キャラクター

セルバン

ディアス同様、女王プロテアが最も信頼している側近。ディアスが軍を取り仕切っているのに対し、セルバンはグランオルグの議会を思いのままに動かしており、事実上のグランオルグの執政者となる。

ディアスといっしょにプロテアを操り、グランオルグを支配しているが、ふたりの関係はあくまでも対等。自らは知識を巡らして影から支え、主にディアスが行動役として動いている。

セルバンは戦いをチェスのようになものと考え、ゲームのように楽しんでいる。策士として知られているが、自らも従士隊を率いて戦場へ赴く。

ディアス

グランオルグの女王プロテアに使える宮廷騎士。階級は将軍。

軍の最高司令官として敏腕を振るっており、プロテアの側近中の側近。優秀な軍人だが、野心も強く、プロテアを傀儡とし、セルバンと共にグランオルグのすべてを実質的に支配している。

冷静沈着そうな外見とは裏腹に行動派であり、突っ走りがちなところもあるが、知性派のセルバンがそれをうまくサポートしてバランスを取っている。

ディアス率いる宮廷騎士団はグランオルグ最強と言われており、特に彼の右腕である大騎士「パロミデス」は「死神」の異名で恐れられている。ディアス騎士団はストックたちの前にも何度となく立ちはだかる。

プロテア

身勝手で民を顧みぬ圧政を行い、国の内外を問わず暴君として悪名高い。女王という地位と権力に溺れ、贅の限りを尽くしている。
グランオルグ王家の血族ではなく、元は街の娘。后を亡くした先王ヴィクトールによって見初められ王家に嫁ぐが、王が何者かによって殺害されたため、地位を継承し、女王の座についた。後妻のため、エルーカ王女との血縁関係はない。

街娘の出身だけに政治能力は皆無と噂されており、腹心であるディアス将軍とセルバン伯爵が実質的な政治を行っている。

エルーカ

グランオルグの王女であり、第一王位継承者。

金髪で、美しい巻き髪が特徴。王家の血を引くことを自覚しており、常にその血筋にふさわしく振る舞うよう心がけている。

女王プロテアに比べ、民からの人気も非常に高く、継母の圧政に心を痛めている。プロテアに事あるごとに諫言しており、その関係はかなり悪化しているようである。レジスタンスと関係しているという噂も?

ストック

本作の主人公。19歳、男性。

アリステル情報部一の凄腕を誇る、密偵剣士。
その飛び抜けた才能は上司ハイスからも特に目をかけられている。そのため、重要かつ危険な任務を与えられることが多い。

普段は無口で無愛想だが、その内には熱い想いを宿しており、何より仲間が傷つくことを嫌っている。

ふとしたことから謎の書物「白示録(びゃくしろく)」を手にし、謎の世界「ヒストリア」へ足を踏み入れたストックは、時空移動能力を得ることになる。

レイニー

アリステル情報部の密偵。17歳、女性。

槍術を得意としており、攻撃系のスキルも使いこなす。元はある傭兵団の一員だったが、傭兵団が壊滅した際にハイスに拾われ、アリステルの情報部に身を置くことに。ハイスに恩義を感じており、彼の命令により、ストックの部下として任務に就く。

性格はさばさばとしており、正義感が非常に強く行動力があるが、直情径行型で少し短絡的な一面も併せ持つ。

マルコ

アリステル情報部の密偵、17歳、男性。

剣術と回復系のスキルを得意としているほか、情報収集にも長けた面を持つ。

しっかり者で面倒見が良く、行動派のレイニーに比べ、すべてにおいて慎重で堅実、現実的な物の見方をする。

レイニーとは傭兵団の頃からでこぼこコンビを組んでおり、よきパートナー。傭兵団が壊滅した際にふたりでハイスに拾われ、アリステルの情報部へ。部下として、レイニーと共にストックの力となる。

ハイス

アリステル情報部の総督。

情報部のトップだけあって、常に冷静沈着で用心深い。己の知略によってすべてを動かせると考えており、計算高く冷酷な性格。

ストック、レイニー、マルコの上司であり、情報部イチの腕利きであるストックを信頼し、特に目をかけている。

もともとアリステルには情報部が存在せず、ハイスによって新しく立ち上げられたばかり。そのため、情報部にはまだ国に正式認可されていない、いわば私設部隊。軍に対し有益な情報を何度ももたらしているが、軍は情報部を消したがっているようで、事あるごとにもめている。

ティオ&リプティ

ティオ(弟)とリフティ(姉)は、双子の姉弟。
時の狭間の世界「ヒストリア」の言わば案内人であり、「白示録」の所有者であるストックを導いてくれる。

二人は滅亡を迎えつつある世界がストックの力を必要としていると告げ、さまざまな助言や時には力を与えてくれるなど協力的。
しかし、思わせぶりな言動が目立ち、何かを隠しているようで、謎の多い存在でもある。

二人とも外見は子供だが、発言は大人そのもの。弟のティオはシニカルでやや辛口だが、姉のリフティは穏やかで、絶望的な状況に陥ったストックを勇気付けてくれることもある。

ロッシュ

アリステル軍の仕官。21歳、男性。

兵士たちの間でアリステル最強と噂されている武人で、武器を持ったこともないような市民ばかりを集めた市民ばかりを集めた新兵部隊の隊長を務めている。

性格は豪放磊落。少し頑固なところもあるが、自らの間違いは素直に認める。根っからの軍人であり、権謀術数を巡らすようなタイプではない。

ストックが情報部に入る前、かつて軍に所属していた歳に共に戦った仲間で、お互いを認め合った無二の親友。常にストックのことを気遣い、アドバイスしてくれる。また、アリステル軍医のソニアとは友達以上恋人未満の関係。

