともブレアを誘いに来たの?
でも残念ね。
ブレアはいま休憩時間よ。
ジャコポが迎えに来てたから、どこかでお話でもしてるんじゃない?
コーヒー、サービスするわね。
■ミサキ
あなた、都会から来たばっかりでしょう?
ジャコポ、あなたのこと少し警戒してるみたい。
ブレアって、危なっかしくて、見てると放っておけないのよね……
私でさえそうなんだから、男たちが気にかけるのはわかるわ。
私はあなたのこと、信頼してるわ。
だって私自身まだ、よそ者って感じだもの。
むしろあなたに共感しちゃうくらい。
ブレア、背伸びしがちなとこがあるでしょ?
あなたが都会から来たって聞いて、それだけであの子、舞い上がってるの。
こないだも、怪しい芸能プロダクションのプロデューサーの名刺見せられたし……
■ブレア
ただいまー。
■ミサキ
あんがい早かったわね。
ジャコポとはどんな話だったの?
■ブレア
んー、よくわかんない。
人生とか将来とか、どう思ってるかとか?
なんでそんなこと聞くんだろう。
■ミサキ
ジャコポ、あなたにブレアを取られると思ってるのよ。
ちなみに私の中でも、あなたが最有力候補。
がんばってね。
■ブレア
えっ!?
何の話?
最有力候補って……
もしかして、〇〇もオーディション受けてるの!?
■ミサキ
〇〇も……?
「も」……?
■ブレア
私、みんなには内緒だけど、夢があるの。
あなたになら言ってもいいかなぁ……
いや、ダメダメ、まだ内緒!
言ったらダメになりそう!
そうだ、こんど一緒に都会に行かない?
ショッピングとか……食事とか……
いろんなお店知ってるんでしょう?
■ミサキ
はいはい、わかったら、そろそろ仕事に戻りましょうか。
■ブレア
は〜い!
■ジェイソン
あ、〇〇、ブレアを見なかったか?
あんたと一緒だと思ったんだけどな……
■ミサキ
ブレアが、おめかしして出かけたから、行き先が気になってるんだそうよ。
私もてっきり、あなたとデートだと思ってたわ。
■ジェイソン
いや、ブレアは、デートのときはデートだってちゃんと言うんだよ。
今日は行き先を言わないどころか、干渉しないで!って言われたし……
■ミサキ
つまり、今回は完全に内緒で行動中、と。
■マイキー
そうそう、姉ちゃん、いっつも気になってる男の話するのに、昨日はなんも言わなかったもんな。
あと、寝る前に、「明日は大勝負の日」とか言ってた。
■ミサキ
大勝負……
■ジェイソン
まさか……ブレア……
■ミサキ
港に行きましょう!
船の時間まで少しあるわよね?
■ジェイソン
ブレア、船を待っているのか?
■ブレア
お父さん……
■ミサキ
ブレア、どこに行くの?
こないだの、レコード会社の人に会いに行くつもり?
■ブレア
そ、それはなんて言うか……
■ジェイソン
レコート会社のひと……?
■ミサキ
オーディションは今日じゃないでしょ?
オーディション前に個人的に会おうなんて、そんなこと言う人、信用しちゃダメよ。
■ブレア
ミサキは……
心配性だから悪い方に考えがちなのよ……
■ジェイソン
ブレア、本当なのか?
レコード会社の人に会いに行くと言うのは?
■ブレア
うん……
その人、オーディションの審査員に顔が利くらしくて……
■ジェイソン
おまえってヤツはっ……
■ミサキ
実力でオーディションに残れないんだったら、「夢を追いかけてる」なんて言わないで!
あなた、自分の人生失敗ばっかりって言うけど、なんで失敗してるか、教えてあげようか!
正々堂々とやってたら、一歩ずつ前進するのに、ズルしようとするから何も残らないの!
私、あなたの演技もダンスも見たことない。
歌だって聞いたことない。
ちょっと可愛いだけの普通の娘じゃない!
■ブレア
そんな風に言わなくても……
■ミサキ
どうしても、レコード会社のひとに会いに行くって言うんだったら、いいわ。
私もいっしょに行くわ。
いいでしょ、ジェイソン。
■ジェイソン
あ、ああ……
なら、それで!
■ブレア
もういいよ!
行かなきゃいいんでしょ!?
■ミサキ
店に来なさい、ブレア。
今日はとことん話すわよ?
いいわね?
■ブレア
はーい……
■マイキー
ミサキさん……イカス……
■ジェイソン
ミサキさん……
■ブレア
えっ……?
こ、これってもしかして……!
そうだったんだ……
ちょっと、場所を変えない?
■ブレア
あのね……
実は私も……
私もあなたのことが好きだったの!
最初に会った頃からあなたのことが気になってたっていうか……
最近ずっと、いつ告白しようかなって、そればっかり考えてて……
だから、あなたから告白されるなんて、ほんと、夢みたい!
これからはふたりで、いろんなとこに遊びに行こ。
ショッピングとか、映画とか、あといっしょに、おいしいものを食べに行ったり!
そうだ!
遊園地、貸し切っちゃおうか!?
真夜中に、ライトアップされたメリーゴーラウンドにふたりで乗るの!
……!
いや、無理なのはわかってるけどぉ!
でも、どんなに激しい嵐が来ても、この愛の炎、だれにも消せはしないわ!
■サリー
あらいらっしゃい。
ブレアはお仕事でいないわよ。
私は届いたお手紙を整理してるとこ。
あら……?
この手紙は……
マイキー!
あなた宛に手紙が来てるわよ!
■マイキー
どうしたんだよ、母ちゃん。
■サリー
レコード会社から手紙、来てるわよ!
■マイキー
姉ちゃんにじゃないの?
またなんか応募したんじゃない?
■サリー
違うわよ、あなたによ。
■マイキー
オレに!?
……どれどれ。
お、お、お母さん……
オレ……アイドルグループに合格したらしい……
■サリー
えぇ?
あなたまでそんなことしてたの?
■マイキー
ど、ど、ど、どうしよう、オレ、踊れるかな……歌えるかな……
■ブレア
今日の手紙、まだ届いてない!?
■サリー
手紙はいま受け取ったとこだけど、ブレア、あなた、今日は仕事じゃないの?
■ブレア
仕事はええっと……
それよりも手紙……
■サリー
そう、手紙よ、手紙。
聞いてよブレア。
マイキーがアイドルグループに合格したの。
■ブレア
ほんとに!?
応募した甲斐があったわ!
おめでとうマイキー!
■マイキー
これって、もしかして、姉ちゃんが応募したの……?
■ブレア
そうよ、私の応募書類を送るついでにあなたのも送っておいたの。
■マイキー
これってつまり、オレ、アイドルとしてデビューするってこと?
■ブレア
そうなるわね……
ちょっと悔しいけど……
■サリー
だーめーでーすー!
■ブレア
なんで!?
■マイキー
せっかくその気になったのに!?
■サリー
マイキーはまだお子さまでしょ!?
今は勉強して、アイドルは二十歳からにしなさい。
■マイキー
わかった!
二十歳になったらアイドルになる!
■ブレア
〇〇〜いいとこに来てくれた〜
ちょっとショックな事が起きたの。
慰めて〜。
このあいだ、オーディション受けてきたの。
映画のヒロイン募集のヤツ。
ごめんね、内緒にしてて。
あ、そうそう、オーディション、ミサキにも来てもらったの。
お父さんが、ミサキがいっしょなら、オーディション受けてもいいって言うから、無理言ってお願いしたの。
オーディション、めちゃくちゃ辛かった。
ミサキが言った通り、私、演技も踊りも歌もダメだし……
3人ずつの面接だったのに、私にはたいした質問が来ないの。
他の人は演技の経験とか、どこで教わったかとか聞かれてるのに、私には「恋人はいますか?」って……
私……
「いません」って答えたの……
とっさにあなたのことが頭に浮かんだんだけど……
でも、どう言えばいいのかわかんなくて……
最低だよね、私……
本当にごめんなさい。
でも、失敗したわけじゃない。
一歩前進したの。
ミサキがそう言ったの。
「挑戦」で得られる結果ってのは、「成功」か「一歩前進」か、どっちかなんだって。
……
今まではだれにも話せなかったの。
こんなかっこ悪い話。
私はだれにも負けない。
負けたら輝けない。
……そう思ってたから。
でも〇〇、あなたに会えて、私少し変わったかもしれない。
■ミサキ
いらっしゃい。
ブレアはいまサンドイッチの配達中よ。
すぐ戻ると思うわ。
■ミサキ
ブレア、オーディション受けてたでしょう?
あれ、だめだったみたいなの。
それで、お願いがあるんだけど……
私じゃうまく慰められないから、あなた、頼まれてくれない?
■選択肢
・〇まかせてください!
・……!?
■ミサキ
それじゃあ、お願いね。
■ブレア
ただいまー。
あ、〇〇、いたんだ。
どうしたの、マジメな顔して……
あ、もしかしてミサキに聞いたのね?
オーディションの結果。
気を使わなくてもいいわ。
私ね、わかったんだ。
夢ってきっと、どこにでもあるの。
遠くばっかり見てると、いちばん大切なものを見落としちゃうんじゃないかな、って。
あーん、もう!
だからそういう湿っぽい顔はしないで!
私ね、この街に「夢」を見つけたの。
この街でしか叶えられない夢!
そういうことなの!
ああ!
その夢は私の目の前にあるというのに!
手を伸ばせばすり抜ける!
■ブレア
ありがとう!
私も、最近はずっと、あなたと暮らせたらって思ってた。
ついて来て!
■ブレア
私、幼い頃からずっと都会に憧れてたの。
どうしてって……
よくわからない。
ただ、なんとなく、都会はいいなぁって……
でも、〇〇に会って……
あなたがこの街を選んで、この街に来てくれたから……
私、ようやく気づくことができたの。
幸せは、ここにしかないんだって。
あなたがいる、この街が好き。
あなたとふたり……
この街で、ずっといっしょに暮らしたいです。
■選択肢
・〇喜んで
・……
■ブレア
ありがとう……
この街に暮らすみんなに、それぞれ物語があるでしょう?
だから私は、この街で、誰よりも幸せな物語の主役になる。
■ヴィクトル
○○、よく来てくれた。
ちょうど頼みたいことがあったのよ。
まずはそのー
キミの考えを聞かせてほしいんだが、
……こほん。
えー、
この街がもっともっと発展していくために
必要なものと言えば、何だと思うかね?
■選択肢
・大企業の誘致
・〇娯楽施設の充実
・観光客の満足度アップ
■ヴィクトル
いいねぇ!
ただ私はもっと良い案を考えついたのだ。
必要なのはマスコットキャラクターだよ。
どうかね、素晴らしいアイディアだと思わないかね?
ん?
■ジャコポ
ん?
■ヴィクトル
なんで帰ってきた?
■ジャコポ
なんでって?
ここ、俺のうちだから。
■ヴィクトル
いや、そうじゃなくて。仕事は?
ゲオルクの観光船、今日は休みか?
■ジャコポ
ああ、それね。
今日も仕事だよ。
ちょっと財布を忘れたんで取りに来た。
ああ、俺のことは気にしないで、
マスコットの件、続けて。
■ヴィクトル
続けてって……まあいいか。
で、そのマスコットを何にするか
イマイチ絞りきれてないのよ。
それで、だ、○○。
候補をあげるから、キミに選んで欲しい。
わが街のマスコットを。
まず、第一候補はウシ。
のどかな牧場の象徴だ。
第二候補はイルカ。海はこの街のウリだからな。
そして第三候補は……
■ジャコポ
俺様、町長のひとり息子、ジャコポ。
■ヴィクトル
なんなんだ、急に!
勝手に割り込むんじゃない!
■選択肢
・ウシ
・〇イルカ
・ジャコポ
■ヴィクトル
あ、まだ本当の第三候補言ってないけど、イルカでいいのね?
■ジャコポ
負けた〜!
イルカに負けた〜!
■ヴィクトル
ま、まぁ、選んでもらったんだから、尊重しよう。
とりあえず助かったよ。
また何かあったら、
その時も協力してくれたまえよ。
■ヴィクトル
そう言えば……
むぅ……
おお、○○。
ワシ、ちょっと思ったんだが……
この街のビーチ、ふつうに「浜辺」って呼んどるけども、
なんか名前をつけたくはないか?
いや、地図で見るとな、
どこの浜辺にも名前がついとるのよ。
しかし、この街の浜辺にはなーんもない。
これじゃあ、可哀想だ。
なあ、○○。
都会育ちのキミのセンスで、
なんか、バシーっとつけてはくれんかね。
■選択肢
・かいかい海岸
・〇ビビビビーチ
・はははは浜
■ヴィクトル
おっ!
ビビビと来たぞ!
しかし、ここはもうひと押し欲しいところ。
うーむ……
他にはないかね!?
■選択肢
・かいかいかい海岸
・ビビビビビーチ
・はははははは浜
■ヴィクトル
痒そうだなぁ!
聞いただけで、なんかこう、痒い!
痒くなる系の響き!
うーん。
なんというか、この……
正直ちょっと、
キミに聞いたこと後悔しておる。
聞くんじゃなかったー、的な?
ワシ史上最大のミスー、的な?
なんと?
取っておきがある?
一応聞いてみよう、言ってくれ。
■選択肢
・かいかいかいかい海岸
・ビビビビビビビビーチ
・〇ははははははははは浜
■ヴィクトル
ワシ、いま、ものすごく後悔しておる。
■ヴィクトル
おお!○○!
キミは本当に来て欲しいときに現れる!
実はな、観光資源を増やそうと思って、
オフロードコースを作ってみたんだ。
キミ、バイクに乗れるだろう?
ちょっと走ってみてほしいんだ。
■選択肢
・ぜひ走らせて!
・気が進まない……
■ヴィクトル
おっ!
ノリノリじゃないの。
■ヴィクトル
ここがスタート。
コースには赤い旗が立っておるから、
それを回って帰ってくる。
簡単だろう?
とりあえず、ぐるっと回ってきて、
感想を聞かせて欲しい。
うむうむ。
なかなかいいんじゃないか?
■ラルフ
町長、ちょっと聞きたいことがあるんだが……
■ヴィクトル
どうした?
聞くだけなら何でも聞いてくれ。
■ラルフ
今朝、森の方を回ったら、
勝手にオフロードコースが作られていた。
誰の仕業か知らんが、困るんだよな。
森が荒れて、せっかくの観光資源が、どんどん失われていく。
■ヴィクトル
あ、ええっと、
それはけしからんね。
うん、けしからん。
■ラルフ
犯人の目星はついているんだが……
■ヴィクトル
ドキッ!
な、なんだ、
とつぜんコースの感想など言い出しおって!
あっ!そのバイク!
キミはもしかして、
オフロードコースを作った犯人だな!
なあ、ラルフ!
このひと!
■ラルフ
ちょっと一緒に来てもらえるか?
町長。
■ヴィクトル
えっ?
ワシ?
■ラルフ
○○、
おまえは帰っていい。
じゃあな。
■ナイジェル
いらっしゃい、ミサキさん……
ああ、なんだ、キミか。
何の用かな?
でも今日は少し忙しいんだ。
あとにしてくれるかな?
あっ……
■ミサキ
こんにちは。
たのまれてたサンドイッチ、
とどけにきたわ。
■ナイジェル
ああ、ありがとう。
ちょうどお茶がはいったとこなんだ。
よかったら一緒に……
■ミサキ
あら。
それじゃあ、お言葉に甘えて。
■ナイジェル
ええと……
○○もどうだ?
■ミサキ
そうね。
ご一緒しましょ?
■ナイジェル
……
■ミサキ
ナイジェルは、息子さんと
一緒に食事をしたりはしないの?
■ナイジェル
ああ、朝食なら。
夕食も時間さえ合えばな。
■ミサキ
ふーん。
ふたりはいつもどんな話をしてるの?
■ナイジェル
まぁ、天気のこととか、
森の様子なんかだな。
■ミサキ
ふふ、山の男たちって感じね。
■ナイジェル
そうでもないさ。
■ミサキ
今度、息子さんと一緒に店に来てよ。
安くするわよ。
■ナイジェル
ありがとう。
息子と相談するよ。
■ミサキ
もちろん、○○もね。
■ナイジェル
ほう……
たしか牧場をやってると言っていたな。
なるほど、それでその筋肉か。
いや、すまない。
アメフトのコーチをやっていたんだ。
ひとの体格が気になるのはそのせいだ。
どうだ?
