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テイルズ20年の発展・歴史

テイルズオブファンタジア

1995年、スーパーファミコンで発売された初代テイルズ。当時、RPGといえばコマンド式が狩猟でアクション要素のあるゲーム自体が珍しかった時代。そのゲームシステム(LMBS・リニアモーションバトルシステム)自体が当時は斬新なものであり、さらにボイスありのアニメを意識したゲームも、スーパーファミコンでは珍しかった。ドラクエやFFなどのコマンド式が主流だった中で生まれたこのシリーズはRPGというジャンルに新風を巻き起こした。初代作品ということもあり、TOPはスマホ版など含め、多数の移植が存在する。98年にPS版へ移植されたものはシステムが改善され、グラフィックも美麗になった。次回作のデスティにーよりも後発のため、PS版TOPはTODより様々な点で優れる。


テイルズオブデスティニー

1997年にプレイステーションで発売。「運命のRPG」。戦闘システムはエンハンスト・リニアモーションバトルシステム (E-LMBS)と呼ばれる改良型へと進化した。戦闘に勝利すると通貨であるガルドのほかにレンズを入手でき、換金できる。フィールドで動かずにいるとキャラクターが会話が始まり、シリーズおなじみとなった仲間たちの会話を楽しめる「スキット」の原型がこの作品から登場した。言葉を話す剣「ソーディアン」が登場し、これを装備したキャラは晶術という魔法を使える。2006年にはPS2にて完全に一新されたリメイク作品が出た。リメイクではあるが、よくある少し手をくわえた作品ではなく、完全新作と言ってもいいものとなっている。テイルズシリーズでこのようなリメイクをされたのはデスティニーのみ。PS2版の戦闘システムはエアーリアル リニアモーションバトルシステム(AR-LMBS)というものに大幅進化。空中をふんだんに使いキャラクターが縦横無尽に動き回るものへとなり、10年のシリーズの進化を感じられるものだった。


テイルズオブエターニア

2000年にプレイステーションで発売。「永遠と絆のRPG」。TOPやTODでは戦闘システムはまだまだ発展途上だったが、このTOEで一気に高いレベルまでシステムが練り上げられ、完成度が高い作品。アグレッシブ リニアモーションバトルシステム(A-LMBS)と呼ばれる戦闘システムであり、中級以上の晶術を使っても画面が止まらず、よりアクション性が増した。通常攻撃が3発まで出せるようにもなり、通常攻撃から特技、さらに奥義へと連携も出来るため、それまでは単発の攻撃を当てるのを繰り返す流れだったのに比べてコンボ性を持つ戦闘システムに昇華したとも言える。キャラクターが二頭身から三頭身になったことで見栄えも良くなっている。秘奥義や、極光術といった非常に強力かつ派手な技も存在し、晶術のエフェクトも派手かつ美麗で、演出面での発展もTOPやTOEと比べると著しい。2005年にはPSPに移植されたがPS版と比べてさほどの違いはない。


テイルズオブデスティニー2

2001年にPS2で発売。「運命を解き放つRPG」。主人公はデスティニーの主人公のスタンの息子のカイルであり、デスティニーに登場したリオンも名前を変えてパーティに加入する。テイルズシリーズでは初めて世界観を踏襲した続編となっている。戦闘システムはエターニアまでの流れの純粋な進化系であるとは言い難く、敵がいる位置より右側に移動してしまうと戦力が半減したり、集中力を表すスピリッツポイント(SP)が少ない状態で攻撃をすると弾かれるなど、単調に攻撃を仕掛けているだけでは非効率となり、システムは複雑化した。それゆえ戦闘をうまくこなすにはシステムの理解が必要ではあるが、理解すると特技の隙を消すなどしてスムーズに動けるようになり、コンボの幅も広がる。今ではおなじみとなった戦闘の評価を表すグレードはこの作品で初登場。戦闘システムはファンから高い評価を受けている。戦闘中の多彩な掛け合いもこの作品からであり、よりキャラクターの魅力に主眼を置いた作風に。2007年にはPS2版に要素を追加したPSP版が発売された。


テイルズオブシンフォニア

2003年にPS2で発売。「君と響き会うRPG」。なんといっても最大の特徴は戦闘システム。マルチライン・リニアモーションバトルシステム (ML-LMBS)と呼ばれるが、それまでは横軸の2Dだった戦闘がポリゴンで表現された3Dキャラクターを操作し、縦横無尽に動き回れる3Dと変化した。敵との遭遇も、それまでのランダムエンカウントから敵と接触すると戦闘になるシンボルエンカウントへと変化するなど、シリーズの常識を覆した作品。この作品以降、テイルズのマザーシップタイトルは3D寄りへと移行していく。


テイルズオブリバース

2004年にPS2で発売。「君が生まれ変わるRPG」。戦闘システムは3ライン リニアモーションバトルシステム(3L-LMBS)というもので、シンフォニア以前の2D型の発展。キャラクターの頭身は過去最も高い。過去は1ラインしかなかった戦闘フィールドが3ライン存在し、自由に行き来できるようになったため、敵の背後に回り込んだりする位置取りが非常に重要。多数のラインに同時に判定が発生する攻撃も存在するので、こういった技で複数の敵を巻き込んで攻撃することなどがコツとなる。テイルズはしばしば作品中に何か対となる二つの存在があるが、この作品も人間(ヒューマ)と獣人(ガジュマ)という2つの種族間の葛藤や摩擦がテーマとして描かれる。