過去に大怪我を負ったため、左腕に「ガントレット」と呼ばれる機械の義手を付けている。これは「魔動」仕掛けになっており、本人の思い通りに動かせる。

ソニア

医療部門の中心人物であり、医術以外にも生命の源である「マナ」について研究しているほか、「魔動」の知識も兼ね備えている。

ソニアは芯が強く優しさを持った大人の女性で、ストックとロッシュ共通の友人。彼らのように前線に出て戦うことはないが、危険な任務に赴く二人のことをいつも気に掛けており、陰ながら見守っている。

キール

新兵の寄せ集めであるロッシュ部隊の中で、リーダー的存在として新兵たちをまとめている。敬愛する上司のロッシュからストックが手練れの剣士であると聞かされており、ストックに対しても尊敬の念を抱いている。

純朴な青年で非常に前向きな性格だが、気持ちが先走りすぎてしまい、テンパり気味になってしまうこともしばしば。

剣術を得意としているが、儀式用の剣舞のため、実戦向きではない。

アト

サテュロス族の元気な少女。9歳。

バノッサを座長とする芸人一座の一員として各地を旅している。

性格は天真爛漫。甘えん坊で、ちょっぴりわがままと、幼い子供そのもの。ストックのことを気に入り、すっかりなついてしまう。会話の語尾に「〜なの」とつくのも特徴。

本人はあまり自覚していないが、アトは「シャーマン」と呼ばれるサテュロス族の中でも中心的な存在であり、あらゆる魂を見守る神聖な巫女。「シャーマン」は特別な力を持っており、死者を復活させることもできるようだが、それは自然な行為ではないため固く禁じられている。

バノッサ

サテュロス族の実力者。

アトやリーズのいる旅芸人一座の座長で、獣人の族長などとも面識がある。旅芸人として全国を飛び回っているが、どうやらその目的は別にあるようだ。

リーズ

サテュロス族の踊り子。

旅芸人バノッサ一座の仲ではお姉さん的な存在として、やんちゃなアトの面倒を見ている。

人なつっこい性格で、よく笑い、よく話す。アトやバノッサと同様に、獣人ながら人間に対して親しみを感じているが、特にその思いは強いようだ。

ガフカ

ブルート族の戦士。35歳、男性。

セレスティアで用心棒のように里を守っている。
その外見とは裏腹に、温和でおおらかな性格で、武人らしい時代がかった話し方をする。また、実は見た目で人間の見分けがつかない。

過去に禁じられた人間との決闘を行ったことから、故郷であるブルート族の国、フォルガを追放され、セレスティアに身を寄せている。自分を受け入れてくれたサテュロス族に強い恩義を感じており、彼らのために拳を振るうことを厭わない。

ヒューゴ

救世主ノアの代弁者であり、5年ほど前から国民の前に姿を見せなくなったノアに代わって政治を行っている。アリステルの軍と政治、その両方を掌握しているため、事実上の国家元首と言っても過言ではない。

元々は政治家であり、ノアの言葉を伝える役目とグランオルグとの戦争がヒューゴを現在の立場へと押し上げた。偉大なるノアの後継者と呼ばれており、女王プロテアが支配するグランオルグを悪の巣窟と断じて、アリステルの民を戦場へ駆り立てている。

かなりの野心家であり、ノアの意向を笠に着て、自らの支配力を日々高めている。フェンネルに「魔動兵」を研究させるなど、アリステルの軍事国家化を着々と進めており、その野望は留まることを知らない。

ラウル

アリステル軍のナンバー2。階級は中将。
ロッシュの直属の上司であり、良き理解者でもある。

あまり軍人らしいところがなく、どこかのらりくらりとしているため、捕らえどころのない性格に見えるが、彼を良く知る者は「眠れる獅子」と称している。戦場に出て自ら剣を振るう指揮官タイプではなく、組織作りや政治といった内政面に長けている。

軍事国家化が急激に進むアリステルの行く末を案じており、ノアの言葉を借りてその力を意のままにしているヒューゴを危険視している。

ビオラ

その美しさからも「戦女神」と呼ばれる、アリステル再考の軍人。階級は准将。
アリステルの歳重要拠点、砂の砦の指揮官であり、勇猛果敢に指揮を執る姿は、国民や兵士たちから絶大な支持を得ている。

アリステルの軍人として揺るぎない信念を持っており、ノアからの信頼も厚いものがある。そのカリスマ性はヒューゴより上との呼び声も高く、多大な功績をあげているが、その華々しい戦果にも関わらず常に最前線に配置されているため、ヒューゴとの確執はアリステルでは公然の秘密である。

長年に渡る激務が祟ってか、最近は隊長が優れないようだが……。

フェンネル

アリステルの科学技術庁長官。

ヴァンクール大陸にその人ありと讃えられるほど高名な魔動科学者で、ヒューゴの意向で強大な力を持つ「魔動兵」を量産するため、日々研究している。また、ソニアの上司でもある。

アリステル最高の頭脳の持ち主だが、極端な人間嫌い。実戦でのデータをこよなく愛し、自らの研究さえ行えればほかのことはどうでもよいという典型的なマッドサイエンティスト。