アメフトをやる気はないか?
コーチだったら引き受けるぞ?
■選択肢
・〇いいですね!
・お断りします
■ナイジェル
フッ。
冗談だよ。
そっちも冗談で言ったのかもしれんがな。
少し、外で話そう。
■ナイジェル
息子は怪我でアメフトを諦めたが、
この街に来た頃はよく、
この砂浜でトレーニングしていた。
夢を捨てきれてないとか
そう言うんじゃない。
ただそれが癖になっていたんだ。
今はもう落ち着いたようだがな。
どれ……
こうやって……
砂浜は足を取られるから、
自然と足を高く上げるようになる。
足だけを鍛えているように見えて、
全身のトレーニングになる。
やってみるか?
案外こたえるぞ?
さすがだ。
ちゃんと足も上がってるし、体幹も強い。
………………
夢を捨てきれてないのは、
俺の方かもしれんな。
帰るとするか。
楽しかったよ。
牧場、がんばれよな。
■ナイジェル
俺は、すごいよなぁ?
■選択肢
・いきなり言われても
・〇すごいです
・普通です
■ナイジェル
俺はどうやら、一流の大工らしい。
建てた家はめったに壊れない。
おかげで……
建て替えの依頼がめったに来ない。
これではなぁ……
食っていけないことはないが、
所帯を持つには辛い。
それで前々から町長に言われてる
この街の建築物ガイドを
やってみようと思うんだ。
ちょっとだけつきあってもらえないか?
■ナイジェル
この建物は30年前に建てられた、
後期オリブア様式の建物だ。
柱には、えー、
ダイヤモンド原石を使った……
少々珍しい素材が使われている。
次行こう、次。
■ナイジェル
この建物は……15年前に建てられた……
えー……
後期オリブア様式の建物だ。
あ?
さっきも後期オリブア様式だったって?
ああ、オリブア文明には、ふたりの大工がいてだな、
弟子のほうが広めた様式だ。
■ナイジェル
これは、ええっと、
極東の島国の12代ショーグン、
ヨシ……なんとかの屋敷を移築したものだ。
移築の際に、潜んでいた忍者まで
そのまま移してしまったと言われている。
■ナイジェル
どうだった、俺の建物ガイド。
正直なところを聞かせてくれ。
これでメシを食って行けると思うか?
■選択肢
・もう少しくわしく
・〇怪しいです
・勉強になりました!
■ナイジェル
やはりバレていたか……
どのへんでバレたか、
あとで詳しく聞かせてくれないかな?
とにかくまぁ、もう少し精進しよう。
がんばるだけがんばって……
それからミサキさんに……
ああ、いや、なんでもない。
忘れてくれ。
今日はどうもありがとうな。
■マヌエラ
やっほー、パトリシア。
もうみんなそろってる?
■パトリシア
いらっしゃい、マヌエラ。
サリーがまだ来てないわ。
■サリー
ごめーん、遅くなったー。
なんか、マイキーがおやつちょうだいとか、
消しゴムがなくなったとか、うるさくて……
■パトリシア
あー、うちもあった、そういうの。
もう通り過ぎちゃったけどね。
■サリー
マヌエラのところはいいわよね。
ラウルくんなんか素直そうで。
■マヌエラ
そうなのよ。
あの子、純真すぎちゃって、
ちょっと心配なくらい。
■パトリシア
大丈夫よ、エミリオがいるし、
ちゃんと守ってくれるはずよ。
■サリー
仲良しだよねー、あのふたり。
うちなんかもう、ぜんぜん。
■マヌエラ
そりゃあ、ブレアはお年頃ですもの。
やんちゃな少年とは相性は良くないわよ。
■サリー
そうよねえ。
自分の若い頃を思い出してみると、確かにそうだったわ。
■パトリシア
へぇー。
私は家族とは仲良かったわよ?
反抗期もなかったし。
■サリー
ええーっ?
本当かなー?
■マヌエラ
まあ……若い頃の話はさておき、ケーキ食べましょ、ケーキ。
■サリー
そうね、ケーキ……
って、いま露骨に話題そらさなかった?
■マヌエラ
えっ?私が?
■パトリシア
うんうん。
若い頃の話なんて、触れたくないって感じ。
■マヌエラ
まあ、多少はあるけどさあ、思い出したくないものが。
■パトリシア
それ聞きたーい!
■サリー
私もー!
■パトリシア
あら、○○。
いまお茶会開いてるの。
■サリー
よかったら、一緒にどう?
■パトリシア
それじゃ、気をつけてねー。
■サリー
ゲオルクによろしく〜。
■マヌエラ
今日はありがとう。
ケーキおいしかったわ。
■パトリシア
さて。
私たちのお茶会に参加したってことは、今日から正真正銘この街の一員よ。
いつかあなたの家でお茶会を開いてね。
■パトリシア
ゲオルクー。
お弁当持ってきたわよー。
■ゲオルク
ああ、ありがとう。
代わりといっちゃあなんだが、お土産だ。
■パトリシア
ありがとう。
お仕事がんばってね。
■ゲオルク
うむ、それじゃあな。
■パトリシア
こんにちは、○○。
ゲオルクからのお土産もらったの。
いつも同じものなのよ。
中身、当ててみて。
■選択肢
・化粧品?
・ハンカチ?
・〇お菓子?
■パトリシア
お菓子かー。
それもいいね!
次からお菓子にしてもらおうかなぁ。
答えは、マニキュア。
ずーっと同じブランドの色違いのもの。
そろそろコンプするんじゃないかな。
さすがに毎日じゃないけど、向こうで時間がある日は、百貨店まで行って買ってきてくれるの。
不器用な人なのよ。
でもそれもかわいいなぁって思っちゃう。
あ、これ言ってたの、内緒よ。
機嫌損ねたら買ってもらえなくなっちゃう。
■パトリシア
お待たせ、アンジェラ。
■アンジェラ
ええ、あなたのぶんも頼んどいたわ。
別にいいよね。
■パトリシア
うん、ありがとう。
ここのメニューは、どれも美味しいし、問題なしよ。
■パトリシア
何これ、美味しい。
奇跡かしら。
なんでこんなに美味しいの?
家庭でもこの味、出したいんですけど?
■アンジェラ
そんなの無理よ。
お店ってちゃんと仕込みに時間かけるけど、そんなのうちじゃ無理だしー。
■パトリシア
やっぱそうだよねー。
この味と比べられたら、勝てるわけないよねー。
■アンジェラ
ほんと、サラダまで美味しい。
何がちがうの?って感じ。
■そうよね。サラダなんてねぇ。
ドレッシングが違うだけでしょう?
■アンジェラ
そう。
それだけでこんなに美味しくなるなんて。
■パトリシア
センスの違いかしらねぇ。
■アンジェラ
あなたのところは、子どもたちは料理してくれないの?
■パトリシア
教えてはいるんだけど、ゲオルクのダメ出しが厳しくて……
■アンジェラ
確かに!
味にうるさそう。
■パトリシア
あなたのとこは?
ジャックなんて優しそうだし、意外と料理の才能ありそう!
■アンジェラ
ジャックが?
■パトリシア
うん、調子に乗せたら、ばりばり覚えそうよ?
■アンジェラ
うーん、ジャックがねぇ……。
■マルコス
あんたに言われた通り、店に売れなかった魚を残しておいた。
どれでも好きなものを持っていきな。
■ミサキ
ありがとう、マルコス。
見たことない魚ばっかり……というか、魚なの?
■マルコス
ざっと説明するよ。
どれも名前がわかってないんだが……
こいつは謎のヒトデ、そしてこっちが謎の深海魚で、こっちは謎のグソクムシ。
■ミサキ
うわー、どれにしよう。
■マルコス
念のために聞くが、これを客に出すのか?
■ミサキ
珍しいもの好きな客がいるの。
グルメ雑誌にコラムを書いてる、ダイスキーってひと。
■マルコス
あいつか……
■ミサキ
どれがいいと思う?
ダイスキーに食べさせる魚。
■マルコス
いやあ、どれも食ったことないからなぁ。
海鮮丼みたいにして、ぜんぶ盛ってみるのはどうだい?
■ミサキ
それいいかも。
■ダイスキー
ミサキさん!
今日も美味しい料理を食べに来ました!
■ミサキ
あら、ちょうど良かった。
珍しい魚が入ったんだけど、食べていく?
■ダイスキー
珍しい魚!?
もう、大好き!
もちろん食べていきますよ!
■ダイスキー
楽しみだなぁ、どんな魚が出てくるんでしょうねぇ。
■ミサキ
おまたせー。
■ダイスキー
うっ!
な、なんかすごい匂い!
でもいただきまーす!
■ミサキ
……
■ダイスキー
う、う、う……
うまい!
ダイスキー、この街、大好きー!
■ミサキ
良かった、喜んでもらえて。
私には理解できないけどね……。
■ブレア
ねぇ、ミサキ、このノートって、うちのだっけ?
■ミサキ
ノート?
見たことないわ。
どこにあったの?
■ブレア
テーブルの下。
お客さんが落としちゃったのかな?
■ミサキ
そうかもね。
常連のダイスキーかしら……
■ブレア
中、読んじゃおうか?
■ミサキ
そうね……
そうするしかないわね。
■ブレア
ブッ!
何これ、ポエム!?
■ミサキ
ほんとだ……
でも笑っちゃ悪いわ、ブレア。
このポエム、たぶんラーシュね。
ちょっと届けてきてくれる?
■ブレア
ラーシュ!?
ラーシュってあのラーシュが、こんなポエムを!?
■ミサキ
あーゆータイプの男は、こーゆーくっさいポエムを書くものなのよ。
■ブレア
へぇ〜そうなんだ。
じゃあ届けてくるわ。
■ブレア
ただいま〜!
あのノート、本当にラーシュのだった!
■ミサキ
でしょう?
■ブレア
ノート届けてくれたお礼にって、新作のポエムまで聞かされちゃった。
それにしても、なんでラーシュのだってわかったの?
■ミサキ
人生経験……かな?
■ブレア
あー、まただー。
やっぱり雨漏りしてるー。
■ミサキ
そうなのよ。
この前から、気になってはいたの。
■ブレア
ナイジェルさんに修理頼めばいいんじゃない?
■ミサキ
でも、たかが雨漏りくらいで、わざわざ呼びに行くのも……
■ブレア
そう?
頼めばすぐに来てくれるんじゃない?
■ミサキ
ブレア、ちょっとお店、みてもらってていい?
■ブレア
えっ?
いいけど、ミサキは?
■ミサキ
ちょっと修理してくる。
■ブレア
修理って、自分で!?
■ブレア
この音……
本当に修理してるんだ……
■ミサキ
どう?
■ブレア
……
すごい。
ちゃんと直ったみたい。
■ミサキ
壁と柱の隙間から染み込んできてたみたい。
板で埋めておいたから、これでもう大丈夫よ。
■ブレア
私も見習わないとな、そういうとこ。
ホテルのほうの修理も頼んでいい?
窓がガタガタする部屋があるってお父さん嘆いてたし……
■ミサキ
それはナイジェルに頼みなさい。
■ブレア
ええ〜っ!?
ケチ〜。
■クレメンス
まいったなぁ……
もしかして、お客さんかな?
でも残念、今日は仕事は受けられないよ。
ちょっと火を扱ってるときに、やけどしてしまったんだ。
たいしたことないだろうと思ったんだけど、細かい作業になるとダメだね。
ちゃんと治るまで、仕事は無理かな……
あ、そうだ。
やけどを治してくれそうな人、誰か知らないかい?
■選択肢
・グエンさん
・ミサキさん
・〇ドウセツさん
■クレメンス
ドウセツさんが……?
たしかにあの人とは、不思議とウマがあうんだけど……
あの人がやけどを治してくれるなんて、そんな話、聞いたこともないよ。
■選択肢
・〇グエンさん
・ミサキさん
・ドウセツさん
■クレメンス
グエンさんが……?
そうだな、あの人植物に強いし、やけどに効くものも知ってそうだ。
■グエン
あ、そう。
やけどね。
ちょっとまってね。
これ。アロエ。葉肉を塗りつけるといいよ。
■クレメンス
葉肉?
■グエン
そうそう、こうやって……
固いところを剥がして……
ほれ。
■クレメンス
おお……
こいつはいい。
ありがとな、グエンさん。
助かったよ。
■グエン
いやいや。
礼には及ばんて。
またいつでも来なさいよ。
■クレメンス
助かったよ、○○。
キミの的確なアドバイスのおかげだ。
さあて、仕事に戻らないと。
ペース落ちてたぶん、取り戻すぞ。
■クレメンス
やあ、ちょうど良かった。
新しいエンジンオイルを仕入れたんだ。
キミ、バイクには乗れるよね。
ちょっと俺のバイクで試したいんで、付き合ってくれよ。
■選択肢
・やってみます
・〇試すって、何を?
■クレメンス
なあに、簡単なことさ。
俺がエンジンの調子を見るからキミはただ噴かしてくれたらいい。
■クレメンス
新しいものを手に入れるとさあ、試したくなるよね。
本当はラーシュに頼もうかと思ったけど、ちょうどキミが来たもんだからさ。
■ラーシュ
お?
そんなとこにバイク出して、何やってんだ?
■クレメンス
ああ、ラーシュ、こないだ言ってただろ?
新しいエンジンオイルが入荷するかもしれないって。
■ラーシュ
ああ、あれな。
なんだっけ、うたい文句。
■クレメンス
馬力2倍、スピード4倍のスーパーオイル。
○○に試してもらうとこだ。
■ラーシュ
馬力2倍、スピード4倍って。
兄貴はそーゆーのにすぐ踊らされるよな。
■ラーシュ
で?どんな感じ?
ちょっと噴かしてみてくれよ。
■クレメンス
いいねぇ。
バイクの音、バイクの匂い。
やっぱこうでないとなぁ。
■ラーシュ
まあ、確かに……
言わんとすることはわからなくはない。
■クレメンス
もう一回噴かしてもらえるかな?
○○。
■ラーシュ
くぅー……確かにいいわ。
バイクの音、バイクの匂いだわ。
■クレメンス
だろう?
明日おまえのバイクでも試してみるか。
■ラーシュ
ありがてぇ〜!
頼んだぜ、兄貴ぃ!
■クレメンス
ああ、いらっしゃい。
そのピンナップ、気になる?
大昔の女優さんなんだけどさぁ、ちょっと誰かに似てると思わない?
■選択肢
・〇ミサキさん?
・シンディちゃん?
・ジェシーさん?
■クレメンス
そうなんだよ……
憧れの女優なんだけど、どこかあの人に似てるんだよなぁ。
雰囲気あるんだよねぇ、あの人。
この街に来ていちばん良かったのが、あの人に会えたことなんだ。
えっ?
おたがい独身だから、アタックしてみればいいって?
いやいやいや。
もったいないよ、俺なんかには。
たまにビストロに行って、心を癒やされて……それで十分なんだよ。
■ミサキ
こんにちは。
■クレメンス
や、やあ。
今日はどんなご用件ですか?
■ミサキ
包丁の柄が取れたんで、修理してもらいたいんだけど、大丈夫かしら?
■クレメンス
も、もちろんです。
明日の夜には、いいえなんなら今日の夜、夕方には仕上がると思います。
■ミサキ
大丈夫よ、予備があるから急がないわ。
明日の朝取りに来るわね。
■クレメンス
は、はい。
では、たしかに承りました。
ふぅ。
急に来られるとドキドキするもんだね。
よーっし、あの人が感動するような素晴らしい包丁に仕上げるぞ!
■アンジェラ
あらいらっしゃい、お買い物?
ていうか、おなかすいてない?
昨日、晩ごはんにシチュー作ったんだけど、作りすぎちゃって……
ちょっと食べていかない?
味は保証付きよ。
どう?
■エミリオ
それじゃあ、お言葉に甘えて。
■アンジェラ
あらありがとう!
助かるわ!
■アンジェラ
お父さんもお母さんも、最近はもう、味が濃いのはダメだなんて言って、あんまり食べてくれないの。
シンディは昔っから、そんなにガツガツ食べる子じゃないでしょ?
