爆発的な人口の増加は止まることなく、ついに世界人口は100億人を突破。
食糧問題、エネルギーの枯渇、世界各地での紛争の勃発。
人類は冬の時代を迎えていた。
そんな中、太陽光発電による平和の象徴だった米国のスペースコロニーが何者かの襲撃を受ける。
コロニーは瞬く間に占領され、送電システムは増幅したマイクロウェーブで地上を焼き尽くす大量破壊兵器と化した。
襲撃者は「ロシアの星」。
ロシアでクーデターを起こし、政権を奪った直後の宣戦布告だった。
彼らは、サンフランシスコを死の街へと変え、アメリカの即時無条件降伏を要求してきた。
断れば次はニューヨークが標的にされてしまう。
だが米国は、侵略者との交渉には一切応じない。
大統領は、スペースコロニー付近に駐留していた全艦隊に対し、侵略者の殲滅とコロニーの奪還を命じた。
総指揮官はバーンズ。
3度の戦争でシルバースターと海軍殊勲十字章を受賞した英雄だ。
一方、DARPA(国防高等研究計画局)は、そのバーンズの艦隊に一人の男を派遣していた。
男の名はサム。
今作の主人公だ。
新型バトルスーツARSの戦闘データ採集が表向きの任務だが、彼の目的は別にあった。
恩師カンディード博士の救出である。
博士は、コロニー計画の発案者であり、いまだ未完成のコロニー建造を現場で指揮していた。
そこに今回の襲撃事件が起きたのだ。
孤立した状況の中、博士は発案者としての責任感から発電システムを停止させようとしている。
「ロシアの星」によるニューヨーク襲撃まで、残された時間はあと僅か。
それぞれの思いが交錯する中、米国の存亡をかけた戦いが、いま始まろうとしていた。
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