テイルズオブレジェンディア

2005年にPS2で発売。「絆が伝説を紡ぎだすRPG」。開発スタッフが過去のメンバーから一新されており、グラフィックはじめ、全体的な雰囲気が従来のテイルズシリーズからは距離を感じさせる異色作。グラフィックはポリゴンであるが戦闘システムはおなじみの1ライン2Dのものへと回帰しており、クロスオーバー リニアモーションバトルシステム(X-LMBS)と名づけられている。旧来のシンプルなシステムになっていて取っ付きやすい。主人公が剣使いでなく格闘タイプであること、ダウン中の相手を投げる投げ技が存在すること、ストーリーが一本の大筋のものではなくメインクエストの後にキャラクターが主役のキャラクタークエストをプレイすることになるなども一風変わった点となっており、目立った特徴。シリーズのキャラクターデザインは、いのまたむつむ氏と藤島康介氏の二人が有名だが、この作品はどちらでもなく、中澤一登氏が行っていることも異色さを際立てている。


テイルズオブジアビス

レジェンディアと同年、2005年にPS2で発売。「生まれた意味を知るRPG」。キャラクターやオブジェクトがポリゴンで表現されていることや、フレックスレンジ リニアモーションバトルシステム(FR-LMBS)と呼ばれる3D戦闘システムなど、シンフォニアからの純粋な発展型と言える。この流れはさらにヴェスペリア、エクシリアへと続いた。3D空間を「フリーラン」によって完全に自由に走り回れるようになったことがシンフォニアとの違いである。パーティ内の雰囲気がやや殺伐としていることがテイルズシリーズとしては珍しい。


テイルズオブイノセンス

2007年にNDSで発売。「想いを繋ぐRPG」。マザーシップタイトルとしては初の携帯機での作品。戦闘システムは3D空間のフィールドで戦うもので、ディメンションストライドリニアモーションバトルシステム(DS-LMBS)と言う。アビスを踏襲したフリーランを駆使しての移動に加え、空中戦を重視された作りとなっている。


テイルズオブヴェスペリア

2008年にXBOX360で、その一年後の2009年には追加要素を加えPS3で発売された、「正義」を貫き通すRPG。戦闘システムはエヴォルドフレックスレンジ・リニアモーションバトルシステム(EFR-LMBS)と呼ばれる。シンフォニア、アビスの系譜の3Dシステムをさらに進化させたもので、弱点をつくことで敵を一撃で倒せるフェイタルストライクや、通常の特技より強力なバーストアーツを繰り出すことが出来る。テイルズシリーズの主人公は熱血、正義漢な10代の男子が多いが、今作の主人公であるユーリは21才の大人。


テイルズオブハーツ

2008年年にNDSで発売された「心と出会うRPG」。同じ携帯機で出たイノセンスとは違い2Dに回帰しており、コンビネーションエアーリアル リニアモーションバトルシステム(CNAR-LMBS)という、PS2版のデスティニーに近いシステムとなっている。いわゆる一般的なRPGで言うMPに相当するTPが存在せず、エモーショナルゲージ(EG)やのもリメイク版デスティニーと同様。戦闘に参加しないキャラを援護キャラとして設定できるというシステムもある。エンカウントはシンボルエンカウント。


テイルズオブグレイセス

2009年にWiiで、2010年にPS3発売。「守る強さを知るRPG」。スタイルシフトリニアモーションバトルシステム(SS-LMBS)という戦闘システムを採用しており、リメイク版TODやハーツのようにTPが存在せず、チェインキャパ(CC)を消費してなんらかの行動を行うシステムになっている。2つのスタイルを切り替える仕組み。3Dの戦闘フィールドだが、画面手前と奥に移動するカメラワークになっている。それに伴い、上下入力で敵との間合いを詰めたり離したりするように。


テイルズオブエクシリア

2011年にPS3で発売された。「揺るぎなき信念のRPG」。テイルズシリーズ誕生15年記念作品。キャラクターデザインをいのまたむつみ氏と藤島康介氏の二人がてがけた。男主人公のジュードと女主人公のミラ、いずれかを選択して物語を進めることができる。大筋は同じだが、要所要所で主人公ごとの違いが生まれる。ヴェスペリアからの進化系となるゲームシステムとなっていて、最大の特徴は戦闘参加キャラ同士が「リンク」して協力するというもの。条件を満たせば二人の合体攻撃である「共鳴術技(リンクアーツ)」を連続で繰り出して怒涛の連続攻撃を仕掛けることが可能となっている。


テイルズオブエクシリア2

2012年にPS3で発売された「選択が未来を紡ぐRPG」。テイルズオブエクシリアの時間軸の後を描いた続編。特徴は各イベントの要所要所で「選択」が発生し、それにより後の展開が変動したりすること。前作のパーティキャラクターは成長した姿ですべて登場する。また、主人公のルドガーは戦闘ボイスや相槌など以外では全く喋らないのも特徴で、さらに物語の目的の一つが借金返済という切実な問題なのがテイルズシリーズとしては異例。戦闘システムはクロスダブルレイド・リニアモーションバトルシステム(XDR-LMBS)というもので、基本的には前作のTOXを踏襲しているが、弱点属性連携システムなど、追加された重要なシステムもある。また、主人公は3つの武器を自在に切り替えられるために非常に多彩な技を持つ。