ジャックだけが頼りなんだけど、あの子ために外で食べてくるのよね。
しかも、私には何も言わずに。
晩ごはん用意させた挙げ句に、「今日は食べない」なんて言い出すのよ?
もう、最低だと思わない?
そんな男。
私、ごはんおいしそうに食べてくれるひと、大好き!
でももっと好きなのは、いっしょにごはんを作ってくれるひと。
ジャックにも料理は仕込んだんだけど、ちーっとも身についてなくって。
だからシンディには、これからばっちり英才教育を施すつもりよ。
そうだ。
あなたも、料理覚えてみない?
こんど、夕方くらいにうちにいらっしゃいな。
私が何か教えてあげるわ。
■エミリオ
それじゃあ……
まずは1回だけやってみて、できそうだったら続けてみようかな。
■アンジェラ
よかった。
ちょっと張り合いがでてきたわ。
それじゃ、今日はどうも、お粗末さまでした……
あら?○○いらっしゃい!
あなたも食べていかない?
■アンジェラ
あら?
この見覚えのない編みぐるみは……
シンディ!
ちょっとシンディ!
■シンディ
なあに、お母さん。
■アンジェラ
この編みぐるみ、あなたが作ったものでしょう?
なんでここに置いてあるの?
■シンディ
なんでって、お店で売るんだよ。
■アンジェラ
お店で売るぅーっ!?
■シンディ
そう!
がんばったら1週間で1個作れるから、品切れしてもすぐにホジュウできるよ。
■アンジェラ
そういう問題じゃないわよ。
ほんと、勝手なことして。
■シンディ
勝手にやったんじゃないよ。
ぽばあちゃんが「やってみれば」って言ってくれたの。
■アンジェラ
お母さんが?
■ジェシー
さっきから騒がしいわねぇ、アンジェラ。
いいじゃないの、編みぐるみの1個くらい。
■アンジェラ
お母さん、1個くらいって、そんな……
■ジェシー
ほら。
私もシンディの真似して作ってみたわよ。
■シンディ
うわぁすごい!
これなら1週間で2個作れるね!
■アンジェラ
んもう、作っても売れないから。
■シンディ
売れるよ!
ぜったい!
■ジェシー
あら、私も負けてないわよ?
■アンジェラ
お母さんまで!
ハァ……ふたりで盛り上がってるんだったらしょうがないわね。
棚に並べておけば?
■シンディ
やったぁ!
■アンジェラ
あら、いらっしゃい。
ごめんなさいね。
バタバタしたとこ見せちゃって。
■シンディ
編みぐるみ作ったの!
よかったら買っていってね!
■アンジェラ
もう、シンディったら!
■アンジェラ
いらっしゃい。
いつも利用してくれてありがとう。
今日はお父さんにもお店に出てもらってるの。
■サイモン
よく来たね、○○。
店の品物でわからないことがあったら、何でも私に相談してくれたまえよ。
■アンジェラ
声をかけられるの好きじゃないお客さんもいるから、ちゃんと考えてね、お父さん。
■サイモン
ああ、わかってるよ。
■アンジェラ
お父さんはお店の商品の説明とか、あとはアフターケアなんかの担当よ。
■ラーシュ
やあ、こんにちは。
■アンジェラ
いらっしゃい、ラーシュ。
■ラーシュ
それがさあ、アンジェラ。
この前ここで買った商品がさぁ……
■サイモン
何か不具合でもありましたか?
■ラーシュ
いや、不具合ってほどでもないけど、聞いてくれよ。
■アンジェラ
ああやって、お客さんの相手をしてくれるの。
お店の商品のことを話すために立ってるんだけど、たまに世間話だけしにくる人もいるのよ。
■サイモン
ちょっとラーシュの家に行って、様子を見てくるよ。
■アンジェラ
いってらっしゃい。
■ラーシュ
悪いね、アンジェラ。
お父さん借りていくよ。
■アンジェラ
私もジャックかシンディにお店を譲ったら、お父さんみたいに、お客さんの話を聞いて過ごすのが夢なの。
お店で売られたものが、どこでどう使われてたとか、だれがどんな風に喜んでたとか……
晩ごはんを食べながら、孫に聞かせてあげるのよ。
どう?
ステキなおばあちゃんだと思わない?
ほら、お父さんもそうでしょう?
すっかりステキなおじいちゃんよ。
■グエン
イオリさんかい?
そういえば、釣りに行く約束だったな。
おや……人違いだったか。
だったら、もう少し休んでおくかな……
……そうだ。
あんた、釣りは好きかね?
■選択肢
・〇好きです
・それほどでもないです
■グエン
そうかそうか。
だったら相談に乗ってくれんかなー。
わしとイオリさんは釣り仲間でねえぇ。
もとはわしが師匠で、あのひとが弟子だったんだけど……
このところ大物がかかるのはイオリさんばーっかり。
わしもう、すーっかり立場がなくて。
こんな歳になってもねぇ。
負けるのは悔しいもんだよ。
大物を釣り上げるには、どうしたらいいんだろうねぇ。
■選択肢
・心を無にして待つ
・釣り竿に気合を込める
・自ら釣り餌になる
■グエン
・気合……?
なるほど……気合か……
まぁ、いずれにしてもありがとうよ。
今日は勝てる気がしてきた。
ふあああああ……
それじゃあ、イオリさんが来るまで、もう少し寝ているとしよう。
ありがとな。
年寄りの話し相手になってくれて。
■グエン
ああ、あんたか。
すまんなあ、居眠りしておったよ。
歳を取ると、起きてる時間と寝てる時間の区別がだんだん曖昧になってくる。
起きてるつもりでも、いつの間にか、ふと眠りこけてたり。
ぐっすり眠ってるつもりでも、寝てる間じゅうずーっと夢を見ていたり。
最近、若い頃の夢をよく見るんだ。
若い頃と言っても30年前だ。
今のおまえさんより、ずいぶん歳は上だがな。
ここに入植して、サイモンやジェシーと、来る日も来る日も森を切り拓いたもんだ。
畑のひとつでもできたら食えるようになる。
まずはそこを目指そう。
なんて言っていたもんだが、今じゃ博物館も、ホテルも、港もある。
死んだばあさんにも、見せてやりたかった。
ああ、すまんすまん。
いや、そうしんみりせんでもいい。
ばあさんが死んだのはずっと昔の話だ。
○○、あんたを見てるとな、昔の自分のことを思い出すんだ。
ありがとうな、この街に来てくれて。
■グエン
ああ、あんたか。
いらっしゃい。
ああ?
わしが今、何をしておったか?
花を眺めておったんだよ。
虫がついてないかどうか、1本1本見て確認しておった。
たまーにおるんだ。
緑色の、ちっこい、可愛いのが。
そういうのは、わしが取ってやらんと、リンは虫が苦手で、きゃーきゃー言って逃げ出す。
ほら、ここ……
ここにおる……
■リン
あら、おじいちゃん。
お店のことは私がやるのに。
その花がどうかしたの?
あっ!虫!
悪い子ね。
ダメでしょ、こんなとこにいたら。
■グエン
あっ……
おまえ、虫は苦手だとばかり……
■リン
虫が苦手って、そんなのいつの話?
もう慣れたわ、このくらいのなら。
■グエン
そうか……そうだったか……
成長したなぁ、リンも。
■リン
やだなぁ、わたしもう大人よ?
いやいや、これはこれは。
いつまでも小さい頃のまんまだと思っておったわ。
それじゃ、ちょっと外出てくるから、お店の方お願いね。
■グエン
ああ、どこに行ってくるんだ?
■リン
虫ちゃん、逃がしてくるの。
■グエン
逃がしてくる……?
■リン
外で葉っぱを食べて暮らしたら、ちょうちょになるかもしれないじゃない?
■グエン
いい子に育ったもんだ……
葉っぱについた虫探しは、密かにわしの楽しみのひとつだったんだけどな。
これからはリンと一緒に探せばいいと?
ああ、たしかにそうだ。
賢いなぁ、○○は。
■ノーマン
…………
ああ、○○、ようこそいらっしぇ……いてっ……噛んだ。
かーっ、もうダメなときは何をやってもダメだね。
ちょっと聞いてくださいよ。
うち、娘がいるんですけどね。
娘ったって、もうちゃんと仕事もしてる、成人済みの子なんですがね。
親子の会話みたいなものがいっさいなくって……
週末は妻もこっちで過ごしてて、妻と娘はけっこう話をするんですが、私だけどうもね……
世の父親なんてものは、みんなそうだとも聞くし、気にしてもしょうがないんですかねぇ。
でも、たまーに寂しくなるんですよ、これが。
ほんとにもう。
どうしたもんでしょうねー。
■選択肢
・〇同じ音楽を聞く
・ダンスで魅了する
・芸術で心をわしづかみ
■ノーマン
音楽かあ、それもいいねぇ。
今の音楽は苦手なんだけど……
でも、そんなこと言ってたら始まらない。
新しいものにチャレンジしていかないと。
いやあ、良かった。
あなたと話せてすっきりしました。
もし何か悩むようなことがあったら、今度は僕が力になりますよ。
それじゃあ、今日はどうもありがとうございました!
■ノーマン
ああ、○○かい。
こんにちは。
そうだ、○○。
キミもオリーブタウン釣り倶楽部の会員にならないかい?
今はまだ、僕と、グエンさんと、イオリの3人なんだ。
そのうち釣り大会とか、あるいは焼き魚パーティーとか開きたいなぁと思ってさ。
どう?
面白そうだろう?
■選択肢
・〇面白そう!
・入会はお断りします
■ノーマン
おっ!
それじゃあキミも今日から会員だ。
■グエン
やあ。
このまえ頼まれてたの、持ってきたよ。
■ノーマン
ああ、グエンさん、ありがとう。
こんど釣り情報誌を出すことになってね、その記事を頼んでたんだ。
■グエン
イラストも描いたよ。
■ノーマン
おおっ!?
これ、メバルですね!?
よく特徴が出てる!
■グエン
うんうん。
■ノーマン
あ、グエンさん、紹介します。
こちら釣り倶楽部のニューフェイス。
○○くん!
■グエン
いやいや、あの勧誘はズルいよ。
ちゃんと表で見ておったんだから。
■ノーマン
あちゃー、見られてたかー。
でも、情報誌が出来たら、きっと気が変わりますよ。
■グエン
そだね。
それじゃあ。
■ノーマン
いやあ、ひょうひょうとしたいい爺ちゃんだなぁ、グエンさん。
で、改めて聞くけど、オリーブタウン釣り倶楽部、入ってみない?
■選択肢
・〇はい
・いいえ
■ノーマン
マジで!?
ありがとう!
■ノーマン
やあ、ブレア、買い出しかい?
■ブレア
うん、そうだけど、忙しそうだから、勝手に見てるね。
■ノーマン
ああ、助かるよ。
ごめんね。
■観光客1
ねえ、調味料なんかは
どこに置いてあるの?
■ブレア
あ、それだったら……
■観光客1
あら、こんなところにあったのね。
ありがとう。
■観光客2
この商品の賞味期限ってわかる?
■ブレア
わかりますよー。
■観光客2
あら、ここに書いてあったのね。
ごめんなさいね、気が付かなくって。
■ノーマン
あ、ごめんごめん、ブレア!
そんなことまでしてもらって。
自分は店のスタッフじゃないって言って、ちゃんと断ってくれていいよ。
■ブレア
気にしない気にしない!
■観光客3
あのう、この商品なんですけど、子どもでも食べられるかしら?
■ブレア
あ、それでしたら……
■ノーマン
あー、ほんとごめんね。
いつか埋め合わせするよ。
■観光客2
ねえ、この商品のポップ書いたのって、もしかしてあなた?
■ブレア
えっ?
■観光客2
「テラスで星を眺める夜に愛する人といっしょにどうぞ」……って。
こういうの書くのって、レジのおじさんじゃないよね?
■ノーマン
いや、それは、その……
■ノーマン
いやあ、ごめんねほんとに。
あとで必ず埋め合わせするよ。
■ブレア
気にしないでください、ノーマンさん。
ノーマンさんが真っ赤になって照れるとこ見れただけで、十分ですよ。
■ノーマン
はは……ははは……
それって喜んでいいのかなぁ。
■グロリア
あら、○○さん、ちょうどよかったわ。
ちょっと相談に乗ってくれませんこと?
■選択肢
・〇喜んで!
・ちょっと都合が……
■グロリア
そんなに難しいことじゃないわ。
実は、ここの博物館、そろそろ改築しようと思ってるんですけど、どう改築するのが良いかしら?
都会でアート界を賑わす新進気鋭のデザイナーを起用するか……
あるいは伝統的な建築様式を忠実に再現するか……
あるいは街のひとたちにデザインを公募するか……
あなたの意見を聞きたいの。
■選択肢
・新進気鋭のデザイナー
・伝統的な建築様式
・街のひとの感性
■グロリア
やはりその手で行くしかありませんよね……
私もそう思いまして、実はもう内々に相談してあります。
街のひとから上がってきた案は3つ。
この中から選んで下さいませんこと?
まずひとつめは、ドウセツさんよりいただいた、東洋のお城風建築。
ふたつめは、シンディ+マイキーの合作、正義のヒーローの秘密基地。
みっつめは、ダイスキーさんよりいただいた世界中の料理を集めた食の殿堂。
■選択肢
・東洋のお城風で!
・〇秘密基地で!
・職の殿堂で!
■グロリア
……
ごめんなさい。
私、少し冷静さを失っていたような気がします。
博物館は今のまま、壊れたところの補修をするくらいにとどめておきます。
今日はどうもありがとうございました。
それにしても、秘密基地だなんて……
あなたも案外お子様ですね。
■グロリア
あ、ちょうどよいところへ!
どうぞこちらへ!
ちょっとあなたに、観客のお手本になってもらいたいんです。
あ、いえね、何というか、ものの見方がわかってない方が多くて、それであなたに手伝ってほしいの。
やることは簡単。
作品の後ろに立って、その作品を褒めて欲しいのよ。
「学術的な価値を感じる」とか、「これこそアートだ」とか、「ちょーカッコいい!」とか。
それ聞いた人は、あ、本当だ、いい作品ね、……ってその気になるものなの。
簡単でしょう?
お願いできませんこと?
■選択肢
・〇はい
・いいえ
■グロリア
じゃあさっそく頼むわね!
■選択肢(3連続で出る)
・学術的な価値を感じる
・これこそアートだ
・ちょーカッコいい!
■グロリア
良かったわ、○○さん。
これでみなさんも芸術の良さをわかってくれたはずよ。
あなたみたいに頼りになる人がこの街に来てくれて、本当によかったわ。
■グロリア
あなたがオバケを退治してくださる方……
と思ったら○○さん。
さっき都会のナンデモ屋さんに電話して……
ああでも待ってられないわ!
あなた、なんとかしてくださらない?
オバケが出るのよ、この博物館に!
昼と言わず、夜と言わず、人気が少なくなると、すぅーっと。
受けてくださいますよね!?
オバケ退治!
■選択肢
・まかせといて!
・ええーっ……
■グロリア
まあ、心強い!
■グロリア
オバケ退治、完了しました!?
■グロリア
まあ、オバケではない、と……
いやでも詳しいことはともかく、助かったわ。
あら、何かいまして?
■ベス
なんか忘れてる気がするのよね……
なんだったっけなぁ……
何か約束があったはずなんだけどなぁ……
洗濯物を干しっぱなし?
んーん、洗濯物はちゃんと取り込んでる。
それははっきりと覚えてる。
ごはんを食べ忘れとか……?
ごはんだったら、さっき食べた。
ちなみにすごくおいしかった。
あるいはデート……
デート……?
あっ!
今日は、ラーシュとデートだった!
ど、ど、どうしよう……
すっかり忘れてた!
■ラーシュ
迎えに来たぜ、ベス。
■ベス
ラーシュ!
■ラーシュ
どうせまた仕事に没頭してて、忘れちまってたんだろう?
■ベス
準備してきますので、少しだけ待ってもらってもいいですか?
■ラーシュ
ああ、かまわないよ。
■ベス
お待たせしました!
