プロローグ

あらゆる分野の超一流高校生を集めて育て上げる為に設立された、政府公認の特権的な学園「私立 希望ヶ峰学園」。
この学園を卒業できれば、人生において成功したも同然とまで言われている。
何百年という歴史を持ち、各界に有望な人材を送り出している伝説の学園である。

国の将来を担う"希望"を育て上げるべく設立されたこの学園に、これまで至極平凡な人生をひた歩んできた主人公、苗木誠もまた、入学を許可されていた。
平均的な学生の中から、抽選でただ1名選出された"超高校級の幸運"として…。

「ここが希望ヶ峰学園…
何のとりえもないボクが選ばれたのは、ただの"運"って訳で…。
本来なら辞退した方がよかったのかもしれないけど…
でも、"卒業すれば成功を手にしたモ同然"なんて話を聞いたら辞退なんて出来る訳もないよ。」

入学式当日、玄関ホールに足を踏み入れたその瞬間急なめまいが苗木を襲い、彼はその場で気絶してしまう。
気がついたときには、希望ヶ峰学園の後者と思われる、密室となった建物の中だった。
「希望ヶ峰学園」という名前にはほど遠い、陰鬱な雰囲気。
薄汚れた廊下、窓には鉄格子、牢獄のような圧迫感。

その後入学式へと集まった生徒たちに、この学園の学園長と称する「モノクマ」は語りかける。
「これから皆さんには一生ここで暮らしていただきます。学園から卒業したければ仲間を裏切ること、つまり…殺さなくてはなりません。」と。

主人公の苗木を含め、この絶望の学園に閉じ込められたのは、全国から集められた超高校級の生徒、15人。
生徒の信頼関係を撃ち砕く事件の数々。卑劣な学級裁判。黒幕は誰なのか。その真の目論見とは……。