■ラーシュ
よう、思ったより早かったな。
■ベス
ごめんなさい。
いっつも待たせてばっかりで……
■ラーシュ
いいんだよ。
おまえを待ってる時間、俺は幸せでいられるんだからよ。
■ベス
えっ……
■ラーシュ
行こうか。
■ベス
う、うん……
■ベス
こんにちは。
すみません、こんなとこに荷物置いて。
あ、これですか?
こないだ都会に行った時、アンティークショップで買ってきたんです。
中身は骨董品……
普通の人にはガラクタにしか見得ないかもしれないけど、グロリアさんに話したらぜひ見たいって……
でも困ったな……
ラーシュに荷物運びの手伝いを頼んだのに、来てくれないし……
えっ!?
博物館に運ぶの、手伝ってくれるんですか?
ありがとうございます!
■グロリア
いい品を手に入れたわね……
さすがだわ。
■ベス
さすがだなんて、私、この時代のものはあまり詳しくなくって……
グロリアさんに褒めてもらえてホッとしました。
見て、○○さん。
薬剤や……鉄の杭や……銀の弾丸……
これが何かわかる?
■選択肢
・油絵の具セット?
・〇化学実験セット?
・吸血鬼退治セット?
■グロリア
ちょっと惜しいかもしれない。
100年くらい前に作られた吸血鬼退治セットよ。
昔は本気で信じられていたから、こういうものもちゃんと売れてたのね。
こんなに良い状態で手に入るのは珍しいわ。
わざわざ見せてくれてありがとう、ベス。
これで吸血鬼が出ても安心ね。
■ベス
吸血鬼だなんて。
いやだわ、グロリアさんったら。
■ラーシュ
ごめん、ベス!
荷物運び頼まれてたの、忘れてた!
■ベス
あーん、もう、今頃になって!
■ラーシュ
ごめんごめん、なんかおごるから、機嫌なおせよ。
■グロリア
こんなこと言いたくないけど……
ラーシュのどこがいいのかしらね。
さて。
あなた、せっかく来たんだし、よかったら展示物でも見ていってね。
ベスの荷物はしばらくこちらで預かるわ。
■ラーシュ
いよう!
何やってんだ?
■ベス
あ、ラーシュ。
ちょっと探索に行こうと思って……
■ラーシュ
探索って言うと、古代遺跡の?
変わってるよなぁ、おまえってやつは。
■ベス
そんなことないです、普通ですよ。
■ラルフ
待たせたな。
行こうか。
■ベス
はい!
■ラーシュ
あ、ちょっと待てよラルフ。
今日は俺が案内するわ。
■ベス
待って、ラーシュ!
ラルフさんとはお仕事でご一緒してるだけだから……
■ラーシュ
いや、わかってるけどさ、ベス。
今日だけはいいじゃん。
俺にもいろいろ教えてくれよ。
■ベス
ラーシュ……
■ラルフ
……いいのか?
■ベス
どうしよう……
こういう場合、どうするのが正解なんだろう……
仕事だし、いつものようにラルフさんと……
でも、せっかくラーシュが誘ってくれてるのに……
■ラルフ
あ、そうだ。
ちょっと用事があるの思い出した。
あとはそっちで話をつけてくれよ。
■ベス
あっ!
■ラーシュ
チッ、なんだよあいつ、気ィ使ってんのかなぁ。
■ベス
じゃあ、しょうがないから、ふたりで行きますか。
■ラーシュ
いや、おまえ、しょうがないからってことはないだろ。
■ジェイソン
ジェイソン提督亭へようこそ。
■カリーナ
ジェイソン提督亭……?
■ジェイソン
おおっと、戸惑わせたみたいだね。
このホテルには実は秘密があるんだ。
気付いてるかい?
■カリーナ
さあ……どんな秘密かしら。
■ジェイソン
ふっふっふ……
だったら教えよう。
このホテルは、かれこれ200年前に建てられたんだ。
今でこそ、改築に改築を重ねて、こんな立派なホテルになったが、最初は小さな酒場だった。
酒場の二階に3つほどの客間があって、嵐で足止めを食らった船乗りたちがたまにこの酒場で夜を過ごした。
■サリー
またその話?
■ジェイソン
またって言うなよ。
このひとにははじめてなんだから。
それでな、いつの頃からか、その一室に年老いた男が居座るようになったんだ。
身なりは貧しく、やせ細ってはいたが、鷹のように眼光鋭い男だ。
その男……実は有名な海賊団の船長をしていたんだ。
……なんてな。
そんな話でもありゃあ楽しいのになぁ。
実際のところ、なーんもなしだよ。
古い伝統もなけりゃ、有名人が泊まったわけでもない。
でも、たまに妄想することはあるんだよ。
うちをよく利用してる客の中に、元海賊団の船長がいて……
とある嵐の夜、青白い顔をした痩せた男がそいつに会いに来るんだ。
仲間と埋めた宝を掘り出すために、船を出そうと誘いにな。
……そのあとのことは今はまだ秘密だ。
■サリー
ここまでしかできてないの。
私もここまでは何度も聞かされたわ。
■ジェイソン
おーい、ネタばらしするなよー。
■ジェイソン
やあ、ベス。
とっておきの部屋が空いてるんだが、そっちに移ってみないかい?
その昔、七つの海を荒らし回った海賊団の船長が泊まった部屋だ……
■ベス
海賊団の船長……?
なんだか怪しい話ですね。
■ジェイソン
なんだよ、もっと前のめりに聞いてくれよ。
はりあいがないなぁ。
このあたりの海だって、ほんの100年くらい前までは海賊がいたっていうぜ?
その生き残りが今もいたっておかしい話じゃないだろ?
しかもその生き残りが……
実は俺なんだ。
■ベス
へぇー、そうなんですか。
知りませんでしたぁ。
■ジェイソン
なんだよその気の抜けた言い方〜。
ロマンあるだろ、海賊〜。
真面目な話俺は、海賊仲間から「黒丸」を突きつけられた男だ。
黒丸ってのは、羊皮紙に書かれた黒い丸で、海賊仲間からの絶縁状だ。
お尋ね者の海賊は、仲間に捨てられたら、生きてはいけない。
賞金の懸かった首を目当てに、昔の仲間からも命を狙われる……
だからこうやって、宿屋の主人としてひっそり生きてるってわけだ。
■ベス
なるほど、よくわかりました。
ためになる話をありがとうございました。
■ジェイソン
で?海賊団の船長の部屋、泊まっていくかい?
■ベス
いつもの部屋でお願いします。
■ジェイソン
ところでベス、こんな話を知っているかい?
海賊ってよく、アイパッチしてるだろう?
あれ、戦いで片目をなくしたから付けてるんだと思ってたんだけど、そうじゃないらしいんだ。
船の上ってのは、なんていうか、直射日光が、こう、ぱーっと、眩しくて目がくらむじゃないか?
それで急に船の中に入ると、暗くて何も見えなくなるだろう?
それじゃあ敵が襲ってきたときになんにもできなくなる。
でも、ふだんからアイパッチつけて片目をつむっておけばぁ?
急に船の中に入っても、アイパッチはずせば、ちゃんと見えーる。
なるほど!
……と、思ったね。
でもよう……
そんなにしょっちゅうほかの海賊が襲ってくるか?
襲って来たとして、船室の中まで攻め込まれるか?
……って、いろいろ考えてさあ。
で、ぶっちゃけどう思う?
目がくらまないようにアイパッチしてる説。
■ベス
どうしてそれを私に?
■ジェイソン
ベスだったら、いろんなこと知ってそうだしな。
■ベス
ジェイソンさんって、元海賊なんですよね?
■ジェイソン
しまった!
そう言えば俺、元海賊だった!
わ、忘れてたわけじゃないからな!?
あー、でもいいなぁ、こーゆー海賊談義ができるのって。
サリーなんか、何聞いても「しらなーい」だからねぇ。
これはもう、ぜひ語り明かそう。
いい部屋が空いてるんだ。
その昔海賊団の船長が泊まった部屋が。
■ベス
いつもの部屋でお願いします。
■サリー
あっ!?
もしかして、お客さん!?
ちょっと待って!
2秒待って!
いらっしゃいませ〜!
今日はお食事のご利用ですか?
それとも飲み物だけ?
もしお食事でしたら、ついさっき開発した、対ダイスキー最終決戦料理……
サリーのスペシャルマフィンはいかがですか?
■選択肢
・〇それください!
・最終決戦料理とは?
・メニュー見せてください
■サリー
あら!
実験台第一号ね!
そんなわけで……
対ダイスキー最終決戦料理について説明するわね!?
これは……
関係ないけど、わたし、「これは」で始まるコピーが大好きなの。
これは、国境を越えた愛の物語……とか、これは、友情を育むなんちゃら……とか、それはまぁ、置いといてぇ……
これは!
私の料理を酷評したダイスキーへの最初で最後の大反撃!
都会ではなんか、ひと目を引くだけの奇抜な料理が流行ってるみたいなのね。
だから、私も話題作り優先で、シナモンをひと瓶使い切って極悪シナモンマフィンを作ったの。
シナモンマフィン……略して、モンマーッ!
■ダイスキー
ごめんください!
■サリー
あら、ちょうど噂してたところよ!
新作のマフィンがあるんですけど、お召し上がりになります?
■ダイスキー
これは……ぼふぉっ……
■サリー
……やっぱりそうなるよね……
■ダイスキー
……ぐががが……
あぎゃ……あぎゃぽ……
■サリー
あのう……無理なら残してもかまいませんよ……?
■ダイスキー
うがああああああああっ!!
あぁああぁあああぁあああぁあぁあっ!!
うまーいっ!!
■サリー
え?
■ダイスキー
この大胆な味付け!
わざわざこんな地まで来て……ぼふぉっ……よかったぁ……
■サリー
大丈夫ですかあ?
■サリー
ああ、〇〇、お願いがあるんだけど、聞いてくれる?
パトリシアとマヌエラに、今度のお茶会はパスって伝えて欲しいの。
理由は特に言わなくていいけど、どーしても知りたいって言われたら、「ちょっと野暮用」って言っておいて。
お願いね!
■パトリシア
あら、そういうことだったら、別に当日言ってくれたらいいのに。
ちなみに、理由を聞いてもいいかしら?
■選択肢
・……
・どうしても知りたい?
・〇野暮用だそうです
■パトリシア
あー、ジェイソンと何かご夫婦のイベントってことね。
仲良しだもんね、あのふたり。
■マヌエラ
あら、珍しいわね。
いいわ、パトリシアとふたりで牛でも眺めながら絞りたてのミルクでも飲むから。
ちなみに、理由は聞いてる?
■選択肢
・……
・どうしても知りたい?
・〇野暮用だそうです
■マヌエラ
なんだ、ジェイソンとデートか。
ノロケですか。
ま、可愛いとこあるよね、あの夫婦。
■サリー
ふたりともなんて言ってた?
そう、良かった。
でも、ノロケって言われちゃったか。
でも、こうやって、何歳になっても夫婦で甘々で過ごすの、小さい頃から夢だったし、いいじゃない。
あなたも見習うといいわよ、私たちのこと。
■サリー
あ、〇〇、あなたに頼むわ。
ちょっとジェイソンに会って「何か忘れてないですか」って聞いてきて。
あっ!
私からって言わないでね。
■ジェイソン
えっ?忘れ物?
なんだっけ?
心当たりないなぁ。
ちょっと待って、それって誰かからの伝言?
言えないって?
ごめん、誰からの伝言かもわからないとさすがに何のことかわからない。
■サリー
心当たりない、か……それじゃあ、それとなーく、今日は何の日かなぁ、ってのが伝わるようなこと聞いてきて。
■ジェイソン
あ、また来たね。
さっきの続き?
■選択肢
・カレンダーを見せて
・お誕生日おめでとう
・〇今日は何の日?
■ジェイソン
今日?
今日ってなんかあったかな?
今月はええっと……
あっ!
俺とサリーの結婚記念日だ!
■サリー
どうだった?
ジェイソン、何か気がついたみたいだった?
■ジェイソン
やあ、サリー!
■サリー
どうしたの、ジェイソン。
いま、お仕事中でしょう?
■ジェイソン
仕事よりも大事な話さ。
今日の夜、ビストロを予約してきたよ。
■サリー
まあ!
■ジェイソン
ふたりの結婚記念日だ。
ゆっくりと食事でも楽しもう。
■サリー
えへっ。
人前で言われると、ちょっと照れるわ。
いろいろありがとうね、〇〇。
■カリーナ
あら、ちょうどいいところに来たわね?
ちょっとお願いがあるの。
そんなに警戒しなくてもいいわ。
いくつかアンケートに答えるだけよ。
それじゃあ、さっそく始めるわね?
あなたはこの街を、どんな街だと思う?
■選択肢
・田舎ののどかな街
・〇活気に満ちた観光地
・ありきたりな街
■カリーナ
そう!
世界中から人が集まる、ステンドグラスのように煌めく街!
次の質問よ。
この街を音楽で例えるとしたら、それはどんな音楽!?
■選択肢
・〇陽気なマンボ
・けだるいボサ・ノヴァ
・消灯ラッパ
■カリーナ
ああ!
人々は、その身からあふれ出す幸せで陽気な音楽を奏でる!
それじゃあ、最後の質問よ!
この街を象徴する動物は何!?
■選択肢
・大空を自由に飛ぶワシ
・〇大海原を旅するイルカ
・ハエ
■カリーナ
そう!
大海原を越えて、見果てぬ旅路へ!
やっぱりあなたは、私が見込んだ通りの人だわ!
私がこの街であなたと出会ったのは決して偶然なんかじゃない。
惹きつけあったのよ!
ふたつの魂が!
今日はありがとう。
あなたの意見、今後の創作の参考にするわ。
またいつか、協力してもらうことがあると思うけど、そのときもよろしくね。
■カリーナ
あらいらっしゃい。
スタイリングの殿堂へようこそ。
■デイモン
スタイリングの殿堂……?
■カリーナ
そう。
昨日ふと思いついた言葉なんだけど、実際に使ってみるとイマイチね。
でもほんと、みんなもっとおしゃれして欲しいわ。
みんながおしゃれすれば、花なんか飾らなくても、街がぱっと華やかになるじゃない?
あ、そうそう、男もみんなおしゃれすればいいって思うんだけど、あなたはどう思う?
男がメイクしたり、スカートはいたり、派手なドレス着たり、華やかになるわよ?
■デイモン
まあ、だれがどんな格好しようが自由だと思うよ。
■カリーナ
あら、わかってくれるのね。
さすがね、あなた。
私、思うのよ。
男も女もみんな花になればいいって。
それでソンする人なんて誰もいないわ。
それに、おしゃれする人が倍になれば、私の死後とも倍になるじゃない?
あなたも思いっきり自分を演出してみるといいわ。
■カリーナ
今から食事に行こうと思ってたところなんだけど……
そうだ、あなたも一緒に来ない?
■ミサキ
どうしたの?
あなたたちふたりって、少し意外な取り合わせよね。
■カリーナ
ちょうど食事のタイミングで来たから、帰ってもらうのも何だし、誘ったの。
■ミサキ
そうなんだ。
私はてっきり牧場とサロンとで何かコラボするのかと思ったわ。
■カリーナ
牧場とサロンでコラボ……?
それも悪くないわね。
例えば、どんなことができるかしら。
■選択肢
・〇動物たちのヘアカット
・木や牧草をヘアカット
・牧草ヘアを流行らせる
■カリーナ
ああ、それ楽しそう。
でも意外と大変じゃない?
■ミサキ
ところで、でアートは食べる?
■カリーナ
もちろん。
食べないなんて選択はないわ。
■ミサキ
待ってて、いま持ってくるから。
……あ、そうだ。
■カリーナ
どうしたの?
■ミサキ
カロリーとか気にする方?
■カリーナ
美味しいものだったら、気にしないわ。
■ミサキ
じゃあ、とびっきりのを用意するね。
■カリーナ
ふ〜、お腹いっぱい。
付き合ってくれてありがとう。
あー……
少し体を動かしとこうかしら。
■ジャコポ
いよう、牧場主!
これからラーシュとツーリングに行くんだ。
一緒に行かないか?
俺はバイクは持ってないから、ラーシュの後ろに乗せてもらうんだけど……
お前は……
そうだ、ウシに乗ってこいよ!
あいつら4本足だからな。
人間の倍は速いんだろう?
■選択肢
・その通り!
・〇そんなわけがない
■ジャコポ
ハハハ、冗談だよ。
今日はラーシュとふたりで行ってくる。
ちょっと遠くまで行くつもりなんだが、お土産、買ってこようか?
マグネットとか、キーホルダーとか、あるいは、カレンダーとかな。
それに、ピクルスとかも売ってんだよな。
その土地で採れた野菜の。
いらねぇ?
俺が買ってきてやるって言ってんだぜ?
遠慮したらバチがあたるぜ?
なんつってな。
■ラーシュ
いよう、ジャコポ。
準備はできたか?
■ジャコポ
ああ?
俺は準備できてるけど、バイクはどうしたんだよ。
■ラーシュ
故障中だ。
今日は徒歩で行くぜ。
■ジャコポ
徒歩で!?
■ラーシュ
たまにゃいいだろう?
足腰の鍛練になるぜ。
■ジャコポ
しょうがねぇな……
■ジャコポ
じゃあ、そういうわけだ、牧場主。
今日は遠出は無理みたいだし、お土産はまた今度な!
■ラーシュ
それじゃあ、行くぜジャコポ。
後ろに乗んな。
■ジャコポ
後ろに乗れったって、バイクないじゃん……
■ラーシュ
いいから乗れよ!
こういうのは気持ちが大事なんだ。
■ラーシュ
バスンッ!
バスンッ!
ブロロロロロッ!
■ジャコポ
わけわかんねぇなぁ。
■ジャコポ
あ、〇〇、よく来てくれたー。
ちょっと付き合ってくれよー。
親父がさぁ、街の仕事もちゃんと覚えておけってうるさいんだよ。
それで、街灯が切れてないかチェックしろって言われてさぁ。
ひとりで見て回るのもつまらないし、一緒に行こうぜ?
■選択肢
・〇付き合ってあげる
・めんどうくさい
■ジャコポ
よっし、それじゃあ行こう!
■ジャコポ
よし、ちゃんとついてる。
次。
■ジャコポ
ここも大丈夫。
■ジャコポ
ついてるついてる。
がんばってるじゃないか、うちの街灯も。
■ジャコポ
よっし、これで完璧だ!
■ジャコポ
ああ、親父。
街灯のチェックしてきたよ。
問題ナシ。
■ヴィクトル
ああ、そりゃよかった。
明日も頼むぞ。
■ジャコポ
ええーっ?
街灯なんて、そうそう壊れないよ。
これ、なんか意味あるのー?
■ヴィクトル
いやいや、お前な、いつゲオルクの観光船をクビになっても、やっていけるようにしてやってんだぞ?
■ジャコポ
いや、街灯のチェックくらい、誰だってできるだろう。
意味ないよ。
■ヴィクトル
今は意味なく見えるかもしれん。
しかし、いつかワシに感謝する日が来る。
ワシはそう信じている。
■ジャコポ
何を言ってるのか、俺にはよくわからないよ。
■ジャコポ
すみませーん。
ちょっといいですかー。
■サリー
あら、いらっしゃい。
どうしたの?
中に入れば?
■ジャコポ
あ、今日はお客じゃないんで。
ちょっとお願いがあってお邪魔してますー。
■サリー
あら、お願いってなあに?
■ジャコポ
博物館のチラシを置いてもらえないかなぁと思いまして。
■サリー
なあんだ、お安いご用よ。
■ジャコポ
ありがとうございます!
それじゃあ、これ。
■サリー
バッチリ預からせてもらうわ。
■ジャコポ
助かったぁ。
これでだいぶ数もはけたな。
しっかしなぁ。
こんな仕事、レイナにやらせればいいのに。
なんで俺なんだ。
こう見えても、観光船の船員に誇り持ってんだけどなぁ。
■サリー
あら、まだいたの?
■ジャコポ
ああ、ごめん。
ちょっと考え事しちゃって。
■サリー
疲れてるんじゃないの?
少し休んでいくといいわ。
おごるわよ。
■ジャコポ
本当に!?
ありがとうございまーす!
■ジャコポ
いやあ、いいねぇ、こういう仕事も。
観光船の船員よりぜんぜん向いてるわ。
■サリー
あら、調子がいいのね。
チラシの効果でお客さん増えたら、うちの店も宣伝しておいてね。
■ジャコポ
それはもう、バッチリまかせて!
■ゲオルク
ちょうどいい。
ぐちを聞いてくれ。
ジャコポはわかるな?
町長の息子の。
町長に頼まれて、俺の船に乗せてるが、少々だらしがなくてね。
身だしなみも悪いし、時間にもルーズだ。
町長やグロリアに相談してもいいが、あいつももうガキじゃない。
親があれこれ世話を焼くのも勘違いというもんだ。
そこで相談だ。
あんたの牧場であいつを雇って、しばらく使ってみないか?
牧場は朝早いし、力仕事が多いんだろう?
あいつの根性をたたき直すにはちょうどいい。
■選択肢
・〇わかりました
・遠慮しておきます。
■ジャコポ
船長!
いったい、何をたのんでんだよ、何を!
■ゲオルク
おおっと。
聞かれちまったか。
■ジャコポ
〇〇も〇〇だぞ。
そうかんたんに俺を雇えるなんて思わないでほしいよな。
■ゲオルク
そう〇〇を責めるな。
俺が聞いたのが悪かったんだ。
■ジャコポ
俺がだらしないのが気になるんだったら、お嫁さんを探してほしいなぁ、船長。
そうしたら、身だしなみもちゃんとするし、麻だってちゃんとすると思うけどな。
■ゲオルク
順番が逆だ、ジャコポ。
身だしなみの悪い、生活もだらしない男にひとを紹介できるか。
■ジャコポ
うわー。
そこまではっきり言わなくても。
■ゲオルク
じゃあな。
ぐちを聞いてくれてありがとうよ。
■ジャコポ
俺も行くよ、船長!
ちょっとモヤモヤするけど……
とにかく、船長のぐちを聞いてくれてありがとな。
こんどは俺のぐちも聞いてくれよな。
■ゲオルク
ああ、ちょうど良かった。
うちからヒツジが付いてきたんで、連れて帰ってはもらえんか?
俺にもよくわからんのだが、妙に懐かれてしまって、離れんのだ。
連れて帰って、妻のパトリシアに渡してくれ。
■選択肢
・〇わかりました
・今は忙しい
■ゲオルク
よろしく頼む。
■パトリシア
あら、姿を見ないと思ったら、またあの人について行ってたのね?
■ヒツジ
メェ!
■パトリシア
あっ!
んもう、あの子ったら、港へ行ったんだと思うわ。
ちょっと見てきてもらえるかしら。
■ゲオルク
ははは。
戻ってきたか、ヒツジ。
〇〇か。
ダメじゃないか、しっかり届けてくれんと。
ああでも、こうなるかもしれんと、ここで待っていたんだ。
それじゃあ、今度こそ頼む。
■ヒツジ
メェ!
メヘヘヘヘッ!
■ゲオルク
わかった。
そこまで俺を慕うなら仕方ない。
特別に船に乗せてやろう。
■ヒツジ
メェ!
■ゲオルク
だが、今日だけだぞ?
そんなわけだ。
こちらから頼んでおいてなんだが、問題は解決した。
また何かあったら頼む。
では行くぞ、ヒツジ。
■ヒツジ
メェ!
■ジャコポ
〇〇!
一緒にジュース飲んでいかないか?
■ゲオルク
なんだ、ジャコポ。
俺とふたりで飲むのがイヤか?
■ジャコポ
なに言ってんだよ、船長、船長のありがたーいい人生の話、俺だけで聞くのもったいないって。
船長、あの話聞かせてくれよ。
飛行せんに乗ってた頃の話!
■ゲオルク
ああ、その話か。
〇〇には話してなかったな。
俺は昔、飛行せんのクルーだったんだ。
飛行船のクルーなんか、世界中に100人もいない時代だ。
俺も鼻が高かった。
だけどある日、事故が起きてしまってな。
飛行船は大破して、ダメになっちまった。
幸いなことに怪我人はほとんど出なかったが、会社は信用を失って倒産した。
そのあとはしばらく、飛行船どころか、普通の船にも乗れなかったもんだ。
しばらくして、ここの町長に、観光船の船長を頼まれた時も、最初は断ったんだ。
安全に見える航路だって、いつ何時、どんな事故に遭うかもわからん。
軽々しく引き受けるわけにはいかん、と。
それを話したら、町長、だからこそ俺に頼むんだと言ってきた。
大事故を経験したからこそ、安全を考えることができるはずだ、と。
■ジャコポ
船長の過去、凄いだろう?
俺、この話5回目だけど、何度聞いても、ああ、いいなぁって思うんだよな。
■ゲオルク
昔の話だ。
今はオリーブタウンに観光客を運んでくるこの仕事に、やりがいを感じているよ。
■ジャコポ
俺は船長の船で働けて幸せですよ。
■ゲオルク
調子のいいやつだ。
■イヌ
クーン……
ワンッ!
ワンワンッ!
■マイキー
こら!
バスター!
見つかっちゃうだろ!?
ほら、こっち!
早く隠れ……
あっ!
〇〇!
■バスター
ワンッ!
ワンッ!
■マイキー
まいったな……
なあ、〇〇!
オレをここで見たこと、みんなには内緒な!
■バスター
ワンッ!
■マイキー
もちろん、このイヌのことも!
このイヌに興味あんのか?
だったら教えてやるよ。
このイヌはオレの弟子だ!
おすわり!
■バスター
ハッ!
■マイキー
お手!
■バスター
ハッ!
■マイキー
上出来だ!
■バスター
ワン!
■シンディ
ふーん。
おばさんが飼っちゃダメって言ってたイヌ捨ててなかったんだー。
■マイキー
ヤバッ!
■シンディ
おばさんに言いつけっちゃおっかなー。
■マイキー
や、やめてくれよ〜。
飼ってるんじゃないんだよ〜。
コイツとは、ただの友達なんだよ〜。
■シンディ
そう?
それじゃ、私もこの子と、友達になっていい!?
■マイキー
いいけど、無理なんじゃないかな。
コイツ、オレにしか懐かないと思う。
■シンディ
おすわり!
■バスター
ハッ!
■シンディ
お手!
■バスター
ハッ!
■マイキー
バスタ〜!
おまえ〜!
■シンディ
おばさんには内緒にしておいてあげる!
この子のことはみんなには内緒。
この3人だけの秘密ね!
■マイキー
しょうがないな〜
秘密ゲンシュだからな!
■マイキー
〇〇!
ちょっと面白いことやらない?
■選択肢
・やるやる!
・〇面白いことって?
・やりません
■マイキー
説明はあとあと、こっちだよ!
ドウセツさんがさあ、「わたくしには怖いものなどない」って言うから、試してやろうと思うんだ。
やることは簡単!
ドウセツさんが通りかかったところを、飛び出して脅かす!
〇〇はそうだな……
オレと一緒に飛び出して!
■ドウセツ
何のおつもりかな?
そこに潜んでおるのはわかっておる。
出てこられるが良い。
もし不意を打とうとお考えならば……心されるが良い。
■マイキー
待って待って!
■ドウセツ
〇〇殿も一緒であったか……
■マイキー
あ、あのね、オレたちね、不意を打とうとしてないから!
ちょっとその、落とし物探してたの!
■ドウセツ
なるほど。
信じるとしよう。
■マイキー
それにしても、どうしてわかったの!?
■ドウセツ
人間には気というものがあってな、感覚を研ぎ澄ませばわかるようになる。
■マイキー
すごい!
弟子にしてください!
■ドウセツ
そうだな。
いつかわたくしの不意を打てたなら考えないでもないな。
■マイキー
よーっし!
がんばろう、〇〇!
■ブレア
マイキー!
■マイキー
ヤバッ!
■ブレア
私のもの勝手に持ち出さないの!
返しなさい!
■マイキー
ええーっ、ちょっとだけ貸してくれてもいいだろー。
■ブレア
貸すったって、あなた、イヤリングなんてつけるの!?
■マイキー
オレじゃなくて、おもちゃにつける。
■ブレア
おもちゃなんかに使わないで。
■マイキー
この船の模型に、イヤリングの宝石埋め込んだら豪華客船になるんだぞ!
■ブレア
なるわけないじゃない。
さ、早く返して!
■マイキー
ええーっ。
姉ちゃんにも遊ばせてやるからさぁ……
■ブレア
なんで私が船のおもちゃで遊ばなきゃいけないのよ。
船を改造したいんだったら、ナイジェルさんにでも相談すれば?
■マイキー
ナイジェルさんは本物の大工だから、おもちゃなんか……
その手があったか……
姉ちゃん、天才だな!
オレ、ナイジェルさんに弟子入りして、本物の豪華客船作る!
■ブレア
あっ!ちょっと!
ナイジェルさんにご迷惑かけないでね!
■マイキー
わかってるよーっ!
■ブレア
ハァ……
大工さんって船も作るんだっけ……?
■ラーシュ
兄貴のヤツ……
いったいどこに隠したんだぁ?
あっ、〇〇。
よかったらあんたも手伝ってくれよ。
■選択肢
・手伝います!
・イヤです
・〇バイクを隠された?
■ラーシュ
そうそう、兄貴にバイクを隠されて……
って、なんでわかったんだよ!?
エスパーかよ、カッケーなぁあんた!
いやね、俺って、バイク好きじゃん?
暇さえあればいじってんじゃん?
店のことは兄貴に任せっきりで。
兄貴には悪ィなぁって
思ってはいたんだけどねぇ……
なんか、急にブチ切れちゃったらしく、バイク隠されちまって……
■グロリア
あなた、こんなところにいたのね?
あなたでしょう、あんなところにバイクを停めたのは!
■ラーシュ
バイク!?
知ってんのか、俺のバイク!
■グロリア
ええ、博物館の展示品の中に紛れ込んでたわ。
■ラーシュ
博物館に!?
■ラーシュ
兄貴はもう!
なんてことしやがるんだよ!?
■グロリア
持ち主がわかってよかったわ。
さっさと片付けておいてね。
■ラーシュ
ああ、言われなくても。
■マイキー
なんだこれ!?
バイクが飾ってある!
かっけーっ!
■ラーシュ
おっ、わかんのか、このカッコよさが!
惚れ惚れするよなぁ、こうして見ると……
■グロリア
ほらほら、惚れ惚れしてないで。
ちゃんと持って帰るのよ?
わかってるんでしょうね?
■ジェイソン
バイクを飾るとは、センスのいい博物館だな。
■サリー
近代的よね。
■ラーシュ
だろう?
■サリー
こないだ来たときはなかったような気がするんだけど、このバイクの展示はいつまで?
■ラーシュ
皆さまが満足なさるまで!
■グロリア
いや、そんなこと言ってないで、持って帰んなさいよ。
■ラーシュ
いよう、〇〇。
これから一人旅にでるんだけどさぁ…
まあ、おまえが一緒ってことは、厳密に言うと一人旅じゃなくなるけどさ。
おまえって、俺にとって風なんだよ。
何を話しても、うんうんって聞いてくれる。
それを他の誰かに話したりもしない。
なんつーかさ、ベスと付き合ってはいるんだけどさ。
人と付き合うのって案外しんどいな、って。
まあ、そうだな。
あいつを誘うのがスジだよな。
風がそう囁いてんだったら、そうするしかないよな。
■ベス
あら、ラーシュ、これからどこかに行くんですか?
■ラーシュ
行くつもりだったけど、今日はやめた。
ちょっとこのバイク、またがってみ。
■ベス
えっ?
私が?
■ラーシュ
やっぱ、このバイクじゃ少し大きいな。
■ベス
そうね、ちょっと足が辛いかも……
えっ?でもなに?
どうしたんですか?
■ラーシュ
おまえ用のバイク、用意してやるよ。
クールなやつをな。
■ベス
本当ですか!?
■ラーシュ
それで、ふたりで一人旅に出ようぜ。
■ベス
ふたりで一人旅!?
よくわからないけど、どうもありがとう!
バイクがあったら遠くまで調査に行けるし、実は憧れてたんです。
■ラーシュ
よーっし、それじゃあさっそく!
兄貴に作ってもらわなきゃ!
■ベス
クレメンスさんに作ってもらうのね……
■ラーシュ
ベスとメシの約束してたんだけど、今日もまたスッポカシだよ。
あっちはあっちで忙しいんだと。
■ミサキ
その件ねぇ。
私も前から不思議だったんだけど、あなたたちって本当に付き合ってるの?
■ラーシュ
ああ、そのつもりだけど……?
■ミサキ
そうかしら。
そんなにすれ違ってばかりなら、別の子とも付き合ってみれば?
■何言ってんだよ、ミサキさーん。
俺がそんなにモテるわけないじゃない。
■ミサキ
そんなことないわよ、あなたが他の人になびいてしまわないか、ベスだって心配してると思うわ。
■ラーシュ
だったら尚更、他の人と付き合うなんて、できるわけないじゃん。
■ミサキ
私でも?
■ラーシュ
いや、相手が誰でも……
……って、はぁ?
いまなんて?
■ミサキ
実は前からラーシュって、かっこいいなぁって思ってたのよ。
■ラーシュ
あ、あの、待って。
気持ちはうれしいんだけど……
ミサキさんごめん。
俺はベスに本気なんだ。
あいつしか見えないんだよ。
■ミサキ
冗談よ。
ラーシュ。
■ラーシュ
えっ?
冗談って……?
■ミサキ
ベス、いいわよ、出てきてー。
■ラーシュ
ベス!?
来てたのか!?
■ミサキ
ごめんね、ラーシュ。
ベスったら、あなたが本当に自分のこと好きなのか自信がないって言うから、試してみたの。
どう?
満足した?
■ベス
ごめんなさい……私……
■ラーシュ
……いいんだよ、俺も約束すっぽかすこと多かったからさ。
ミサキさんにちゃんと謝っておけよ。
■ベス
うん。
■ミサキ
いらっしゃい、〇〇。
あのふたり、性格はぜんぜん違うのに、どこか気が合うところがあるみたい。
よくお似合いだわ。
■シンディ
おじいちゃんなんか、大っきらい!
■サイモン
あっ!
おじいちゃんに向かって、なんだその言い方は……!?
あっ、お客様でしたか……
いやあ、恥ずかしいところを見られてしまいましたな……
いやね……孫娘が母親と言い争いしておって、私に加勢を求めて来たんだが……
のらりくらりとかわそうと思っておったらこの有様、と。
ケンカの原因は、実に些細なもんでね。
マヨネーズの蓋が開けっぱなしになっていたのが誰のせいかみたいな話だよ。
放ってはおけんし、ちょいと探しに行こうと思うが、あんたもつきあってはくれんかな?
■サイモン
こんなところで何をしている、シンディ。
■シンディ
おじいちゃん……
■サイモン
「浜の真砂は尽きずとも、世に戯れるカニは尽きまじ……」
■シンディ
何それ?
■サイモン
昔の人が残した俳句だ。
いまのシンディの気持ちを詠んだものだよ。
■シンディ
ふーん……
■サイモン
これからカフェでケーキを買って帰るが、シンディが選んではくれんか?
■シンディ
私が!?
……それって……お母さんのぶんも?
■サイモン
ああ、そうなるな。
もしアンジェラが憎いなら、とびっきり小さいのを選んでもいいんだぞ?
■シンディ
それいい!
■サイモン
あるいは、美味しそうなのを選んで、ひとくちわけてもらってもいい。
■シンディ
あ……そうすれば2種類食べられるね。
■サイモン
どうするかはシンディ次第だ。
行くぞ。
■シンディ
うん!
〇〇さんは何のために来たの?
■サイモン
〇〇は付き添いだ。
せっかくだしケーキをご馳走したいんだが、シンディ、遊んでくれるか?
■シンディ
わかった!
■サイモン
さて、ケーキも買ったし、帰るとするか。
■シンディ
うん!
■サイモン
うーん、迷うなぁ。
■ベス
こんにちは、サイモンさん。
どうかしましたか?
■サイモン
ああ、ちょうどいい、あんたも一緒に悩んでくれんか。
実はばあさん……ジェシーにプレゼントなど買ってやろうと思っているんだが……
フライパンと掃除機、どっちが良いと思う?
■ベス
フライパンか掃除機……?
■サイモン
ああそうだ、洗濯機も捨てがたいな。
うちにあるのはもう、だいぶ古いタイプでな。
■ベス
それよりは何か特別なもの……
たとえば、花とかが良いと思います。
■サイモン
花を?
そんな役に立たないものを贈っても、意味がないではないか……
■ベス
いいんですよ、役に立たなくても、贈り物って、そういうものじゃないんです。
■サイモン
そうかもしれんが、花では生活は楽にならんからなぁ。
■ベス
でも、気持ちは楽になると思いますよ。
■サイモン
気持ちか……
たしかに考えてみると、私も少し、せかせかしていたかもしれん。
■ベス
そんな、せかせかだなんて。
差し出がましいことを言ってすみませんでした。
■サイモン
いや、気にせんでくれ。
私も気持ちが楽になって来たよ。
掃除機も洗濯機もフライパンも、プレゼントなんかじゃなく私が私のために買えばいいんだ。
よし、花だ。
花を贈るぞ。
グエンの店でとびっきりのを買うぞ。
ありがとう、ベスや。
私もなんか、気が楽になった。
それじゃあ、またな!
■グエン
ビショップをF6。
■サイモン
ああ、そう来たか、ならばクイーンをG4。
■グエン
ほう、手堅いな。
■デイモン
凄いな……
頭の中だけでチェスできるのか、このふたり……
■グエン
では、ルークをF1へ。
■サイモン
いやいや、その手はない。
ビショップをE7でどうだ。
■グエン
ふっふっふ……
ナイトをD5。
■サイモン
そう来たらここはポーンで、A4。
こいつはクイーンで食うしかないよな?
■グエン
ああ、そうなろうな。
とりあえずは食っておこう。
■サイモン
すかさずルークのE4……
あ、しかしこれでは……
■グエン
ほっほっほっほ、そっちは罠だよ。
クイーンをB5へ。
チェックメイトだ。
■デイモン
一体何がどうなったんだ……
■サイモン
くーっ……
もう1戦、今度は負けはせんぞ。
■サリー
ちょっと待って、そろそろふたりとも注文してもらってもいいかしら?
■サイモン
ああ、じゃあ、コーヒーふたつ。
かまわんよな?
■グエン
ああ、かまわんとも。
■グエン
ふぅ、良いコーヒーだった。
■サイモン
ああ、今日は私の負けだが、コーヒーが美味かったので良しとしよう。
■グエン
また明日も対決しようじゃないか。
■サイモン
では、明日、同じ時間、ここで。
■サリー
他でやりなさいよ。
■ジェシー
アンジェラー。
アンジェラやー。
あら、アンジェラは留守なのね。
でもちょうどいいわ。
あなたでいいわ。
10年前に漬けたピクルスがあるの。
味見して行きませんこと?
■エミリオ
えっ?俺?
■ジャック
ああ、ばあちゃんの頼みだ。
聞いてやってくれよ。
■エミリオ
ああ、それじゃあ……
■ジェシー
はい、お口をあーん。
召し上がれ。
どう?
どんなお味かしら?
■エミリオ
こ、これ……
個性的な味というか……
■ジャック
個性的な味かぁ。
うまいこと言うなぁ。
■エミリオ
なんか、飲み込みたくない感じ。
■ジェシー
そうね〜、そうやってゆーっくりと味わうといいわ〜。
私もひとくち……
美味しい!
さすが10年もののピクルスは違うわ。
そうそう、床下に、100年もののピクルスのツボがあったはずよ。
それもいま開けちゃおうかしら。
■エミリオ
あ、そうだ!
船の手入れをしなきゃいけないんだった。
それじゃあこれで!
■ジェシー
まあ、エミリオさんったら、お忙しいのね。
■ジェシー
あら、あなたもお散歩?
海風は気持ちいいわよね。
■リン
ええ、なんとなく、外の空気を吸いたいなぁって。
ジェシーさんは?
■ジェシー
私?
私は貝殻を拾っていたの。
小さくて、砂に埋もれててわからないけど、たまにきれいな貝殻が落ちているのよ。
■リン
ほんとだ、きれいな貝ですね。
■ジェシー
でも、不幸よね。
人と人とは、出会って一つになるのに、貝殻は離れ離れになって、もう会えないの。
■シンディ
おばあちゃん!
■ジェシー
あなたも来たの?
お散歩?
■シンディ
お散歩っていうか、ブラブラしてたっていうか。
今日も貝殻拾ってたの!?
■ジェシー
そうよ。
ほら。
■シンディ
きれい……
これ、もらってもいい?
■ジェシー
いいわよ、シンディにだったら譲ってあげるわ。
私の宝物だけど。
■シンディ
ありがとう!
■リン
貝殻が宝物だなんて、夢がありますね、ジェシーさん。
■ジェシー
そうね。
でも、本当の宝箱は、この街のすべて。
その小さな貝殻は、ほんの一部。
だから、シンディも、リンさんも、みーんな私の宝物
■シンディ
なるほど!
■リン
私が宝物……
ちょっと、照れくさいですね。
■シンディ
おばあちゃんにとって宝物なら、私にも宝物〜!
■リン
もう、シンディちゃんったら。
■ジェシー
それじゃ、帰りましょうか。
■シンディ
うん!
■サイモン
ジェシーやー。
なんだ、おらんのか。
今日も散歩に出ておるのかな?
■シンディ
ただいまー。
■サイモン
ああ、おかえり。
■シンディ
もしかして、おばあちゃんのこと探してた?
■サイモン
いや、探してはおらんが、どこに行ったのかなぁ、と思って……
■シンディ
それって探してたのとは違うの?
まあ、いいや。
おばあちゃんね、海に見える丘にいたよ。
■サイモン
ああ、あそこか。
あいつは海が好きだからなぁ。
■サイモン
やあ、ジェシー。
ここにいたのか。
■ジェシー
さっきね。
クジラが跳ねるのが見えましたの。
それで、もう一回跳ねるんじゃないかと、ずっと眺めてるんですけど……
その後はさっぱりで……
■サイモン
それで、ずっとここに?
■ジェシー
ええ、あのあたりに見えましたの、クジラの跳躍。
■サイモン
ああ、あのあたりか……
前に見たときも、たしかそうだったな。
■ジェシー
そうなの。
あなたも見ていかない?
■サイモン
ああ、そうだな。
■シンディ
ふたりきりにしてあげましょ。
■シンディ
それじゃ、勉強があるからこれで!
■シンディ
あっ!
ちょっとだけいい?
■ジャコポ
えっ?何?
■シンディ
なんか毎日毎日、マイキーが遊ぼうってうるさいの!
■ジャコポ
ああ、マイキーかぁ。
あいつ、そういうとこあるよな。
■シンディ
それで、今日はほかに約束があることにしてたんだけど、ひとりでいるとこ見つかっちゃって……
だからお願い!
私と約束してたことにして!
■ジャコポ
俺が!?
まあ、しょうがないな。
引き受けてやるよ。
■シンディ
やったあ!
ありがとう!
■マイキー
シンディ、みーっけ!
■シンディ
来たっ!
■マイキー
ねぇ、ドウセツさんの話聞きに行こうよ。
昨日の続き、聞きに行こうよ〜。
■シンディ
私、先約があるって言ったよね?
この人とショッピングに行くの。
■マイキー
じゃあ俺も〜!
■シンディ
マイキーはドウセツさんの話が聞きたいんでしょう!?
■マイキー
それ、明日でいいし。
■シンディ
マイキーはショッピングに行きたいの?
それともドウセツさんの話を聞きたいの?
■マイキー
ん〜ショッピングかな?
■シンディ
じゃあ、私、ドウセツさんの話聞きに行く。
あの、ジャコポさん、約束してて悪いんだけど、ショッピングはマイキーと行ってくれる?
■ジャコポ
ちょっと待って、どうしてそうなった?
■シンディ
それじゃあね。
ショッピング楽しんでね。
■マイキー
俺もドウセツさんの話聞きに行く!
■シンディ
お花のお世話、マイキーがいないほうがはかどるなぁ……
■リン
ごめんなさーい、庭仕事ぜんぶまかせちゃってー。
■シンディ
やだなぁ、そんなこと気にしないで。
きれいなお花が咲いたら、みんなきっと嬉しいはずだもん。
■リン
今日はマイキーくんはいないのね?
■シンディ
うん。
なんか、クワガタの幼虫見つけたって、大騒ぎしてどっか行っちゃった。
■リン
マイキーくんらしいわね。
ひとりでたいへんじゃなかった?
■シンディ
マイキーに邪魔されないぶんむしろ楽ちんだったかな。
■リン
そうね、今までの中で一番よくできてるし、もしかしたら、天才なのかもね?
■シンディ
それはそうよ!
なんたって、私だもん!
天才って褒められちゃったって、あとでマイキーに自慢しよーっと。
■リン
まあ、シンディったら。
■シンディ
お花のこと教えてくれたリンさんも天才!
■リン
あら、それじゃあわたしも、マイキーくんに自慢しなきゃだね。
■シンディ
あのね、私いまね、お勉強中なの。
用事ならあとにして。
■ドウセツ
急な用件ならかまいませんよ。
あるいは、ごいっしょにどうですか?
シンディといっしょにわたくしの授業、受けてはみませんか?
■シンディ
それいい!
わからないところがあったら私が教えてあげる!
■ドウセツ
そうですね、〇〇殿にはシンディが教えると良いでしょう。
■ドウセツ
はい。
というところで、今日の授業はおしまい。
■シンディ
ふぅ〜。
■ドウセツ
後輩に教えてみて、どうでしたか、シンディ。
■シンディ
楽しかったぁ!
ひとに教えるの、ちょー楽しい!
■ドウセツ
そう。それがまた学問の楽しみのひとつです。
より多くを教えるためにも、より多くを学んでいきましょう。
■シンディ
は〜い!
■マイキー
今日のお勉強はもう終わっちゃった!?
■シンディ
とっくに終わったよ。
今頃来たって遅いんだから。
■マイキー
あーあ、間に合わなかったかー。
勉強したかったのになぁ〜。
■シンディ
ほんとに!?
じゃあ私が教えてあげる!
■マイキー
べー、だ!
なんでシンディなんかに教わんなきゃいけないんだよ!
■シンディ
あら、失礼ね!
私、こう見えても〇〇さんの先生なのよ!
■マイキー
先生!?
シンディが!?
■シンディ
私、あなたよりぜんぜん先に進んでるのよ?
■マイキー
マジか……
■マルコス
なあ、エミリオ。
オスの三毛猫ってのを探しているんだ。
心当たりはないか?
■エミリオ
オスの三毛猫を?
さあ、心当たりはないけど、どうして?
■マルコス
そうか……心当たりナシか……
いやね、イオリっていう、東洋から来てる若殿がいるだろう?
そいつから聞いたんだ。
オスの三毛猫は天気を言い当てるらしい、って。
■ラウル
オスの三毛猫って確か……
■マルコス
なんだ、ラウル。
何か知ってるのか?
■ラウル
僕が読んだ本には、オスの三毛猫はほとんどいないって書いてありました。
三毛猫になるのは、遺伝子的にメスだけだと決まってる……だったかな?
■マルコス
そうかー。
つまり、あの若殿の冗談だったかぁ。
■ラウル
でもただ、ものすごく低い確率でなら、オスの三毛猫も産まれるらしいんです。
確率は、数万匹に1匹とか、希少性が高くて、東洋のある国では高値で取引されてた……みたいな。
■マルコス
数万匹に1匹か……
ということは、月に100匹繁殖させたら100ヶ月で1万匹……1000匹なら……
■エミリオ
ちょ、父さん、何の計算を?
■マルコス
決めた!
ネコを大量に育てて、オスの三毛猫を手に入れる。
■エミリオ
えっ!?
さすがにそれ、無理ありすぎない!?
■マルコス
とりあえず1000匹から始めるかな。
飼ってりゃ勝手に繁殖するだろうし、来年は1万匹だ。
■ラウル
1万匹のネコ……
ちょっと見てみたい気持ちも……
■エミリオ
そりゃあ俺だって、見てみたいけど、うち、魚を扱ってるんだぞ?
■ラウル
あ、そうか。
つまり、1万匹のネコが、獲ってきた魚に群がってくる!
■マルコス
あ。
ナシだな、この話は、ナシ。
1万匹のネコが、桟橋に並んで船が帰ってくるのを待ってる風景か……
見てみたい気はするけどねぇ。
あ、いや、だから、ナシで。
魚に手を出されたら商売上がったりだ。
■ラウル
朝方、布団にくるまってると、1万匹のネコがぎゅーぎゅー押して起こしに来る!?
■マルコス
いや、だからナシって言ってるだろう?
じゃ、俺は昼寝でもするかな……
■エミリオ
1万匹のネコがハエトリグモにいっせいに釘付けになるんだよね!?
■ラウル
それちょっと見てみたいです!
■グエン
いやあ、待たせたねぇ。
久しぶりの沖釣り、楽しみだねぇ。
■イオリ
本日はよろしく頼む。
■マルコス
ああ、こっちこそよろしく。
あとひとり姿が見えんようだが……
■ノーマン
ああ、すまないすまない。
おやつをみつくろってたら遅れてしまった。
みんなのぶんあるから、釣りをしながら、船の上で食べような。
ほう、さすがは食材屋だ。
ちなみに、おやつには何を持ってきた?
■ノーマン
バナナだよ。
バッチリひとふさ持ってきたよ。
■マルコス
ああ……バナナか……
残念だが、船にバナナは禁物だ。
■ノーマン
えっ!?
そうなのか?
■マルコス
昔から言われているんだ。
船にバナナは乗せちゃいけないって。
■ノーマン
いや、そんなこと言ってもこれ、船便でここに運ばれてきてんだけど……
■マルコス
残念だが、どうしてもと言うんだったら、この話はナシだ。
■ノーマン
いやいや、じゃあ置いていくよ。
小屋の中に置いておいてもいいかい?
■マルコス
ああ、そうしてくれ。
■グエン
それじゃあ、でかけるかあ。
■イオリ
いやあ、それにしてもよう釣れた。
今回はわしの優勝で、異論はなかろうな?
■グエン
そうだねぇ、くやしいねぇ。
■ノーマン
こうなったら、バナナのやけ食いだ。
みんなでぱーっと食おうじゃないか。
■マルコス
ああ、それがいい。
■ラウル
あ、お帰り!マルコスさん!
なんか、部屋にバナナがあったから、マヌエラさんとふたりで食べちゃった!
■マヌエラ
甘くておいしいバナナだったわ。
買っておいてくれたのね、ありがとう。
■ノーマン
なんてこった……
■マルコス
バナナを船に持ち込もうとするからバチが当たったんだ。
次からは気を付けるんだぞ。
■ノーマン
そんなぁ……
■マルコス
やあ、ラルフ、トレーニングかい?
俺はちょっと、海岸に危険はないか見回ってるところだ。
■ラルフ
海岸に危険が……?
そんなことがあるのか?
■マルコス
人間は、陸上ではそこそこ強いが、海の中では案外無力なもんだよ。
こういう砂浜にだって、たまに危険な魚が潜んでることがある。
たとえば、アカエイなんかがそうだな。
たまに浅瀬の砂の中とかにもいて、うっかり踏むと刺されちまうこともある。
毒があって、刺されたら大変なことになるから、刺されたら、すぐに治療を受けること。
■ラルフ
へぇ……
一番危険な魚はその、アカエイってヤツなのかい?
■マルコス
いや、一番を決めるとしたら、そうだなぁ……やっぱりダツかなぁ。
■ラルフ
ダツ……聞いたことないな。
■マルコス
サメも怖いけど、海に落ちない限り襲っては来ないからねぇ。
将来進化して、空でも飛ぶようになれば話は別だけど、今の所、なんとか棲み分けられてるしね。
でもダツはねぇ、たまに水面から飛び出して来て、人に刺さるんだよ。
1メートルくらいの細長い魚なんだけど、口が槍のようにとんがってて、時速70キロで泳ぐんだ。
光に向かって突進する習性があって、夜に懐中電灯なんかで水の中を照らすのは、ほんと、危険だからやめたほうがいい。
あと、キラキラしたアクセサリーに向かって飛んでくることもあるらしい。
海って聞くと、みんな楽しいレジャーを想像するだろう?
でも、海でレジャーなんてのは、つい最近生まれた文化でしかないんだ。
その証拠に、海にまつわる古い音楽を調べて聞いてみるといいよ。
マイナーなコードの悲しい曲ばっかりだからさ。
まぁ、古い曲はみんなそうなんだけどな。
ははは。
観光地で話すことじゃないな。
■ラルフ
いや、ためになったよ、ありがとう。
■ベス
こんにちは、マヌエラさん。
どこかにおでかけですか?
■マヌエラ
こんにちは、ベス。
私はこれから、観光客のお相手。
観光客に釣具を貸してあげたり、砂遊び用のバケツを貸してあげたりするの。
うちの仕事なのよ。
■ベス
そんなお仕事もされてるんですね。
知りませんでした。
■マヌエラ
そうだ。
あなたも来なさいよ。ヒマなんでしょ?
■ベス
ここでお客さんを探すんですか?
■マヌエラ
探さなくたって、カニが入ったバケツを持って立ってると、観光客の方から覗き込んでくるわ。
大人はあんまり興味を示さないわね。
興味を持つのは子どもよ。
■エミリオ
母さん!
■ラウル
バケツ貸してもらっていいですか!?
■マヌエラ
えっ?何?
貸してくれって、これ商売道具なのよ?
■エミリオ
岩場のほうにカニがいたんだよ!
2〜3匹捕まえてくる!
■ラウル
お願いします!
■マヌエラ
しょうがないわね。
■ラウル
ありがとうございます!
■エミリオ
行くぞ!
急げ!
■マヌエラ
ハァ……
あの子たちったら……
■ベス
元気ですよね、お子さんたち。
■観光客
あのう……カニがいるんですか?
■マヌエラ
あ、ええ、いますよ!
岩場の方に!
■観光客
そうか……
私にもバケツ、貸していただけますか?
■マヌエラ
もちろんです!
■ベス
エミリオさんたちのおかげで、観光客に興味をもってもらえましたね。
■マヌエラ
ふふ、おかげで今日は商売繁盛ね。
■ララ
このカード……どうしたんですか?
■マヌエラ
お魚スタンプラリーカード。
釣りを楽しんでもらおうと思って、私が作ったの。
■ララ
スタンプラリーと言うと……
■マヌエラ
釣り人が釣った魚に応じてスタンプを押していくカードなの。
このあたり、けっこういろいろ釣れるみたいだから、こういうのあると楽しくなるでしょう?
■ララ
それ、いいですね!
すごく楽しそう!
■マヌエラ
「魚を釣ったら漁師小屋のマヌエラまで!」
なーんて言って、いーっぱい配ってきたから、
そろそろ観光客がスタンプラリーカードを持って訪ねてくる頃なんじゃないかしら?
あら、グエンさん……何の用?
■グエン
イワシとシシャモを釣ったよ。
スタンプを押してもらえんかね。
■ララ
あら、グエンさんもスタンプラリーを!?
■マヌエラ
これって観光客用なんだけど……
いいわ、すぐに押すわ。
■ノーマン
あっ!
どうやらグエンさんに先を越されちゃったみたいだな。
■イオリ
さすがはグエン殿。
年の功と言ったところですかな。
■マヌエラ
待って待って。
もしかしてあなたたちも、お魚スタンプラリー?
■ノーマン
そうそう、ヒラメを釣り上げたんだ。
■イオリ
わしはアジを釣り申した。
ひとつ目のスタンプとしては申し分なかろう。
■マヌエラ
あ、ああ、いいけど……
観光客用なんだけどなぁ……
■ノーマン
ああっ!?
グエンさん、スタンプふたつじゃないか!
■グエン
へっへっへ。
■イオリ
こうしてはおれん。
■ノーマン
私だって負けませんよ。
■グエン
ほっほっほ。
■マヌエラ
ハァ……
観光客用なのに……
■ララ
でも、街のみんなが楽しそうだし、最高のアイデアだと思います。
■パトリシア
あら、マヌエラ、こんにちは。
……どうかしたの?
■マヌエラ
どうかしたのって、最近ちょっと、ラウルが怪しいの!
隠し事してるみたいなのよ。
それで、調べてるんだけど、あなたも来る?
■パトリシア
ひとりでカフェに!
どうしたのかしら?
■マヌエラ
あの子にはまだ早いわ。
そうやっていきがって遊んでると、悪い女に騙されちゃうんだから。
■パトリシア
そうかなぁ……
■マヌエラ
出てきた。
早かったわね、何だったのかしら?
■マヌエラ
公園?
■ラウル
おいで、ワンコ!
■パトリシア
ワンコ?
■ラウル
カフェで残り物のごはんもらってきたよ。
お食べ。
■マヌエラ
あらー……
そうだったの……
■ラウル
アハッ!
やめろよ、くすぐったいよ!
■マヌエラ
……
■パトリシア
私は嫌いじゃないわよ。
■マヌエラ
見なかったことにしましょう。
私は明日も見に来るけどね。
■パトリシア
じゃあ私も!
■ラルフ
やあ、ラウル。
どうかしたのか?
■ラウル
あ、こんにちは、ラルフさん。
僕はちょっと探しものです!
なんていうか、指輪をなくしちゃって、それを探してるんです。
■ラルフ
指輪か……
それは大変だな。
■ラウル
マヌエラさんが大事にしてた指輪で……
水につけると色が変わる宝石なんです。
それを兄貴が、海水につけたらどうなるんだろうって言い出して……
■ラルフ
それで落としたのか……
俺も手伝ってやるよ。
■ラウル
えっ!?
一緒に探してくれるんですか!?
あ、でも、指輪見つかったら、兄貴が見つけたことにしてもいいですか?
指輪を持ちだして、いちばん怒られたの、兄貴だから……
■ラルフ
ああ、かまわないよ。
■ラウル
ありがとうございます!
■ラルフ
これじゃないのか?
■ラウル
もしかして、指輪を見つけたんですか!?
それです!
やったぁ!
よかったぁ〜。
それじゃあ、これは僕からマヌエラさんに返しておきます。
■ラルフ
ああ、それがいい。
俺はトレーニングの続きがあるんで、これで。
■ラウル
くれぐれも、これ、兄貴がみつけたことにしてくださいね!
■マヌエラ
それじゃあ、おつかい頼んだわよ。
■ラウル
わかりました!
■サリー
あらラウル、お出かけ?
■ラウル
ええ、マヌエラさんのおつかいで、市役所まで。
■サリー
へぇー、偉いのね。
帰りにカフェにおいでよ。
何か飲んでいくといいわ。
■ラウル
ありがとうございます!
■アンジェラ
あら、ラウルくん。
今日も元気そうね。
■ラウル
ええ、元気だけが取り柄ですから。
■アンジェラ
あとでお店に寄っていきなよ。
半額でいいわよ、あなたなら。
■ラウル
ありがとうございます!
■パトリシア
あら、ラウルくんじゃない。
エミリオは一緒じゃないのね。
■ラウル
ええ、今日はひとりで、市役所までおつかいです。
■パトリシア
へぇ〜、あとでお店に寄っていってね。
可愛い動物たちが、みーんなあなたのこと待ってるわよ。
■ラウル
ありがとうございます!
■ラウル
ふぅ……
やっとたどり着きました。
帰りがたいへんですね……
■マヌエラ
ええーっ!?
それで律儀に3つのお店ぜんぶ寄って帰って来たの!?
断っていいんだからね?
そーゆーの。
■ラウル
でも、悪い気がして……
■マヌエラ
ハァ……
私から言っておくわ。
うちの子を誘惑しないでって。
■ラウル
ご迷惑おかけします……
■ジャック
よう、ラウル。
何か探してるのか?
■ラウル
あ、ジャックさん。
僕、手紙を探してるんです。
■ジャック
海岸で手紙?
■ラウル
ずっと昔、ボトルに入った手紙が流れ着いたことがあって、その返事をボトルに入れて流したんです。
■ジャック
ボトルメールか。
ロマンがあるなあ。
■ラウル
だからその、返事の返事を待っているんです。
もとの手紙がすごく古かったので、その人はもう、死んじゃってるかもしれないんですけどね。
■ジャック
ああ、その可能性はあるな。
■ラウル
偉大な皇帝だったのに島流しにされて寂しいって書いてありました。
■ジャック
へえ!
そんな相手から!?
名前はわかるか?
■ラウル
なんだっけなぁ。
よく覚えてないです。
■ジャック
俺にも見せてくれよ。
手紙は取ってあるんだろう?
■ラウル
マヌエラさんが捨てちゃいました。
■ジャック
ああ!
なんてことを!
■ラウル
なんか、体調を壊しても医者に見てもらえないって書いてあったから……
その症状に効くハーブをグエンさんに聞いて、それを書いて送ってあげたんです。
ちゃんとどういう葉っぱなのか、イラストも描きました。
■ジャック
そういうとこマメだよな。
■ラウル
届いているといいなぁ。
■ジャック
俺も気にかけておくよ。
見つけたら真っ先に知らせる。
■ラウル
ありがとうございます!
■レイナ
このお茶、不思議な味ですねー。
■ドウセツ
これは「ソバ茶」と言うものだ。
口にあいませぬか?
■レイナ
そんなことないですよ。
香ばしくて、私は好き。
■ドウセツ
ソバはやせた土地でも育つし、手間もかかりませぬ。
わたくしのようなシロウトでも、ちゃんと収穫できるまでに育つ。
今年の収穫はまだまだ少なく、茶を淹れるくらいしかできぬが、来年はこれでソバを打つ予定です。
■レイナ
あ、知ってます!
東洋のどこかの国のヌードルですね!?
■ドウセツ
さよう、よく知っておるな。
かの国では、老若男女みなソバを食する。
わたくしも、それに若も、幼少の頃よりなれ親しんだ……
いわゆるソウルフードというもの。
来年には食せるはずだが……
■レイナ
……?
何か気がかりなことでも?
■ドウセツ
ソバというのは、皮ごとひくので、色は黒くなるものだが、それでは若にお出しすることができぬ。
若に出すソバは、皮を取り除き、真ん中の白いところだけを用い、真っ白いソバにしてお出しするのだが……
時折恋しくなるのですよ……
石臼で皮ごとひいた十割ソバが!!
十割ソバは色も悪いし、のどごしも悪い。
しかしそのアジ、あふれ出す野性味こそソバのだいごみ。
まったき剣豪にふさわしきソバ。
ああ……いつか若にも十割ソバを食していただきたい……
■レイナ
だったら、そうすればいいんじゃないですか?
■ドウセツ
しかーし!
「そんな黒いソバなど見とうない」
「のどごしも歯ざわりも最悪ではないか」
などと言われたら、このドウセツ、二度と立ち直れないかもしれませぬ……
■レイナ
そうなんだ……
■ドウセツ
す、すまぬ、そなたにする話でもなかった。
この話は忘れてくだされ。
いつか若とわたくしの間で、必ずや解決しましょうぞ。
一方的に話して、すまなかった。
本日はこれにて。
またいつか、茶を飲みましょうぞ。
■ドウセツ
性懲りもなく、また来おったか。
お主ごときの腕で、若の命を狙うなど、100年早いわ。
ほほう……
引かぬと言うのだな。
ならば仕方ない!
とう!
ややや!?
〇〇殿であったか!?
これは不注意であった!
実に申し訳ない。
お怪我はありませんか!?
■選択肢
・大丈夫です
・少しかすり傷を……
・〇もうダメです……
■ドウセツ
お気をしっかりお持ちくだされ!
目を!目を開けてくだされ!
〇〇殿ーっ!!
■ドウセツ
街の者をクセモノと勘違いするなど、このドウセツ、一生の不覚。
まことにかたじけない。
誰と勘違いしたかですと?
それは……若の命を付け狙う忍者……
刺客にございます。
若にお尋ねしても、何事もない、これも定めだ、とおっしゃいますが、気になって気になって……
ムムッ!クセモノ!
若っ!?
わ、わたくしはなんということを!?
■ドウセツ
申し訳ございませんっ!若!
■イオリ
わしなら平気じゃ。
そなたの刺客への警戒心、しかと見せてもろうた。
■ドウセツ
ははあっ!
■イオリ
これからもその意気で、わしを守ってくれよ。
■ドウセツ
まことに痛み入りたてまつりまするー!
■クレメンス
やあ、ドウセツさん。
こんなところで何をたそがれているんです?
■ドウセツ
これはこれは、クレメンス殿。
いやあ、見られてしまいましたか。
■クレメンス
ええ、しっかりと。
何かあったんですか?
■ドウセツ
大したことではないのだが、少々失敗してしまいましてな。
■クレメンス
失敗というと、ホテルに入る時に、履物を脱いでしまった……みたいなヤツですか?
■ドウセツ
まさにそれ。
今回はビストロにおいてやらかしてしまいました。
■クレメンス
わっはっは。
さすがはドウセツさんだ。
でも、いいですよね、履物を脱ぐって。
僕もこないだ試してみたんです。
そうしたらもう、快適で快適で。
あ、そうだ、話は変わりますけど、〇〇の牧場ではウマを飼っているんですかねぇ。
■ドウセツ
いや、わたくしにはわからぬが、何故にそのような話を?
■クレメンス
いや、ウマがあれば裸足でも平気そうだし、飼えるもんなら飼いたいなぁ、と。
■ドウセツ
裸足でウマでございますか!
わたくしも祖国では乗馬の達人と呼ばれたものです。
■クレメンス
おっ!ウマが合いますねぇ。
それじゃあ、飼いませんか?
ふたりで。
■ドウセツ
はっはっはっは。
ウマはいいですなぁ。
■クレメンス
はっはっはっは。
いやあ、ウマ、いいですねぇ。
■イオリ
ほう、ウマを飼い始めたか。
道理で臭いと思うた。
■ドウセツ
いやいやいや。
■クレメンス
ないないない。
■ドウセツ
いやあ、クレメンス殿、そなたと話ができてよかった。
モヤモヤが吹き飛び申した。
■クレメンス
僕もいい息抜きになりましたよ。
■シドニー
〇〇、ちょうどよかったわ。
この街に新しく来たあなたを見込んでお願いがあるの。
変なお願いかもしれないけど、夫の評判を聞いてきてもらえる?
■サリー
ノーマンにはお世話になってるわよ。
うちで使ってる食材は、ノーマンの店のものばっかりだし。
いつも良いものをそろえてくれてて助かってるわ。
■ジェイソン
ああ、ノーマンね。
たまに話すよ。映画の話とか。
基本、あいつは店から出ないしさ。
俺もずっとホテルのフロントだろう?
24時間ずっと仕事みたいなもんだし。
たまにはいっしょにメシでも食いたいなぁ。
ノーマンに伝えておいてよ。
俺が食事に行こうっつってたって。
■クレメンス
そういえばこの前、釣りをしているところを見かけたよ。
あんまり魚は釣れてなかったけど……
いつも店の中で働いてるから外でのんびりしてるだけでも幸せだって言ってたかな。
俺もわかるんだよね、そういうの。
■シドニー
よかったわ。
あのひと、評判は悪くないみたいね。
ごめんなさいね。
変なこと聞いて回ってもらって。
私は休日しかこっちに帰って来ないから、あの人がうまくやっているのか、ときどき心配になるのよ。
でも大丈夫みたいね。
余計な心配だったみたい。
本当に助かったわ。
ありがとう。
■シドニー
ノーマン、どこに行ったのかしら……
久しぶりにふたりで時間を取れると思ったのに……
■シドニー
ノーマン。
こんなところにいたの?
■ノーマン
やあシドニー。
今日は都会の方に行ってるかと思ったよ。
■シドニー
ええー?
昨日電話で話したじゃない。
■ノーマン
ああ、ごめんごめん。
■シドニー
今日はひさしぶりにデートのはずだったのに。
■ノーマン
ちょっと待ってて。
釣り道具は片付けるよ。
■シドニー
待って、ノーマン。
釣りって楽しい?
■ノーマン
ああ、もちろん。
シドニーもやってみるかい?
■シドニー
そうね、それもいいかもね。
釣り道具って、クレメンスさんの店で売ってる?
■ノーマン
ああ、売ってるよ。
私も一緒に行こう。
■ララ
それで最近、ララはどうなの?
■ノーマン
どうって、もう普通のお嬢さんだよ。
親がどうこう言うのも変だ。
■シドニー
そうかしら。
何歳になっても、人と話したいことはあると思うんだけどね。
■ノーマン
今度、釣りに誘ってみるか。
■シドニー
3人で。
■シドニー
あっ、ジャック!
ちょうどよかったわ、聞いて!
■ジャック
えっ?
どうしたの急に、シドニーさん。
■シドニー
ビッグニュースよ。
当ててみて。
■ジャック
ビッグニュースかぁ……
……桃に種が2つ入ってたとか?
■シドニー
それってビッグニュースなの?
■ジャック
うん、まあ、うちではそうかな。
■シドニー
あのね、姉妹都市提携のお話が来てるの。
■ジャック
姉妹都市って、このオリーブタウンと?
■シドニー
ええ、仕事関係で知り合った方に、この街のことを話したら、ぜひに、って。
それでいま、その方に来て頂いて、町長に会ってもらってるの。
■ジャック
そいつは驚いたな。
相手はどこの都市なの?
■シドニー
それはちょっとまだ言えないけど、世界的に有名な一大観光地!
■ジャック
すごいなぁ。
そんな街から話が来るなんて。
■ハイソな紳士
では、この件は前向きに検討させていただきます。
よろしくお願いします。
■ヴィクトル
こちらこそ、ぜひよろしくお願いします。
■シドニー
どうでした、町長!?
■ヴィクトル
ああ、とてもいい感じだったよ。
お土産ももらったし。
■シドニー
へえー、どんなお土産を!?
■ヴィクトル
聞いて驚くなよ……
なんと!
種2つ入りの桃!
■ジャック
それはすごい!
■シドニー
……
■ダイスキー
いやあ、待ちましたよ、〇〇!
牧場の朝は早い、なんてことを聞いてたものだから、もう、2時頃から待ち伏せていました。
このダイスキーがグルメだということはご存知ですよね、〇〇?
■選択肢
・〇もちろん知ってます
・そうらしいですね
■ダイスキー
そう、全国的情報誌に連載を持ってる大人気グルメコラムニスト。
それが私、ダイスキー。
「おいしいもの大好きー!」
……で有名な、ダイスキー。
で、そのダイスキーからのお願い。
実はね……
ちょー素晴らしい料理を紹介したいわけ。
「辺境の港町に奇跡の料理が!」
みたいなノリで。
でも、ビストロの料理も、カフェで出す軽食もパッとしないでしょ?
だ・け・ど。
素材だったらきっと最高のものがあるはず!
そして!
素材といえば、牧場。
なんかないですか、おいしいもの。
例えばカレー味のチーズとか、あるでしょう、そういうものがー!
今日はカレー味チーズを作り続けて30年、〇〇さんの牧場におじゃましてまーす!
さっそく香ってきましたよ〜
カレーのスパイシーな香りと、濃厚なチーズのまろやか〜な香り〜
ん〜 デリ〜シャス!
みたいなものがー!
ウシにカレーを食べさせ続けてー、するとミルクがカレー味になってー、それをチーズにしましたー、みたいな!
■選択肢
・ありません
・美味しくないと思う
・〇牛が可哀想
■ダイスキー
あーもう、後ろ向きだなぁ!
じゃあ、何味だったらいいの?
チョコレート味? コーヒー味?
そういう問題じゃない?
でっちあげはよくない?
いや、でっちあげって言われるのは心外だなぁ。
宇宙の法則を変えるわけじゃないし、ウシもカレーも、最初から宇宙に存在してるんだから。
わかった。
キミはいわゆる味覚オンチだね?
いやぁ、味覚オンチじゃしょうがない。
キミだったら行けると思ったんだけど……
どうやらわたくしの、思い違いのようでしたなぁ。
■ラルフ
森に入るのはいいけど、どこに案内すればいいんだ?
■ダイスキー
どこって、さっきも言ったとおり、トリュフですよ。
トリュフがありそうなところ。
実はわたくし、いろいろ調べましてね、この近くに、貴重なトリュフが自生していることがわかったんですよ!
それを知ってしまった以上、食べるしかないではありませんか。
■ラルフ
その場所がわかるんだったらすぐに案内してるよ。
■ダイスキー
わかりました!
わたくしもご一緒しましょう!
■ラルフ
場所、わかるのか?
■ダイスキー
食材に関する知識ではだれにも負けませんよぉー?
■ダイスキー
ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーっ!!
■ダイスキー
ぜぇぜぇはぁはぁ……
■ラルフ
いまのクマは、近づかなければ安全にやり過ごせただろうが……
とにかく、怪我がなくてよかった。
■ダイスキー
ええ、貴重なトリュフ、がっちり持ち帰りました!
さっそくビストロへ行って、料理してもらいましょう!
■ミサキ
このきのこで料理を作ればいいのね?
■ダイスキー
ええ、素材の味を活かして!
どんな料理にするかは、シェフであるあなたにまかせます!
■ミサキ
わかったわ、ちょっと待ってて。
どうぞ。
■ダイスキー
これは……?
いったい、なんていう料理?
■ミサキ
きのこの初恋。
■ダイスキー
きのこの初恋!?
■ミサキ
恋の矢がささったきのこを、甘酸っぱいレモンの味で仕上げたの。
■ダイスキー
素晴らしい!
クランベリーソースで描かれたハートから、きのこの想いが伝わってくるようだ!
■ミサキ
甘くて、酸っぱくて、そしてほんのりと潜んだ苦味は、恋の苦難を暗示しているのよ。
■ダイスキー
見える!
食べる前から、情景が見える!
うまーい!
ダイスキー、これ、大好きーっ!!
■ミサキ
こんなものでよろしければいつでも食べに来て下さいね。
■ダイスキー
おや、あなたも博物館へ?
お互い、ハイソな趣味をしていますな。
ところで〇〇、そろそろお腹が空いてはいませんか?
ああ!この芸術を見ながら、ビストロの料理を食したら、どんなに幸せだろう!
そこでお願いがあります。
ビストロの料理を、ここまで届けてはもらえませんか?
■グロリア
お待ち下さい!
ダイスキーさん!
■ダイスキー
これはこれは、ここの館長さんですね?
■グロリア
ええ、館長のグロリアです。
さきほどの話ですが、ダイスキーさん、勝手にここで飲食されては困ります。
■ダイスキー
おお……
都会ではカフェ併設の博物館など珍しくもないと言うのに……
■グロリア
だったら都会の博物館に行ってくださいな。
ここでは、私がルールです!
■ダイスキー
残念だ。
とても残念だ……。
芸術を見ながらの食事……
感動と味覚が織りなすハーモニー!
どうしてわからないんだ!
おや?
このブランコの造形……
シンプルでいて力強い!
これこそが私が求めていた芸術!
〇〇、ビストロに行って、料理をテイクアウトしてもらってください!
ブランコの造形美に、ビストロの料理の味わい!
次のコラムのテーマはこれにします。
名付けて、「アクティブ・イーティング」!
ありがとう、〇〇!
あ、ちょっと良いですかな?
ブランコをこいでいただけますかな?
ぜひ、あなたがキィキィとこいでるブランコを見ながら、料理を食べたい!
■選択肢
・〇そのくらいなら
・イヤです
■ダイスキー
思ったとおりだ……
このブランコのスイングとキィキィ音が、わたくしの食欲を倍増させる……
素晴らしい……
■ジーン
こんにちはぁ。
どんな感じがお望みですかぁ?
■ジャコポ
うーん、よくわかんないけど、グレートな俺、って感じで頼むわ。
■ジーン
あ、そーゆーの、得意です!
グレート感バリバリで決めちゃいますね。
……ところで、こないだ、ラジオをつけたんですよー
お店にー。
■ジャコポ
いいねぇ。
人生には音楽がないとね。
■ジーン
それで、私としてはー
ロカピリーとかー、ブギウギとかー
若者っぽい音楽を流したいんですよー。
でも、カリーナさん、ジャズかクラシックじゃないとダメって言うんですー。
ちなみに、ジャコポさんは、どんな音楽が好きですかー?
■ジャコポ
俺?
俺はそうねぇ……
やっぱりロックンロールかな。
■ジーン
やっぱりそうですよね!
カリーナさん、古臭いんだと思いますー。
ちょっと、ラジオ、つけてみますね。
わたしのオススメの局。
うわー、やっばーい、これ、寝ちゃう系ですよー。
でもカリーナさんが流したいの、こーゆーのなんですよ。
■ジャコポ
いや、でも、こういうのもありなんじゃないかな。
……ロマンチックだし……
■ジーン
ロマンチックなんていらないですよー
恋人同士じゃないんだからぁ。
■ジャコポ
いや、まあ、たしかに。
うん。
そうだね。
■ジーン
これどうです!?
いい感じじゃないですかー?
あっ……
■カリーナ
しょうがないわね、あんたって子は。
■ジーン
ごめんなさい!
すぐに変えます!
■カリーナ
いいわよ、このままで。
私は私、あなたはあなたで、好きな曲を選んで流しましょう。
■ジーン
本当ですかぁ〜!?
■カリーナ
あなたが働きやすいようにすればいいわ。
そのほうがあなたもお客さんも楽しいでしょ?
■ジーン
やったあ!
さすがカリーナさん!
最高!
■ジーン
ああ、来ましたね、ちょうどいいところにぃ。
■ジャコポ
えっ?
ちょうどいいって、何?
■ジーン
あのですね、とあるテレビ局が、タレントさんを募集してるの知ってます?
私、そこに応募しようと思ってるんですけど、一緒にどうですかぁ?
■ジャコポ
ええっと……
いちおう、何をやるか聞いてもいいかな?
■ジーン
出し物は、あれですよ。
スタンダップコメディ。
わかります?
■ジャコポ
……と言うと?
■ジーン
私とジャコポさんとで、並んでステージに立って、なんかこう、面白いことをやるんですよ。
ちょっとやってみましょう。
はい、ここ、並んで並んで。
■ジーン
人間ヨーヨー!
■ジャコポ
……
■ジーン
あ、私が「人間ヨーヨー」って言ったら、ヨーヨーになって飛んだり跳ねたりしてくださいね。
それじゃあ、最初から。
人間ヨーヨー!
はいっ、お次は、イヌのさんぽー!
はいっ、お次は、人間ブランコー!
■ジャコポ
ちょ、ちょっと待って。
それってどうやるの?
■ジーン
最高ですね、お兄さん。
さっきカリーナさんにも頼んだんだけど、ぜんぜん乗ってくれなくて。
■ジャコポ
うん、普通はやらないと思うよ。
■ジーン
私、応募書類、書いておきますねー。
書類審査通過したら、次はテレビ局ですよ。
そのときにまたよろしくですー。
■ジャコポ
い、いや、お誘いはうれしいんだけど……
辞退させていただきます!
■ジーン
ええーっ!?
■ジーン
いらっしゃーい。
今日、お客さん来なくて退屈してたんですよー。
■クレメンス
ああ、それじゃあちょうど良かったね。
■ジーン
あんまり退屈で、うっかり昔のことなんか思い出して、ちょっとブルーになってたんですぅ。
■クレメンス
うんうん、そう言うのあるよね。
■ジーン
ああ、そうだ。
初恋っていつくらいでした?
■クレメンス
初恋かぁ……
今思うと、あれもこれも、恋じゃなかった気がするなぁ……
■ジーン
あれもこれも恋じゃない……
もしかして今が初恋ど真ん中ですかぁ!?
■クレメンス
フフ……
この歳になって、恋なんかしないよ。
■ジーン
そうですかぁ?
私の初恋は6歳の頃なんですよー。
相手は、テレビの中の人。
それが、最初はわかんなくって。
どうしてその人が現れるとこんな気持ちになるんだろうって。
それで毎週楽しみで、きっといつか会えるって楽しみにしてたのに……
でも実はその俳優さん、お付き合いしてる女優さんがいたんですよー。
もう、これわかったとき、悲しくって、ひとりでわんわん泣いちゃいましたよ。
■クレメンス
でも、みんなそうだよ。
そうやっておとなになるんだよね。
■ジーン
おとなですね、クレメンスさんは。
私、今まで恋が実ったことなんて一度もないですけど……
クレメンスさんは頑張ってくださいね。
■クレメンス
そうだね……
■ジーン
とびっきりのエステ、やってあげちゃいますからねぇ〜。
2008-2024 CopyRight(C) 究極攻略最前線